驚異の平均260ydは「HS48m/s→BS72m/s」の最大効率で 森田理香子の最新14本

賞金女王になった翌年の2014年から、かれこれ10年近くプロギアとクラブ契約を結んでいる森田理香子。18年からの休養期間中は、ツアー支給のクラブではなく、同社の市販品を使うなどして販促活動に勤しんできた。昨年の春ごろに「来年推薦をもらえたら試合に出ようかな」（森田）と復帰を検討し始め、同時に競技用のスペックを試し始めていた。

プロギアのスタッフとともにクラブ調整を重ね、沖縄の開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」で選んだドライバーが、「RS JUSTシリーズ」で一番ハードヒッター向けモデル「RS F」だ。「森田プロは強烈なドローヒッターなので『F』がちょうどハマりました。さらに左に行かないようにと、標準でトウ先3g・バック8gのウエートを、トウ先8g・バック3gと逆にしてヘッドが返りにくくしています」（プロギアツアー担当）と、完全に左を消したスペシャルな一本に仕上げた。シャフトは三菱ケミカルの「ディアマナ WS」の5Xがマッチした。

夏から本格的にトレーニングを行ったこともあり、ヘッドスピード（以下HS）は48m/s近く出ている。「平均で260yd近く飛びます。ホールによってはランも入れて300yd近く行くことも」（同担当）。その飛距離は全盛時代より飛んでいる。そもそも女子プロで48m/sは驚異的な数字だが、さらにボール初速（以下BS）は平均で72m/s近く出ているという。つまり「HS×1.5」のBSとなり、ミート率も高く、まさに最大効率で飛ばしているのだ。

「YouTubeでレッスン動画を撮ったり、自分でスイングを考えたりするようになって、あまり大振りしなくても飛ばせることに本人も気づいたようです。効率的なクラブの動かし方で飛ばしていますよ」（同担当）。確かに森田のスイングを見ていても、強振している感じはなく、実にゆったりと振っている。

アイアンも休養期間中は、やさしいモデルの「02アイアン」を使っていたが、「飛び過ぎちゃって試合だと怖い」（森田）と、他の契約選手も使う「01アイアン」に。見た目もシャープで構えやすく、縦距離もしっかりとコントロールできる。シャフトは「ダイナミックゴールド105」のS200と、こちらも女子プロにしてはハードスペックをチョイス。3番アイアンだけ、ソール幅の広い飛ぶモデル「03アイアン」を入れている。

ウェッジも同様に、やさしい「TUNE Nウェッジ」を使っていたが、「0TOURウェッジ」へ。森田のリクエストで、グースを少し強めに入れているという。「出っ歯になるとどうしても歯から入れたくなる。突っ込まなくてもいいようにという理由です」（同担当）。ボールも同社の「RSスピン」を使用。ロングゲームでは低スピンで初速が出る一方、ショートゲームではほどよくスピンが入るという。

森田は15本の中からコースに合わせてクラブを1本抜くスタイル。開幕戦のダイキンでは、練習日に抜いていた3番ウッドを入れて、4番アイアンを抜いていた。開催コースのパー3の距離に合わせて抜くクラブを選んでいる。

＜森田理香子のクラブセッティング＞
ドライバー：プロギア RS F ドライバー（10度）
シャフト：三菱ケミカル ディアマナWS（5X）

フェアウェイウッド：プロギア RS フェアウェイウッド（5番18度）
シャフト：三菱ケミカル ディアマナWS（6S）

アイアン：プロギア 03アイアン（3番）、プロギア 01アイアン（4番～PW）
シャフト：3番／三菱ケミカル OTi85(S)、4番～／トゥルーテンパー ダイナミックゴールド105 (S200)

ウェッジ：プロギア 0 TOUR ウェッジ (48度、53度、58度)
シャフト：トゥルーテンパー ダイナミックゴールド105 (S200)

パター：ピン2021 DS72

ボール：プロギア RS SPIN ボール