幡地隆寛がまさかの「GT1」!? シャフトも13本総とっかえ 最新WITB
◇国内男子◇東建ホームメイトカップ◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重)◇7069yd(パー71)
幡地隆寛のキャディバッグをのぞいて、おったまげた。タイトリストのドライバー「GT4」は昨年から替わっていないが、3Wとユーティリティに新しく「GT1」を投入しているではないか。「1」といえば「GT2」や「GT3」と比べて、どちらかというとアマチュア向けのやさしいモデルの印象。幡地ほどのパワーヒッターでもイケるものなのだろうか?
「もちろん『2』も『3』も打ちましたが、『1』が一番良かったんです。いい意味で飛びすぎないというか…」と幡地はその馴れ初めを語り始めた。「『2』や『3』は飛びすぎる傾向があって、逆に『1』はある程度のヘッドスピード(以下HS)を超えると、それ以上は距離が出なかった」という。
「めくれる球も打てて、低い球でコントロールすることができる。前作(TSR)の時も『1』は試したんですが、球の強さが勝って前に行き過ぎたんですよね。今作は縦距離を計算できる。今回の『1』は使用者の幅が相当広いんじゃないですか」。新しい「GT1」は米澤蓮もドライバーからフェアウェイウッドまで入れるなど、男子プロも好んで入れるまさに“守備範囲の広い”ヘッドのようだ。
もう一つの変化は、シャフトを“総とっかえ”したこと。オフの期間を利用して渡米し、契約するタイトリストのクラブフィッティング総本山(TPI)を訪れ、ドライバーと3Wのシャフトを三菱ケミカルの「ディアマナWB」に替えていた。「(使っていた藤倉コンポジットの)黒ベンタスに比べて、いい意味で緩さがあったんですよね。緩くなってもHSが落ちないというか。逆に振りやすくなって、ボールスピードも上がったんです」
アイアンのシャフトも同時にテストをし、こちらも「KBS」プロトタイプにスイッチした。「ブラインドでモデル名を見ずに、何本かテストした時に選んだモデルです。『DG』(ダイナミックゴールド)に近くて、でも手元がしっかりした重め系。打った瞬間『コレいい』ってなりました」と、思わず好みのシャフトに出会えた。
「クラブが開いて入ったときでも思ったより耐えてくれる。かといってそれがつかまり過ぎるわけでもなく、普通に打った時はいつも通りなのがいい。振りやすさもあって、確実に横のミスの幅が狭くなりました」
アメリカでは同時にウェッジのフィッティングも行い、52、56、61度の3本を46、52、57、62度の4本体制へ(PWをタイトリスト「SM10ウェッジ」の46度に変更)。
「61度よりもうちょっとロフトが欲しいなと思っていたんです。63度のヘッドを試したら自分の打ちたい距離に対して2、3yd足りなかったので、それを1度立たせています」。ロブウェッジはMグラインド、その下の57度をバウンスのききやすいDグラインドにした。「ソールの山形が強めで、30ydとかの長い距離のバンカーがすごくいい。アプローチはこの57度をメインにやっています」。飛ばし屋だけに下の番手は手厚く考えている。
ことしの2月から目下スイング改造中というが、「最低でもあと2カ月はかかると思うので、皆さん長い目で見てください(笑)」と焦りはない。昨年3勝(うち海外1勝)を挙げても慢心せず、スイングもクラブもブラッシュアップ。さらなる高みを目指す。
<幡地隆寛の14本>
ドライバー:タイトリスト GT4(10度)
シャフト:三菱ケミカル ディアマナ WB(重さ73g、硬さTX)
フェアウェイウッド:タイトリスト GT1(3番 14.5度)
シャフト:三菱ケミカル ディアマナ WB(重さ73g、硬さTX)
ユーティリティ:タイトリスト GT1 ユーティリティ メタル(4番20度)
シャフト:三菱ケミカル TENSEIプロ1K HY(重さ90g台、硬さTX)
アイアン:タイトリスト T350 プロト(3番)、タイトリスト 620 MB(4~9番)
シャフト:3番/藤倉コンポジット VENTUS HB(重さ100g台、硬さTX)、4~9番/FST KBS プロトタイプ
ウェッジ:タイトリスト ボーケイ SM10(46、52、57、62度)
シャフト:46~57度/KBS V TEN、62度/KBS HI-REV 2.0 125 S
パター:スコッティキャメロン ファントム T-11
※練習日のため15本