“マツヤマの1.5ミリ” 変わっていないようで…松山英樹の最新14本は細かいチェンジだらけ
◇米国男子◇ベイカレントクラシック Presented by レクサス 事前(5日)◇横浜CC(神奈川)◇7322yd(パー71)
松山英樹の14本は、一見すると大きな変化がないように見える。しかし、練習日に細かくチェックしてみると、細部にはさまざまな変更が施されていた。
まず一つ目は5番ウッドだ。7月に入ってスリクソンの最新「ZXi RKT」に替えていたが、8月「ロケットクラシック」からネックに「D」マークが入った同モデルにスイッチした。
クラブ担当の宮野敏一氏は、「PGAツアーの選手用に作っていたプロトタイプで、フェースが厚め。欧米はダウンブローで打つ選手が多いという研究データを元に開発したヘッドです」と話す。長らくバッグに入っていたコブラの5Wは「すごく活躍してくれたヘッドですが、ここ最近はちょっと暴れん坊で左右の安定感が無かった」と言い、代替を探している中で、上下打点位置のズレにも対応するディープフェースヘッドがハマったという。
宮野氏はさらにアイアンの変化にも言及した。「モデルは同じ(スリクソン Z-フォージド II)ですが、アドレスした時の据わりがいい状態で少し開いて見えるヘッドに一新しています。バウンスなどは前モデルと同じですが、ちょうどプレーオフシリーズを戦っていた時期に『ちょっと右を向く側のアイアンにしたい』と松山プロからリクエストがありました」。松山は2週前の「プレジデンツカップ」を終え、かねて用意していた新ヘッドを本大会に合わせて持ち込んだ。
そしてウェッジは今週からグース具合を元に戻した。そもそも松山が今季、グースの入ったウェッジを使用していたと知る人はどれぐらいいただろうか。宮野氏の言葉を借りれば「1.5ミリほどグースを入れていました」という。見た目ではほとんど分からないレベルだが、本人にとっては大きな“1.5ミリ”なのだ。
「(5月)全米プロ前日の夕方に、本人から『グースをつけてみてほしい』とリクエストがありました」。その調整がハマったのか、松山のグリーン周りのスタッツは、前半戦に比べて改善。歯をほんのわずか中に入れる微調整が、世界一とも称される松山のアプローチを支えた。プレジデンツカップ終了後に再びグース度合いを戻し、日本での試合に臨んでいる。おそらく、フェースにボールが乗る感覚を取り戻したことで、本来の形状へ戻したのではないか。
さらに今週は「RT i-FORGED」もテスト中。エースウェッジよりバウンスが2度多い軟鉄鍛造モデルで、PGAツアーの地面や芝が通常と違うコンディションに対応するためのヘッドとして試しているという。
今週はパターも、過去に何回か投入したスコッティキャメロンの「タイムレス」を持ち込んだ。ただし、完全なるプロトタイプで、ソールがわずかに3面構造となっており、微妙な傾斜がついているのが特徴だ。
もっと良いものはないか――。松山英樹は14本の細部に至るまで、常にアップデートを繰り返している(横浜市保土ヶ谷区/服部謙二郎)
<松山英樹のクラブセッティング>
ドライバー:ダンロップ スリクソン ZXi RKT LS(9.5度)
シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD FIプロトタイプ(80g台、硬さTX)
フェアウェイウッド:テーラーメイド Qi10 (3番15度)、スリクソン ZXi RKT D(5番18度)
シャフト:3番=グラファイトデザイン ツアーAD DI (ブラックカラー)(90g台、硬さTX)、5番=グラファイトデザイン ツアーAD DI(100g台、硬さTX)
アイアン:ダンロップ スリクソン ZXi5+(4番)、ダンロップ スリクソン Z-フォージド II(4番~9番)
シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールド ツアーイシュー(S400)
ウェッジ:クリーブランド RTX4 フォージド(48、52、56、60度)
シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールド ツアーイシュー(48、52、56度=S400/60度=X100)
パター:スコッティキャメロン タイムレス プロトタイプ
ボール:ダンロップ スリクソン Z-STAR XV(2025)
*練習日のため14本以上入っています