◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権◇クエイルホロークラブ（ノースカロライナ州）◇7626yd（パー71）
トミー・フリートウッド（イングランド）は、21位だった4月「マスターズ」に続いてメジャー2戦目も27位でしっかり予選を通過した。昨年7月「全英オープン」から米国・欧州ツアーを通じて予選落ちのない34歳の最新14本を撮影したので、紹介したい。
ドライバーはテーラーメイドの新作「Qi35」のコアモデル。年初にスイッチして以来、「もともとスピン量が入りやすいんだけど、Qi35になってスピンが収まった。エラーに対しての許容量が増えたよね」と信頼を置いている。10.5度のロフトも、満足度を高めるひとつの要素。「球がちょっと低く出ていたので、スピン量を減らしたまま球を上げるためにロフトを増やしたんだ」と明かす。
その下には「BRNR MINI」を含めてウッドが3本。珍しい「Qi10」の9番ウッドが目を引く。コアモデルで、ロフトは24度。200yd前後のグリーンを狙うショットで活躍している。
アイアンは4番のみ「P770」を入れ、5番から下の番手は長く愛用するタイガー・ウッズモデルの「P7TW」を継続。
3本のウェッジはコンボになっており、52度がテーラーメイドの「HiToe ミルドグラインド」、56度と60度はタイトリストの「SM10」と「SM10 ウェッジワークス」を組み合わせる。
そして、パターを「スパイダー ツアー」にしていた。ブレード型のイメージが強い選手だが、4月「RBCヘリテージ」からスパイダーを投入。そこから7位→4位と2試合連続でトップ10フィニッシュを決めた。「何かグリーン上で変化が欲しかったんだ。ご存知の通り、僕はブレード好きだから、これは全く毛色の違うパター。凄く新鮮だよ」と話す。ショートスラントのネックはロリー・マキロイ（北アイルランド）と同じで、操作性の味付けをプラスしている。
面白いのはヘッドの上部、フェース側に縞々のラインが入っていること。その意図を「アライメントの補助さ。ここに線があると、真っすぐのラインが増えてアライメントが厚くなる。とても構えやすいんだ」と明かす。ツアーレップにシャーピーで描いてもらったそうだ。
黒いヘッドに等間隔で描かれた白線。フリートウッドの出身地であるリバプールのスター、ビートルズがジャケットに使ったアビイ・ロード（Abby Road）の横断歩道を連想してしまった。本人にその話を向けると、「確かにそうだね」と言って満面の笑みでウィンクを寄こしてくれた。（ノースカロライナ州シャーロット／服部謙二郎）
＜トミー・フリートウッドのクラブセッティング＞
ドライバー：テーラーメイドQi35（10.5度）、BRNR MINI（13.5度）
シャフト：藤倉コンポジット 24 VEUNTUS RED（重さ60g台、硬さX）
フェアウェイウッド：テーラーメイド Qi35（5番 18度）、Qi10 (9番24度)
シャフト：三菱ケミカル クロカゲ（80g台、X）
アイアン：テーラーメイドP770 ＜2024年＞ (4番)、P7TW (5番～PW）
シャフト：トゥルーテンパー プロジェクトX 6.5
ウェッジ：テーラーメイド HiToe ミルドグラインドウェッジ（52度）、タイトリスト ボーケイ SM10 (56度)、ボーケイ SM10 ウェッジワークス（60度）
シャフト：トゥルーテンパー ダイナミックゴールド ツアーイシュー(S400)
パター：テーラーメイド スパイダー ツアー プロトタイプ
ボール：テーラーメイド TP5x Pix
