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2013年 マスターズ
期間:04/11〜04/14 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)

【WORLD】“解読不能”B.ワトソン/マスターズプレビュー

Golf World(2013年4月8日号)texted by E.Michael Johnson

そんなワトソンが何よりもこだわりを持っているのがクラブだ。微妙な重量の違い、感覚、見た目にすぐ気付く能力を持っていて、そのこだわりときたら熱狂的とも言えるほど。

ピンのツアーレップを務めるマット・ロリンズは、ワトソンの用具のこだわりについて語ってくれた。「グリップを変えるだけで発狂しますよ。使い古した場所についている親指の跡があるのですが、私以外の人間にはグリップを替えさせないんです」。

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つまりロリンズは努力を惜しまない勤勉家な職人と言えるだろう。「メモリアルの時でした。彼がパターのグリップを交換したいと言ってきたんです。彼にとっては赤ん坊を授かるようなことですからね。それだけ大事なんですよ。グリップを交換したら『感覚が違う』と言われましてね。我々はレーザー技術を駆使してグリップ交換を行ったので完璧なはずなんです。それでも彼は『感覚が違う』の一点張りでしたよ」。

結果ワトソンとロリンズは100以上のグリップを試し、本人が納得するものを作りあげたのだとか。ワトソンにとって正しい感覚のグリップとは、クラブを握る上の手の親指がグリップの左端に触れるもの。ロリンズによれば、たいていの選手なら年間4回はグリップ交換をするというが、ワトソンは僅か2回のみだという。理由は彼の感覚に合うものを作るのが極めて難しいからなのだそうだ。

ワトソン本人は用具変更について「用具を変えるのは好きではないんだ。いつだって感覚が新しくなるからね。時には新しいクラブ、グリップを交換したクラブにも触れるけれど、いつだって感覚が違う」と話す。彼はまた、ウェッジのソールをなるべく削らないように努力しているのだという。理由は同じ物を作るのが極端に難しいから。だからこそ彼は、スタンダードなグラインドを選択しているのだ。

誰の手ほどきも受けたことがない(特定のコーチをつけずに成長した)ということで、ワトソンの要求が途方もないもの、もしくは苛立たされるようなものになっているのかもしれない。しかしロリンズのような側近からすれば、それらは「極めて稀な才能」と言うらしい。テッド・ウィリアムスが何十本ものバットを振って、それらの違いを言い当てることが出来る、タイガー・ウッズがドライバーのフェースの厚みを芝の上でスイングするだけで言い当てるように、ワトソンもまたクラブの品質については学者と同等の知識を持っている。仮に彼の理解を遥かに超えていることだとしても、ワトソンは感じている。

「ボールの弾道を見て判断しているわけではないよ。グリップの下にテープが巻かれていないことにも気づくし、ロフトやライの角度がずれていたり、接着剤が原因でクラブの片側の重量が重くなっている時も気づくね。不思議なことだけれど、何故だか感じてしまうんだ」。

Golf World(2013年4月8日号)texted by E.Michael Johnson

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