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マスターズ直前、最後の調整舞台-バレロ・テキサスオープン

昨年のバレロ・テキサスオープンで優勝したベン?カーティスは、マスターズの出場権を獲得したが、彼の住むオハイオから車で15分のご近所で開催されたWGCブリヂストン・インビテーショナルの出場は叶わなかった。バレロ・テキサスオープンの優勝だけでは、WGCへの出場資格を満たすのに十分な世界ランクポイントを獲得することが出来なかったのだ。

世界ランク2位のロリー・マキロイが直前になって急遽出場を決めたのが理由ではなく、昨年のようなことは今年はきっと起こらないだろう。

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今年は日程に変更が生じた。アーノルドパーマー・インビテーショナルとマスターズの間にあった2週間のブランクの原則が崩れ、バレロ・テキサスオープンが復活祭の日曜日までに終わらないため、オーガスタの直前週に開催が変更となったのだ。この時期は元々は、先週終わったシェル・ヒューストンオープンの開催時期だったのだ。

バレロ・テキサスオープンは、マスターズ直前にラウンドしたいと望む選手たちにとっては魅力的な大会となった。マット・クーチャージム・フューリック、カール・シュワルツェル(南アフリカ)、イアン・ポールター(イングランド)、ピーター・ハンソン(スウェーデン)、欧州ツアー出場者のジェイミー・ドナルドソン(ウェールズ)、ゴンサロ・フェルナンデスカスタノ(スペイン)などなど。彼らはみな、世界ランク50位以内の実力者だ。

カーティスは、昨年の優勝で24ランキングポイントを獲得した。メジャーの裏開催での試合で手にするのと同等のポイントだ。今年の優勝者にはクリントン財団とのパートナーシップによるヒュマナ・チャレンジ同様に、44ポイント程度を獲得する見込みだ。

シェル・ヒューストンオープンとバレロ・テキサスオープン。両大会の日程変更は、2つの大会へ出場を計画していたエージェントや選手にとっては、理解に苦しむことだったかもしれない。

先週終わったばかりのシェル・ヒューストンオープンは、フィル・ミケルソンブラント・スネデカースティーブ・ストリッカーキーガン・ブラッドリー(もちろんマキロイも)といった面々が参加を表明するほど魅力的な大会だ。 昨年の優勝ポイントは50ポイントだったが、今年優勝したD.A.ポインツは56ポイントを獲得した。日程の変更にも関わらず、今年も例年とほぼ同数のマスターズ出場経験のある27選手が集まった。

バレロ・テキサスオープンに出場し、今年のマスターズに参加する選手は全部で16人。ここで優勝すれば、WGCブリヂストン・インビテーショナルのみならず、その他の世界ゴルフ選手権や、2013-14年シーズンの幕開けとなる上海でのHSBCチャンピオンズへの道も開けることだろう。

来年のスケジュールは、再びベイヒルとマスターズの間に2週間の空きがあり、イースター・サンデー(復活祭)はオーガスタ終了後の週となる。そしてシェル・ヒューストンオープンは、マスターズの前週というこれまで同様の時期に開催される。

【アメリカ人の連勝】:スウェーデン生まれのジョナス・ブリクストは、歴史に名を刻むこととなるだろう。なぜなら最後に米国ツアーで優勝した外国出身の選手だからである。

ブリクストは10月14日にコードベールで行われたフライズ・ドットコム・オープンで優勝。

それを最後に、以降はアメリカ人選手たちが、2013年シーズン開幕後の14連続を含め、16の全てのPGA公式ツアー大会で優勝している。これは1984年シーズンのアメリカ人選手による開幕からの連続優勝に並ぶ連勝だ。84年はニック?ファルド(イングランド)がマスターズ翌週のヒルトンヘッドで優勝し、その記録は途切れた。

ところで、16連勝とはどれほどのものなのか?

昨年秋から続くアメリカ人選手による16連勝の記録は、2006年に記録した「17連勝」に次ぐ長い連勝記録だ。この17連勝はタイガーウッズが全英オープンで優勝してはじまり(ジョン・センデンがジョン・ディアクラシックで優勝した1週間後)、崔京周(韓国)がイニスブルックでのシーズン最後から二番目のトーナメントで優勝するまで続いた。

【正しい判断と、厄介なゴルフ】:ジェフ・オギルビーのマスターズ出場はならなかったが、それは努力不足によるものではなかった。

ヒュマナ・チャレンジを皮切りに、彼は11週のうち10大会に出場し、シェル・ヒューストンオープン終了時には世界ランキングで50位以内を目指した。唯一出場しなかったのはWGCアクセンチュア・マッチプレー選手権で、彼は出場要件を満たせなかったのだ。

オギルビーは先週、今季5度目の予選落ちをした直後に「直近の2週間はプレーをしない方がよかったのでは?」と自分自身に問いかけた。

彼が正しい判断をしたことは、後に分かった。

直前のベイヒル、またはシェル・ヒューストンオープンに出場しなかったら、オギルビーは50大会のみの出場とカウントされ、平均ポイントは2.31となっていた。彼はシェル・ヒューストンオープン後に53位とランク付けされる代わりに、何位になっていたことだろう。

オギルビーは、例え他のプレイヤーが彼の成績を上回るようなプレーをしなくとも、リスクを取ったことだろう。

ヘンリック・ステンソン(スウェーデン)は、シェル・ヒューストンオープンで2位タイになった。マルセル・シエムは、欧州ツアーのハッサントロフィーを獲得した。彼らの活躍によって、オギルビーは50位圏外に押し出されてしまったのだ。正確にはドイツ人のシエムは50位以内に入ることは出来ず、ラッセル・ヘンリーに0.025ポイントの僅差で51位だった。

【最後のチャンス】:僅差で50位以内を逃したシエムのマスターズ初出場は潰えたかに見えた。

しかしここで、シエムはラストチャンスを掴んだのだ。

トーナメント事務局は月曜日、シエムがバレロ・テキサスオープンのスポンサー免除を受け入れたと発表した。世界ランキングに基づくマスターズ予選のカットオフは先週だったが、米国ツアーの全ての優勝者はフェデックスカップのポイントを満たすことで、マグノリア・レーンダウンへの道が開けるのだ。

2007年、マスターズが米国ツアー優勝者のマスターズ大会参加を認めるルールを改定して以来、マスターズ直前の大会に優勝して駆け込参加したのは、2008年のシェル・ヒューストンオープンで優勝したジョンソン・ワグナーが唯一の選手だ。今週のシエムの結果はいかに?

【ジョージアカップ】:マット・クーチャーが優勝した1998年に始まったジョージアのゴルフクラブで木曜まで続く大会は、米国のアマチュアチャンピオンであるベン・フォックスが、ジョージアカップで英国アマチュアチャンピオンのアラン・ダンバー(北アイルランド)と対決した。

フォックスはこの勝負を8-7で制した。

1998年の初開催時、クーチャーはクレイグ・ワトソンを破った。それ以来数年に渡ってジョージアカップは、将来ライダーカップに出場することとなる3人の有望な選手、クーチャー、セルジオ・ガルシア、エドアルド・モリナーリを生み出した。リッキー・バーンズ、マッテオ・マナセロ、ピーター・アーレイン、グレーム・ストームらも出場している。

マスターズと全米オープンで優勝経験のあるビリー・キャスパーが、今年度の大会名誉キャプテンに就任の予定だ。

テネシー州チャタヌーガ大学3年生のフォックスは、最後の2ホールで優勝を決めた。さらにその後、チェリーヒルズで米国アマチュアに出場し、37ホール目で18フィートのバーディを決め、2011年ウォーカーカップの一員だったマイケル・ウィーバーを破った。ロイヤル・トゥルーンでの英国アマチュアでは、36ホールでオーストリアのマティアス・シュワブに勝利した。

【ディボット】:プロアマ・トーナメントにおける選手のキャディへの上品なジェスチャーへ
シェル・ヒューストンオープントーナメントのディレクター、スティーブ・ティムズは、出場したアマチュア選手全員に、100ドル札を包んだ封筒を手渡しして報賞を与えた。 米国ツアーは、フェデックスカップ、プレーオフの今年のポイントシステムを変更しないことを決定した。

流動性を高めるためにポイントを減らすか、2位または3位フィニッシュとなった選手の賞を減らすかどうかについて議論が交わされてきた。ジム&タバサ・フューリック財団は“フューリック&フレンズ・セレブゴルフクラシック”を開催し、地域の子供のために役立てようと約30万ドルのチャリティ基金を調達した。参加した選手の中にはストリッカー、デビッド・トムズジャスティン・レナードらがおり、さらには野球界からレジー・ジャクソンとチッパー・ジョーンズも加わった。この財団は2010年の設立以来、これまでにチャリティの為に80万ドルを調達している。

【今週の記録】:シェル・ヒューストンオープンは、今季の米国ツアー14戦のうち、悪天候による中断ラウンドがあった7つ目の大会となった。直近2大会は嵐によって中断され、他には雪、闇、霜、霧、暴風などによる中断だった。

【ひとこと】:"私は小さい頃からこの日のことを夢見てきました。” ?欧州ツアーの最年少プロ選手となった12歳の中国人の男の子・Wocheng Ye。

情報提供:PGA TOUR

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2013年 バレロテキサスオープン



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