1997/08/10国内男子

桑原将一、ようやくツアー初勝利

26歳の島田正士はやはり後半崩れて首位キープはならなかった。代わって猛烈に追い上げたのは、これもまだ28歳、桑原将一。出だしから3連続バーディ。さらに2つ追加してアウトは32。イン入っても11番、15番でほうり込んで65ペース。上がりの18番で唯一のボギーを叩いた。 「最後のボギーが納得いかなかったです。きれいにガッツポーズしたかったんですが・・」と桑原。プロ入りは91年。田中秀道と同期だ。昨年はランキング24位。念願のシード権を手に入れた。そして今年、ついにツアー初優勝。 「最後のパット、4メートルぐらいですか、あれはドキドキしました。朝イチのティショットよりもドキドキしました。ギクシャクし...
1997/08/09国内男子

26歳の島田正士がトーナメントをリード

まだ26歳。経験も浅いはずの島田正士が3日目も素晴らしいゴルフを見せた。ボギーなしの6バーディ。 「テレビカメラがあるんで意識してしまいました。慣れてないもんですから」 もちろん最終日最終組は初めての体験。 「意識したくないですよね、回りを。どうなるかはわかりませんけど、行けたらいいなと思います」 優勝スコアは18アンダーくらいと見た。「動揺しなければ、出来るんじゃないかと思ってます」 金鐘徳はもちろん今年のキリンオープンの優勝者。 「暑いのはアジアの試合でもっとすごいのを体験しています。大丈夫です」と金。明日の優勝スコアは17アンダーを予測。 手島多一は7バーディ、3ボギー。最終18番でラフ...
1997/08/08国内男子

真板潔、66をマークして単独首位

混戦模様のこの試合、2日目に出てきたのは真板潔。1番2番、5番6番と連続バーディ。インでも16番17番をバーディとするなどトータル66。こういう場合は「ショットが良かったので」が決まり文句のはずだが真板の場合は逆。「ドライバーが曲がっていたし、ショットは良くなかった。セカンドが苦しかったんですが、乗ったところではけっこう入ってくれました」 なるほど。アウトのバーディはすべて1~2メートル。苦しいながらもセカンドがまずまずで、チャンスはきっちり入れたということ。 「できれば優勝はしたいけど、それより4日間終わってひとつでも上にいきたい。ちょっと楽になりたいという気持ちです」 真板は現在賞金ランキ...
1997/08/07国内男子

佐藤信人ら4人が首位に立った

JCB仙台で勝利の味を知った佐藤信人が、初日をノーボギー、4つのバーディと1イーグルで6アンダースタート。 やはり勝つということはすごい経験になる。 「フィランスロピーとかミズノの頃は全英オープンのことしか頭になくて、低い球の練習ばかりしていました。終わってしまったんで、また元の高い球になってきて・・」好調がよみがえった。10番のイーグルは397ヤードのミドルホール、セカンドをSWでカップイン。今年2回目。 「暑かった!」というのは渡辺司。このところ仕事とはいえゴルフを辛く感じ始めていたという。しかし先週は休養。リフレッシュして「ゴルフを楽しもうという気持ちになってきた」とか。3連続バーディを...
1997/08/03国内男子

夏男・細川和彦、待望の今季初優勝

細川和彦は夏に強いんだという。汗の似合う男。周囲のプロもそう言うが、細川自身が信じ切っている。2番でグリーンを外し、ボギー先行の嫌なラウンドになったが、じっとガマン。じっとガマンしているうちに13番でようやく初バーディ。 「15番ショートでスコアボートを見た。ここをパーで乗り切れば、あとはパー5がふたつあるんだし、なんとか行けると思った」という細川。計算通り、なんとか15番を1パットパーで乗り切った。そして16番ロングはバーディ。17番ショートのボギーは計算に入っていなかったが、最後の18番ロングでもまたバーディ。 「やっぱり楽には勝てません」と感想が出た。気合を入れて集中した甲斐があった。「...
1997/08/02国内男子

細川和彦、67をマークして2打差の単独首位!

須貝昇は残念だった。3日目は39-41の80。もう少し好調が続いてくれれば面白かったんだが。パットが入ってくれなかったのかな。もちろん一番ガックリきているのは本人。 沢田尚はまだ頑張っている。今日は74と必死のガマン。まだ可能性はある。前日言っていたように賞金を少しでも多く稼いでほしい。 もうひとり、また新人(?)が出てきた。服部直樹。プロ入りは8年前。32歳。 「プロになったばかりのころはドライバーが飛ぶことが嬉しかったし、プロなんだからティショットはドライバーと思い込んでいた」という。しかし去年の後半くらいから、間違いに気がついた。「トッププロほど無謀なことはしていないんですね。それから3...
1997/08/01国内男子

中島後退。須貝昇、65をマークして首位に立つ!

なんと須貝昇が上がってきた。なつかしい名前。「今日は完璧なラウンドだった。トップに立ったのなんて、いつ以来か、記憶にないよ」と須貝。ボギーなし。5バーディ、1イーグル。 「シード落ちして精神的にも疲労。去年はゆっくり休んだ。休んでいるうちにゴルフにもやる気が出てきて、客観的に考えられるようになった」という。自分に対して怒ることが少なくなった。今年から以前使っていたL字のパターに戻した。昔なじみのパターは余計なことを考える必要もなくパットできた。このパターに助けられた。 あと2年でシニア入り。「今は準備期間」なのだという。もうすぐシニア入りの選手がイーグル、バーディ、バーディと3連続なんだからす...
1997/07/31国内男子

杉山直也、鈴木亨らが初日をリード

このところ全国的に変な気候が続いているが、新潟オープンはやはり暑かった。「とにかく暑い!」と3年ぶりの出場の鈴木亨。 「心配性なので、いろいろ考えてしまうけど、こう暑いとゴルフのことしか考えない。夏は好きです」 5バーディ、1ボギーの68として初日2位。 トップに立ったのは杉山直也。インは2バーディ、1ボギー。しかしアウトでいきなりバーディスタート。7番8番9番と連続バーディ。トータル67。「いままではグリーン中央とピンの間を狙ってプレーしていたがなかなかバーディが取れなかった。今日はグリーンを外してもいやとピンを狙ったら成功。明日も同じ作戦でいきます」 師匠は青木功プロ。 明日の夜は電話を入...
1997/07/27国内男子

プレーオフを制して葉彰廷が初優勝

「大きな体を揺らしながらヒタヒタ」のはずのジャンボ尾崎、神通力が少し無くなったのだろうか。周囲があまりプレッシャーを感じてくれず、本人自身が不本意な72。ジャンボと関係のないところで優勝争いが展開された。 7バーディ、3ボギーとけっこう賑やかなラウンドで葉彰廷が首位に立った。台湾出身。兵役を終えてから日大へ。日本学生2位などの戦歴を残して中退。プロになってからはオメガツアーや台湾ツアー、アジアンツアーなどで7勝。それなりの実績はあったが、ようやく大きなトーナメントを制した。 「前の晩も陳(清波)先生に電話しました。風が強くなるから低い球で攻めろとアドバイス されました」という葉。台湾選手は風に...
1997/07/26国内男子

出た! ジャンボ「67」。首位に3人が並ぶ

「大きな体を揺らしながらヒタヒタと来るんじゃないか」と渡辺司の予測していた人が、やっぱり来た。ジャンボ尾崎はバーディ5つ。ボギーなし。67をマークして首位に並んだ。 内容に満足はしていない。 「3~5メートルのパットが入っていないよ。1回くらいしか入っていない。しかし今日5アンダーで回ってまだ単独トップに立ててないというのは、他の選手にあまりプレッシャーがかかっていないということだね。ま、最終日になればプッシャーはかかるだろうけど」 優勝スコアは単純計算で18アンダーと読んだそうだ。したがって本人は「20アンダーを目指す」と宣言。そのためにはまた話が戻って「4~5メートルのパットを決めないとい...
1997/07/25国内男子

今度は渡辺司。66で10アンダー首位!

東聡が昨日64。2日目は渡辺司が7バーディ、1ボギーの66で首位に躍り出た。この試合、明日以降もバーディ合戦が楽しめそうだ。 ショットは決して絶好調という感じてはなく、けっこうラフに入れている。しかし「入れてはいけないラフは避けているから、ゲームマネージメントがこの2日間、うまくいっているということだね。でも明日からはもう少しフェアウェイに打つようにしないといけないな」と渡辺。予選ラウンドと違って目の前の選手と競り合うのが決勝。フェアウェイを外していたら勝てないという。 「でも来るべき人がヒタヒタは、大きな体をゆらして歩いてきてるから」と言う。もちろん、ジャンボ尾崎。66をマークしてしっかり3...
1997/07/24国内男子

東聡、いきなり8アンダースタート!

東聡がアウトは3バーディの平凡(?)なスコア。しかしインに入ってからは11番から16番まで連続6バーディという寒けのするような内容でプレーした。更に18番でも入れれば「29」というスッキリした数字になったのだが、カラーから1メートルに外してのボギー。しかしトータル64。 しかし東はこうしたゴルフが初めてというわけではない。95年の三菱ギャランでは7連続バーディという快挙をやっているんだという。 「先週は完全休養で、全英の丸山(茂樹)のいいゴルフをテレビで見ていた。刺激になった。寝不足にはなったけど、いいイメージをもらったから。いい1週間だった」と東。苦しみながらプレーする姿に「ああいう姿勢でや...
1997/07/13国内男子

檜垣、17番で壊滅。直道の逆転優勝

檜垣繁正が崩れた。それでも16番までは、まだかろうじて可能性はあった。17番ホールで、音を立てて崩れた。ティショットをOB。4打目も乗らず、寄らずのトリプル。昨日までのゴルフが嘘のような内容だった。 「どういう言葉をかけていいか、わからない」と尾崎直道も言う。まだ若かった昔、関東プロで青木功に優勝をさらわれた時の苦い思い出がよみがえってくる。あのときも自滅。「勝った青木さんと握手したときは、悔しくてまともに顔がみられなかった。でもボクにとってはベスト3に入った思い出の試合だけど、彼にとってもそうなると思うよ」 尾崎直道にとっては区切りのいい25勝目。「もともとボクはベスト10に入って賞金を稼ぐ...
1997/07/12国内男子

檜垣繁正vs尾崎直道、5打差の一騎討ち?

2日目8アンダーで首位に立った檜垣繁正がそのまま走り続けている。ボギーなし、アウト1バーディ、イン4バーディ。上がり17番18番で貯金を増やしたのは気分がいい。 「朝起きて新聞を見たら、ボクのことはあまり書いてない。ショックでした。ナニクソっ、今日も頑張ってやる!と思って・・」奮起。ギャラリーが多くて落ち着かなかったが、6番の初バーディで落ち着いた。 尾崎直道も上がり2ホールをバーディとして、また2位へ。「昨日はコースマネージメント のゴルフ、今日はマネージメントとトップ狙いの気持ちが半々。明日は完全にトップをつかえまえにいくゴルフをする」と宣言。檜垣の5打差のアドハンテージは認めながらも、楽...
1997/07/11国内男子

檜垣繁正、64をマーク。一気にトップへ

悪天候の新潟。しかし檜垣繁正が64をマークして一気にトップに立った。アウトで4バーディ、1ボギー。インではボギーなしの5バーディ。 「ショットが好調で全ホールがバーディチャンスでした」との言葉通り、ほとんどのホールが2メートルからせいぜい4メートル前後。今季は好調なだけに、なんとか優勝したいと、ただそれだけ考えながらプレーしていたという。 「でも不思議なものですね。うまくいくときは、こんなもんなんですか」 5アンダーを過ぎてからはパットがしびれ始めた。うれしいプレッシャー。「そんな感覚の中でプレーできるのは、本当に幸せです」という。 尾崎直道は貯金を1つ増やしたにとどまった。「雨でどうも精神集...
1997/07/10国内男子

尾崎直道、ノーボギーで2位発進

全英オープンを来週にひかえたヨネックス広島。尾崎直道がまたもノーボギーの内容で3アンダー、69。ただし本人は「ノーホギーとか完全試合と周囲が騒ぐんで疲れる。その気になって気にし始めると、ひとつのボギーで精神的にガクっと来る可能性があるから」 3つのバーディはいずれも6メートルとか12メートルとかのロングパット。「このコースはパーオンは難しくないけど、最終日に一気に追い込むようなコースじゃないね。あと3日間、自分のスタイルを守って、スウィングを固めてプレーするよ」 このところ時々(?)好スコアを出している中島常幸。アウトで3バーディ、インで1ボギーの70。「ティショットはぜんぶドライバーを使った...
1997/07/06国内男子

尾崎直道、4日間首位キープ、9打差の完全優勝

4日間ボギーなしの完全試合はさすがに無理だった。尾崎直道は1番、4番5番バーディとまたも快調な出だし。しかしその5番で同じ組の溝口英二のファーストパットがグリーンを転がりでる嫌な光景をを見てしまった。 「今日のこのコンディション、固いグリーン、ピン位置。ノーボギーは無理かな・・とふと思っちゃった。こりゃ続かないよなと・・」 思ったとたんの6番、あっさりボギー。緊張がほぐれた。しかしこの時点で兄ジャンボの記録を更新。連続59ホールノーボギー。もっとも本人は兄のレコードを塗り替えたとは知らず、あとで知って「そりゃ気分がいいね」と笑った。 「あとは優勝だけを考えてプレーした。7番のバーディでほぼ決ま...
1997/07/05国内男子

尾崎直道、貯金を増やして完全独走中

初日からボギーなしの尾崎直道が、この日もノーボギー。3つのバーディを入れて68。2位に6打差をつけて完全独走モードに入った。 「出だしで1ピンぐらいの難しいパーパットが入って、2番バーディ、3番もすごくいいパー。いいスタートが切れた。もしスタートでつまづくと、後が本当に難しくなるから」という。 米ツアーでは一緒に戦った仲の水巻善典が、前半好調だったのに、途中の3パットからおかしくなった。自分にもその怖さがたっぷりあった。 スコアを伸ばそうというより、ボギーを叩かないようにと心がけてのプレー。グリーンが固く、ピン位置が難しい。どこかでつまづいてしまうと、あとに自信が持てなくなる。そんな恐ろしさの...
1997/07/04国内男子

尾崎直道、なんと64をマークして首位キープ

初日首位の尾崎直道が、この日は33-31の64。貯金を更に増やして独走態勢に移った。やはり強い。トップを走っている男が守りの気持ちを片鱗も見せず、更に攻撃を続けていく。ボギーなし。イーグル1つ、バーディ5つ。ほぼ完璧なラウンド内容だ。 「昨日言ったようなゴルフができている。暑さで集中力が鈍ってるから、トップとかなんとかは抜きにして、とにかく涼しいゴルフをしようと思ってね」と直道。 ボギーのないのが「涼しいゴルフ」なんだそうだ。どのホールもフェアウェイに打てばバーディチャンスがあると考える。必ずピンを狙っていく。そういうチャンスをできるだけ多くして、バーディを重ねていくのだという。 2位には3打...
1997/07/03国内男子

尾崎直道、5アンダーでトップに立つ

猛暑の初日。「久しぶりの日本の夏、こんなに暑かったっけ」と尾崎直道。ボギーなし、5バーディでいきなりトップ。「フェアウェイにティショットを打てばそんなに長いクラブはいらないし、芝の状態もいいし」で、いいゴルフができた。 「ショートアイアンをもったらバーディチャンスにつける。それが米ツアーの基本だから」という言葉もけっして自慢には聞こえない。実際そうなんだろうな、と思う。 今年の米ツアーにはあと数試合を予定している。それで終わり。「今年はチャンスと思っていたんだけど、米ツアーシードに必要なのが18万ドル。あと4試合で8万ドル稼ぐは難しい。多分シードはとれないと思う。取れなかったら、けじめとして一...