<佐渡充高の選手名鑑 94>タイガー・ウッズ
2013年 ザ・ツアー選手権 presented by コカ・コーラ
期間:09/19〜09/22 場所:East Lake Golf Club
パワーランキング:ザ・ツアー選手権by Coca-Cola
今シーズンのフェデックスカッププレーオフ最終戦となる「ザ・ツアー選手権by Coca-Cola」の開催地であるイーストレイクGCは、トム・ベンデローによって最初のコースレイアウトが設計され、後にドナルド・ロスが再設計してから丁度100年が経過した。この間、コースには絶え間ない改良とアップグレードが施されており、パー70のイーストレイクは、殿堂にその名を刻んだボビー・ジョーンズのホームコースとして広く知られている。
2007年のフェデックスカップ第1回大会で、タイガー・ウッズが通算23アンダーの「257」を記録して優勝すると、前述のジョーンズとは無縁のもう一人のジョーンズであるリース・ジョーンズにより、コースの改装が為された。グリーンの芝がベントグラスからミニベルデ・バミューダに変更されたのである。以来、最高通算スコアは10アンダーの「270」と難易度が上がり、そのスコアを昨年記録して優勝したブラント・スネデカーは、フェデックスカップのプレーオフシリーズ最終戦に臨む初のディフェンディングチャンピオンとしてイーストレイクに乗り込む。
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今年の大会に先立ち、9つのホールでフェアウェイが広げられたが、昨年ここでの大会に出場した22人には、全体的に以前と同じ印象に映るだろう。実際、「BMW選手権」が月曜まで伸びた影響は殆ど出ないだろう。「アトランタで良かった。皆知りつくしているからね」とBMW選手権で優勝したザック・ジョンソンは言った。7度目の出場となる彼は、フェデックスカップとなってからは5度、ここでの大会に出場している。また、“ZL”(ザック・ジョンソンの愛称)は2007年にコースレコードの「60」を記録している。「良いコースで、難しく、何も変わっていない。ただ、ちょっとスケジュールの変更があるから、それを乗り越えなければいけないけれどね」。
イーストレイクGCに於ける2012年の平均スコアは70.417。パー70では、メジャー大会を除く13大会で6番目の難易度を誇る。フェアウェイに変更が加えられたうちの5ホールでは、ドライバー使用頻度が増えることが予想されるため、バンカーがより物を言うことになりそうだ。しかし、昨年のドライバーの精度は49.88パーセントと、シーズンを通した全コース中、6番目に低い数字だった。
グリーンの平均面積は6,200平方フィートで、昨年のパーオン率は65.37パーセントであった。これは、芝がミニベルデになってから2番目に高い数字だが、スクランブル率はここ5年で最も難しく、52.81パーセントだった。
ツアー選手権のちょっとしたプレビューは、パー3の18番ホールを語らずには完結しない。235ヤードに距離が伸び、ミニベルデ芝では平均スコアがオーバーパーとなっており、昨年の平均スコア「3.217」は、2009年に匹敵する(2007年の平均は「2.975」)。コースは全長3,217ヤードとなり、この3年の大会より12ヤード短くなっている。パー3の3番ホールは3ヤード長くなり、パー4の17番ホールは12ヤード短くなった。
シーズン最終戦を迎えるにあたり、大自然は情け容赦を見せないだろう。大会後半に向けて降水確率は高まり、選手たちはその中を戦うことになる。最高気温は華氏80度台前半で、風の影響はないだろう。
■ ハンター・メイハン
これまでのフェデックスカッププレーオフの大会すべてに出場している唯一の選手。ポイントランキング15位で最終戦に臨む。プレーオフ3戦連続で25位以内入りを初めて果たした。イーストレイクでは2011年の2位を含め3度トップ10入りしている。
■ ブラント・スネデカー
フェデックスカップ王者防衛のチャンスがあり、BMW選手権では18ホールを終えた時点で首位に立ち、折り返し時点で首位タイにつけていたが、結果的には8位タイ。フェデックスカップポイントランキングは1つ順位を落とし10位。
■ ルーク・ドナルド
自宅近くのコースの恩恵を受け、BMW選手権では4位タイ。フェデックスカップポイントランキングは25位順位を上げ29位として5年連続でのイーストレイク入りを果たした。この大会では、2010年に2位、2011、2012年には3位タイ。
■ ジェイソン・デイ
BMW選手権ではボギーなしの「66」を記録し4位タイとしたものの、フェデックスカップポイントランキングは2つ落とし14位。パーオン率13位タイ、パットのスコア貢献率7位、スクランブル率2位。イーストレイクでは最後に出場した2011年に6位タイに入っている。
■ サック・ジョンソン
BMW選手権で優勝を飾り、フェデックスカップランキングの順位を23位上げ4位となった。パーオン率3位タイ、パットのスコア貢献率2位。イーストレイクでは6回出場して、2007年の2位タイを含め2度のトップ10入り。
■ ジム・フューリック
プレーオフが開催されて以降6度イーストレイクに登場し、2010年にはフェデックスカップチャンピオンとなった。2007年の11位タイが最低の順位となっている。 BMW選手権では2日目に「59」をマークして、36ホール終了時点で首位、最終的には3位の成績。
■ ニック・ワトニー
BMW選手権開始時点ではランキング63位で、最終日最高スコアの「64」をマークし、大会12位の成績を収め30位でイーストレイクへ駒を進めた。BMW選手権ではパットのスコア貢献率1位。
■ タイガー・ウッズ
BMW選手権で11位タイとなりフェデックスカップランキング1位に返り咲いた。ウッズは出場したイーストレイクでの直近の5大会では、2007年に優勝、2位が3度、昨年は8位タイとしたが、最終戦をアンダーパーで終えたのは5回中2回に止まっている。
■ ジャスティス・ローズ
昨年のザ・ツアー選手権 presented by コカコーラでは54ホール終了時点で首位タイにつけ、2位で大会を終えた。BMW選手権では33位タイで、プロキシミティは6位だったが、パットのスコア貢献率は55位と振るわなかった。フェデックスカップランキングは9位。
■ アダム・スコット
フェデックスカップポイントランキングは3位。イーストレイクは2006年に優勝して以来4度目の出場で、2011年に6位タイとなり、トップ15入りは1度のみ。今年のプレーオフここ2戦では、8ラウンド中、「66」を1回、「67」を3回出しながら、何れも25位以内に入っていない。
■ フィル・ミケルソン
最近の5試合で20位以内は1度のみ(ザ・バークレイズの6位タイ)。BMW選手権では33位タイでフェデックスカップポイントランキングも2つ順位を落とし8位。プレーオフファイナルのすべての出場権を獲得している3選手のうちの1人で、イーストレイクでは2000年と2009年に優勝している。
■ マット・クーチャー
フェデックスカップポイントランキング5位。プレーオフを通して5位以内を維持しているのはウッズとクーチャーのみ。BMW選手権は最終日の「73」で24位タイに順位を落とした。イーストレイクでは3度出場してトップ10入は、2012年の10位タイの1度のみ。
■ チャール・シュワルツェル
プレーオフをランキング33位スタートし、25位タイ、22位タイの成績を収め順位を浮上させた。BMW選手権では8位タイ(パットのスコア貢献率3位)で、イーストレイク初出場の際は23位の成績だった。
■ ヘンリック・ステンソン
イーストレイク初出場を果たした。BMW選手権は最終日の3オーバー「74」が祟り33位タイまで後退し、フェデックスカップポイントランキングも首位から2位に陥落してしまった。BMW選手権ではトータルドライビングは2位だったが、パットのスコア貢献率は56位だった。
■ セルヒオ・ガルシア
フェデックスカッププレーオフは2年連続で30位以下からスタートしたが、何れもイーストレイクへの切符を手にした。今季はランキング59位から25位まで浮上。イーストレイクは過去3回の出場で全て15位以内の成績。
■ キーガン・ブラッドリー
ルーキーイヤーの2011年以来毎年フェデックスカッププレーオフに駒を進めているがトップ10入りは1度もない。プレーオフ初戦のザ・バークレイズでは33位タイ、その後の2試合は16位タイで、現在フェデックスカップポイントランキングは16位。
■ ウッブ・シンプソン
安定したゴルフを披露しているが、ここ8試合トップ10入りがない。今シーズンはBMW選手権での24位タイを含め、14度トップ25入りしている。現在、フェデックスカップポイントランキング21位。昨年のザ・ツアー選手権 presented by コカコーラでは5位タイ。
■ ゲリー・ウッドランド
この大会は2011年に13位タイになって以来の2度目の出場。リノタホオープンで優勝するまでランキング116位ながら、ザ・バークレイズで2位タイ、ドイツバンク選手権で41位タイ、BMW選手権で18位タイとして、現在はランキング17位。BMW選手権ではパットのスコア貢献率4位。
■ ビル・ハース
イーストレイク唯一の出場となった2011年に優勝を手にして、フェデックスカップチャンピオンとなった。プレーオフ19戦でトップ10は2度のみ。ここ5試合で最高の成績はウィンダム選手権の20位タイ。
■ スティーブ・ストリッカー
今大会の目標はフェデックスカップトロフィーを獲得することのみ。ザ・バークレイズを欠場し、その後2位と4位タイの成績を収めフェデックスカップポイントランキングは6位まで浮上。プレーオフ最終戦の出場権を保持しているが、イーストレイクでは2009年の6位が最高で、トップ10もこの1度のみ。
■ ジョーダン・スピース
プレジデントカップ出場選手でルーキー・オブ・ザ・イヤーの筆頭候補。ここまでのプレーオフ3戦は19位タイ、4位タイ、16位タイの成績。フェデックスカップポイントランキング13位で初のザ・ツアー選手権 presented by コカコーラに臨む。
■ ブレンドン・デヨング
4度目の幸運に期待。BMW選手権後、何とかフェデックスカップポイントランキングで27位につけ、イーストレイクへ初出場を果たした。プレーオフ3試合は全て25位以内に入っている。
■ ロバート・カストロ
フェデックスカッププレーオフ3戦すべてで25位以内に入った7選手の一人。イーストレイクは初出場で、フェデックスカップポイントランキングは24位。直近の144ホール中109回をパーオンさせ、パーオン率は75.69%。
ダスティン・ジョンソンフェデックスカップポイントランキング30位で今大会出場を決めた。プレーオフはランキング16位で臨んだが、そのプレーオフ3戦では、ドイツバンク選手権での27位が最高成績。イーストレイクでは、ここ4年間でトップ10入りは昨年の10位タイの一度のみ。
■ グラハム・デラート
イーストレイク初出場。フェデックスカップポイントランキングは7位。プレーオフを30位以下でスタートした8選手のなかで最高の順位につけている。ランキング34位でスタートし、BMW選手権最終日にボギーなしの「67」を記録し、ランキングを13位上げた。
■ ジェイソン・ダフナー
3年連続のイーストレイクで、ここ5回のプレーオフでは4度目。フェデックスカップポイントランキングは20位。BMW選手権では全日イーブンパー以上で54位。ここ28回のバーディチャンスで1度しかバーディを記録していない。
■ ケビン・ストリールマン
直近の11試合でトップ30入りは2度のみ。プレーオフ期間中にフェデックスカップランキングを6つ落とし、現在19位。イーストレイクは唯一出場した2010年に9位タイ。プレーオフここ9戦でトップ15入りは一度のみ。
■ ブー・ウィークリー
イーストレイクデビューとなった2007年(21位)以来の出場。プレーオフ3戦全てで30位以内に入れず、今大会に駒を進めた唯一の選手。ランキング12位でプレーオフをスタートするも現在は26位。
■ ビリー・ホーシェル
ここ9戦で唯一のトップ25入りが、BMW選手権での18位タイ。最終日にボギーなしの「66」を記録し、フェデックスカップポイントランキングを22位として、ザ・ツアー選手権 presented by コカコーラ初出場を果たした。
■ D.A・ポインツ
ザ・ツアー選手権 presented by コカコーラは初出場。ザ・バークレイズでは6位タイ、ドイツバンク選手権では予選落ち、BMW選手権では57位タイでフェデックスカップポイントランキングは28位。