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<佐渡充高の選手名鑑 94>タイガー・ウッズ

タイガー・ウッズが年間王者ならば、プレーヤー・オブ・ザ・イヤーが濃厚

今大会でフェデックスカップの年間王者が決定するというシーズンの天王山。ウッズが優勝すれば、その時点で年間王者が確定する。ウッズは第1回大会の2007年、さらに第3回大会の2009年の2回、王者に輝いており、今年の戴冠が決まれば最多の3回目となる。ウッズにとって年間王者の座に就くことは、世界ランク1位の誇りと意地、復活の証明、さらには最も獲りたいプレーヤー・オブ・ザ・イヤー(※以下POY)獲得も濃厚となり、今大会でのプレーは、非常に大きな意味を持つのだ。

POYは選手の投票により決められる賞で、1票にはシーズンの活躍のみならず、成績や数字に表れないさまざまな思いや印象も反映される。ウッズ以外の有力候補はアダム・スコットフィル・ミケルソン。ウッズは5勝、スコット、ミケルソンは2勝で、勝利数ではウッズが圧倒的に有利に思えるが、選手の評価は少し違うようだ。レジェンドのジョニー・ミラーは「メジャー(での1勝)は5勝以上に匹敵する」と考えるように、「マスターズ」、「全英オープン」のメジャー大会に優勝しているスコットとミケルソンへの評価は、6勝以上に匹敵する可能性が高いゆえ、現段階ではウッズはやや不利という状況なのだ。ウッズがあと1勝、それも最終戦で有終の美を飾り、年間王者になれば高確率でPOYも獲得となる。今季のメジャーは優勝こそ逃したが、今大会で自身の存在を強烈にアピールできるか否か、大一番の大会となりそうだ。

■ 改めて感じるサム・スニードの史上最多82勝の凄さ

8月の「WGCブリヂストンインビテーショナル」で今季5勝、通算79勝目を挙げた時、ウッズが年内に、82勝に並ぶことは不可能ではないように思えた。同大会2日目に記録した“61”のコースレコードタイをマークし、他を寄せつけない別格のプレーに凄味を感じたからだ。その時、スニードの記録を抜く条件は残り6試合で3勝。しかし、プレーオフシリーズ初戦の「ザ・バークレイズ」で腰の痙攣を訴えると、続く「ドイツバンク選手権」でも65位と低迷。最終日に気温の下がった「BMW選手権」でも、パットを決めてボールを拾い上げる姿に、腰をかばっているような仕草と見てとれる場面もあった。この不調により、最多勝利は来季へと持ち越されることになった。スニードが82勝を達成したのは、史上最年長優勝記録にもなっている52歳の時。ウッズのキャリアはケガとの戦いといっても過言ではない。それを案じ、体調に留意し、予防を心掛けていたにもかかわらず、予期せぬ突然の負傷に苦しんだ。このことは、改めてスニードの記録が如何に凄いものかを感じさせる。

■ ウッズの最多勝利は時間の問題!?

今季は負傷の影響で、最多優勝記録は来季に持ち越された。ウッズは今年12月30日で38歳を迎え、体調や体力が変わり始める時期に差しかかっている。1996年8月、20歳でプロに転向し、ここまで17シーズンをプレーしてきた。最も多くの賞に輝き、あらゆる記録を塗り替えてきたが、その一方で最も負傷の多い選手でもある。左ひざを4度も手術したことは有名だが、それ以外の負傷箇所は首、背中、肩、腰、ひじ、足首、アキレス腱など広範囲。「ドイツバンク選手権」での会見の際、「いちいち公表はしなかったが、多くの負傷を抱えながらプレーしてきた」と話していたのが印象的だった。負傷経験や持病がないという選手はいないが、ウッズは体に爆弾を抱えていることは事実。欠かせない毎日の練習とトレーニングは、ケガ予防のためでもあるが、負荷もかける両刃の剣だ。

ウッズの今後の予定は10月第1週に行われる「ザ・プレジデンツカップ」で今季は終了。10月の第2週からはオフに入り、来年1月カリフォルニア州サンディエゴ郊外で開催の「ファーマーズ・インシュランス」から出場予定だ。はたして最多優勝記録達成はいつになるのだろうか?

■ ジェントルな男に変身

ウッズは相変わらず多忙だ。試合から離れていてもチャリティ活動で各地を飛び回り、スキャンダルで落ち込んだビジネスは回復の兆しを見せている。今年はコース設計で度々メキシコへ出掛けるなど、来年の開場予定にまでこぎつけた。

変化は彼自身にも感じる-今年のウッズは今までとはかなり違う印象なのだ。かつては徹底ガードで結婚式も厳戒態勢、実質的な仲人だったパーネビック夫妻や選手たちも欠席したほどだった。しかしこの頃は、会見で時折、本音を語るようになり、恋人リンゼイ・ボンとの交際も早々と公表。6歳の長女サム、4歳の長男チャーリーが試合に同行し、子供たちの目前でプレーすることも増えた。ウッズがツアーにデビューして以来、数十回の単独インタビューを行ってきたが、彼はインタビューがかなり難しい選手だ。スーパースターなので当然なのだが、僕の経験上、グレッグ・ノーマンに次いで様々なハードルを超えねば辿り着けない選手だ。今年5月の「ザ・プレーヤーズ選手権」でマイクを向け、彼の横に立った時、かつて感じたことがないほど穏やかな雰囲気を感じた。そして会見ずくめでウンザリかと思えば、こちらが驚くほど丁寧で、一生懸命に答えてくれた。すっかりジェントルな男に変身したウッズ。肩の力を抜き、鎧を脱ぎ、大切な家族のために奮闘する姿は、円熟味をプラスしたタイガー・ウッズ第二幕を予感させる。

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佐渡充高(さどみつたか)
ゴルフジャーナリスト。1957年生まれ。上智大学卒。大学時代はゴルフ部に所属しキャプテンを務める。3、4年生の時に太平洋クラブマスターズで当時4年連続賞金王に輝いたトム・ワトソンのキャディーを務める。東京中日スポーツ新聞社を経て85年に渡米、ニューヨークを拠点に世界のゴルフを取材。米国ゴルフ記者協会会員、ゴルフマガジン「世界トップ100コース」選考委員会国際評議委員。元世界ゴルフ殿堂選考委員。91年からNHK米ゴルフツアー放送ゴルフ解説者。現在は日本を拠点に世界のゴルフを取材、講演などに飛び回る。

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