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2015年 アルフレッド・ダンヒル選手権
期間:11/26〜11/29 場所:レオパルドクリークCC(南アフリカ)

シュワルツェルが母国大会で首位を堅持

「アルフレッド・ダンヒル選手権」は、てこずりながらも3日目に「70」をマークしたシャール・シュワルツェルが3打差の首位で最終日を迎える展開となった。

レオパルドクリークCCで過去3勝を挙げている地元のシュワルツェルが5打差の首位で大会を折り返した際は、フィールドの残りの選手にとって事態は剣呑であるかに見えた。

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しかしこの日、シュワルツェルは通算13アンダーへスコアを伸ばすのに奮闘を強いられ、今週のベストスコアとなる「63」で猛追したヨーロピアンツアールーキーのセバスティアン・グロベンジャミン・エベールのフランス人コンビが首位との差を3ストローク差まで詰めることに成功した。

昨季のチャレンジツアーを年間2位で終えたグロにとって、この日のラウンドはヨーロピアンツアーでのキャリアにおけるわずか7ラウンド目に過ぎなかったのだが、最終日は2007年にフルメンバーとしての初戦となったこの大会でいきなり優勝を飾ったアルバロ・キロスの快挙の再現を狙うこととなった。

単独4位には通算8アンダーで南アフリカのディラン・フリッテルがつけており、その1打後方にはグレゴリー・ボーディ、デービッド・ドライスデール、ラッセ・イェンセン、そしてユースト・ラウテンが続いている。

シュワルツェルが優勝を果たせば、彼は南アフリカ人選手として初めてヨーロピアンツアーの同一公式大会で4勝を挙げることになり、最高のゴルフがプレーできなかったことを認めつつも、引き続き首位に立っていることに喜びを見せた。

「正直言って、とても心地悪い感じだったね。苦戦を強いられたよ」とシュワルツェル。

「始めの2日間はロングゲームが良かったのだけど、きょうはそこがひどくて全然しっくりこなかったね」。

「ただ、ポジティブな面もあって、これまではこういうプレーをするともっと悪いスコアを出していたから、そういう意味では僕のゴルフは進歩していると言えるね」。

「僕の経験からすると、悪いラウンドながらもアンダーパーで回ることができるというのは、それこそが大会で競い合うということだし、大会を勝つ方法でもあるんだよ」。

「(良いときの状態と)そんなにかけ離れているわけではないんだ。ちょっとしたフィーリングなんだよ。今はただ全然しっくりきていないだけだから、何か引き金となるものが見つかればぐっすり眠れるはずさ」。

「ちゃんとしたゴルフをプレーしたいと思っている。誰かが好スコアを叩き出して僕を打ち負かすのであれば、それはしょうがないよ。僕はただしっかりとしたゴルフをプレーしたいんだ。ずいぶん前からそれを切望していたからね」。

最終組がティアップする前にラウンドを終えたグロは、3番、5番、6番、7番、10番、11番、13番、15番、そして16番でバーディを奪い、通算10アンダーとしてクラブハウスターゲットを設定し、シュワルツェルが出だしでボギーを叩いたため、この時点で首位タイとなった。

31歳のシュワルツェルはショットの距離感を合わせるのに苦しみ、3番では1.8mのしびれるパットを決めてなんとかパーでしのいだ。

前日首位のシュワルツェルが後退するなか、後続はじわじわとその差を詰め、ラウテンは2番、6番、7番でバーディを奪って首位から1打差に詰め寄った。

エベールは4番、そしてすんでのところでホールインワンを逃した7番でバーディを奪って追い上げ体勢に入った。

シュワルツェルは初日、2日目と連続してバーディを奪っている得意の6番で、2打目をピンそば3mにつけ、バーディパットを沈めて再び単独首位へと抜け出した。

するとシュワルツェルはティショットをグリーンエッジに乗せたパー3の7番で、6mのバーディパットを沈め、2位とのギャップを2打差に広げた。

エベールとラウテンは前後半の折り返しでそれぞれ2つスコアを落とし、9ホール連続パーとした首位のシュワルツェルにかかるプレッシャーを和らげたが、シュワルツェルもなんとかしのいでパーをセーブするという状況だった。

12番で見事なバンカーショットからパーをセーブしたシュワルツェルは、続く8番ではティショットがウォーターハザードにつかまりそうになりながら辛くもパーで逃げ切った。

ここ9大会連続で予選通過を果たしているエベールは、12番、13番と連続バーディを奪って通算8アンダーに戻すと、16番で長いバーディパットを沈めて首位との差を3ストロークに縮めた。

ラウテンは14番でバーディを奪うも、続く15番でボギーを叩いて後退すると、シュワルツェルが目覚ましいパットを決めてラウンドに生気を取り戻した。

2011年の「マスターズ」王者は、この日それまでもいくつか見事なパーパット沈めていたが、17番では段を上って左から右へ大きく切れる7.5mのバーディパットをねじ込んだのである。

その後、エベールが最終ホールでバーディを奪って2位タイに浮上すると、シュワルツェルも同じく18番でバーディチャンスを迎えるが、1.2mのパットは曲がり切らずにカップを通過した。

フリッテルのヨーロピアンツアーにおけるこれまでの最高成績は、昨季の「ツワネオープン」での10位タイとなっているが、この日「66」をマークした彼はその自己ベストを更新する絶好のチャンスを掴んだ。

2番、4番、9番、11番、13番、そして14番でバーディを奪った25歳のフリッテルは、17番でボギーを叩くも、18番でバーディを奪って盛り返した。

ボーディは4連続バーディでラウンドを締めくくって「67」とし、Qスクールへ逆戻りしてシード権を獲得したイェンセンはボギーを1つに抑えてこちらも3日目を「67」でラウンドしている。

ドライスデールは3日目を1イーグル、3バーディ、2ボギーでラウンドし、その1打後方には3日目を「66」と猛チャージをかけたディフェンディングチャンピオンのブランデン・グレースが続いている。

ヨーロピアンツアー6勝のグレースは、前週の「DPワールドツアー選手権」で3位に入り、「レース・トゥ・ドバイ」を3位で終えてこの大会に臨んだが、始めの2日間は「71」、「73」と伸び悩んだ。

この日2組目でスタートしたグレースは2番でバーディを奪うも、続く3番でボギーを叩くと、6番と8番でバーディを奪って盛り返し、「33」で前半を終えた。グレースは13番からの3連続バーディでリーダーボードを駆け上がり、最終ホールでバーディを奪ったことによりトップ10圏内へと浮上した。

2015年シーズンのチャレンジツアーを9位で終えたフランスのトーマス・リナードは、3日目を「67」でラウンドし、グレースと並ぶ通算6アンダーの9位タイにつけており、3日目「69」のマット・フォードも通算6アンダーのグループにつけている。

通算5アンダーに8人の選手がつけており、今週ヨーロピアンツアー500大会出場を果たしたニクラス・ファスも、最終日はこの集団から上位を伺うことになる。

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