ジェイディ、マクドウェルらが2勝目 ポールターは敗退
2013年 ボルボワールドマッチプレー選手権
期間:05/16〜05/19 場所:トラシアンクリフG&ビーチリゾート(ブルガリア)
エイケンが通過しポールターが敗退
トーマス・エイケン(南アフリカ)は最後のグリーンでイアン・ポールター(イングランド)を破り、「ボルボワールドマッチプレー選手権」の16番目で最後の予選通過スポットをものにした。これにより2011年の優勝者はグループステージ終了時点でブルガリアを去る事になった。
今朝ニコラス・コルサーツ(ベルギー)は激戦の末、何とかキラデク・アフィバーンラト(タイ)を制した。更にトップシードのグレーム・マクドウェル(北アイルランド)がステファン・ギャラハー(スコットランド)に対して4&2と再び素晴らしい勝利を見せたが、マッチプレーのスペシャリストと呼ばれるポールターと好調であったヘンリック・ステンソン(スウェーデン)の敗退には非常に驚かされた。
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ポールターは欧州を代表しメダイナで戦った「ライダーカップ」で4ポイントを穫って優勝に貢献。そしてこの大会で以前に優勝経験がある彼は、2010年の「WGCアクセンチュアマッチプレー」でも勝利を収めている。しかし、今大会の形式を好いている 彼の思いだけでは、トンチャイ・ジェイディに敗れた後の試合でエイケンを破る事はできなかった。
先週ソーグラスで行われた「プレーヤーズ選手権」で5位に入ったステンソンは、初日に「ライダーカップ」のスタープレーヤー、フランチェスコ・モリナリに敗れた。モリナリはフェリペ・アグラーを4&3で下したため、ステンソンとアグラーは午後に全てをかけて戦った。
今大会一番ランキングの低い選手、アグラーが最後の4ホールを勝ち取り3&1で予選を通過した。
「今日は始めからこの試合は勝たなければならないと思っていました。フランチェスコがどれだけのプレーをしようと、この試合は勝たなければならなかった」とアグラーは述べた。
「なかなか良いプレーができました。違いは私にはボギーが無かったからメダルプレーの様にプレーをしました。本当にリスキーなショットを打つ必要があったのは、たった何ホールかだけでしたから」。
エイケンに対し、4つ残して2ダウンのポールターは15番と16番でバーディを奪い何とか追いつくも、最後にボギーを叩いた。18番で彼はドライバーショットを外し、アプローチはグリーンの向こう側へ。そこから寄せてのワンパットに失敗した。
「言い訳はできません」とポールターは述べた。彼は2011年の大会で優勝したが、先々週の「マスターズトーナメント」で初の予選落ちを喫し、引き続き先週の「プレーヤーズ選手権」でも予選通過を逃した状態のまま今大会へ参加した。
「この二日間の自分のゴルフは弁解の余地がありません。この試合は最後まで戦い抜けたはずだと思います。集中力がかけていました。脳をしっかり使えていないからメンタル的なミスを犯したんです。話になりませんね」。
エイケンはほっとした様子だった。何しろグループステージで36ホール全てをプレーしたのは彼だけだった。しかも、木曜日のセッションを出場しなかった為に一日で回ったわけだ。
「週末までここにいれるなんて素晴らしい気分ですね」と彼は述べた。「明日また一から始めます。新たな36ホールをね」。
「今日の2試合はタフでした。朝のトンチャイとの一戦。お互い良いプレーができたと思います。後半のホールはほとんどバーディで勝ち取りましたから。」
「それから午後はイアンとの一戦。序盤私は2アップで良いスタートを切りましたが彼は予想どおり追い上げてきましたね。」
2ホール残してずっと引き分けというところでした。幸い最後の2ホールで私はミスを出しませんでしたが、彼は最後のホールでボギーを叩きました」。
ポールターの負けという事はジェイディがグループ戦最後16人目勝者として本戦へと進出し、プレーオフの末に勝ち抜いたスウェーデンのピーター・ハンソンと対戦する事になる。
ローリーがクッツェーを制したため、ハンソン(スウェーデン)、シェーン・ローリー(アイルランド)、そしてジョージ・クッツェー(南アフリカ)の全員が2ポイントで終え、勝負の行方はプレーオフへ。2ホール目でクッツェーがボギーを叩き脱落すると、ローリーはこのホールをバーディとし、グループ首位通過が決定し、決勝ラウンドではエイケンと対戦することに。
去年の優勝者であるコルサーツも、昨日のブランデン・グレースとの敗北から立ち直り、18番ホールでグレースとの引き分けを逃し予選落ちしたアフィバーンラトから勝利を奪い、ノックアウトステージに駒を進めた。
コルサーツは、ブレット・ラムフォード(オーストラリア)に16ホールで3&2で勝利しグループ内でトップに躍り出たゴンザロ・フェルナンデス・カスタノ(スペイン)とベスト16で対戦する。尚、この二人の決勝進出はラムフォードが8アンダーでジェイミー・ドナルドソン(ウェールズ)に5&3で勝った時点で決まっていた。
「今日のプレーは昨日に比べて少し良くなったよ。もちろん」とコルサーツ。去年スペインで優勝した彼だったが、前回はグループマッチでどちらも勝てなかった。
「昨日より少しボールを遊ばせました。それが作戦だったから、作戦成功ですね」。
2週間前の「バランタイン選手権」、「ボルボ中国オープン」と2連覇したラムフォードは今週トラシアンクリフゴルフ&ビーチリゾートで勝てばヨーロピアンツアー3連勝を果たす歴代3人目のプレーヤーとなる。
1983年のサー・ニック・ファルドとその3年後のセベ・バレステロス(スペイン)以外にこの輝かしい功績をあげたものはいない。
「とってもうれしい」とグレースと明日対戦するラムフォード。「ジェイミーは序盤戦調子悪かった。そのおかげで私は4ホールの時点で3アップだった。体力をできるだけセーブしたかったから早めに勝ちが決まって良かった」。
マクドウェルは昨年度の2位よりもう一段上を狙い、コースに残る。ギャラハー(スコットランド)に勝利したマクドウェルは、リチャード・スターン(南アフリカ)とジェフ・オギルビー(オーストラリア)と引き分け、スターンに続くグループ2位で終えたボー・バン・ペルトと対戦する。
スターンはギャラハーを2&1で下したクリス・ウッド(イングランド)と当たる。一方モリナリ(イタリア)はカール・ペターソン(スウェーデン)と、スコット・ジェイミソン(スコットランド)はアグラー(チリ)とそれぞれ対戦する事になっている。
両試合に勝った5名のプレーヤーの内ノンシードから上がってきたのはジェイミソンのみ。彼は同じ日に2試合プレーしなければならなかったにもかかわらずペターソン(1ホール)そしてトービョン・オルセン(5&3)相手に見事な勝利を収めた。
「勝ってグループのトップに立つのは良いですね」とジェイミソンは述べた。「またしても自分のベストは発揮できなかった。ただ、良いプレーができなくても勝つことがあるのがマッチプレーです。もう少しこの兆候が続いてほしいです」。