石川遼が目指すゴルフのエベレスト「まだ登り始めてもいない」
石川遼のプロ宣言 史上最年少プロが誕生!
ついにプロ転向を表明し、史上最年少プロが誕生!
ツアー史上最年少優勝を遂げた石川遼が1月10日(木)、ついにプロ転向を表明した。300名を超える大報道陣に囲まれる中、「今日から、プロゴルファーの石川遼です!これからもよろしくお願いいたします!」と、元気良く発表。史上最年少プロとして迎える今季の抱負や、将来の夢などを語った。
以下では、2007年の石川遼の大躍進を振り返っていく。
ツアー史上最年少優勝を達成! 一躍ゴルフ界のスターに駆け上がる-マンシングウェアオープンKSBカップー
レギュラーツアーに初めて出場した「マンシングウェアオープンKSBカップ」。初日が強風のために中止となり、最終日に36ホールを行う変則スケジュールとなった。予選ラウンドを首位と7打差の通算3アンダー、23位タイで通過した石川は、第3ラウンドを終えて9位タイに浮上。最終ラウンドで7つスコアを伸ばし、誰もが想像すらしなかった歴史的勝利を飾った。勝利者インタビュー時にテレビ局のアナウンサーが口にした「ハニカミ王子」の愛称は一気に全国区に。高校生プロゴルファー誕生の軌跡は、ここから始まった。
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予選ラウンドで敗退!アマ日本一のタイトル獲得ならず-日本アマチュアゴルフ選手権競技-
レギュラーツアー勝利の快挙から約一ヵ月半。歴史的勝利の余韻も冷めやらぬ中、過去に中嶋常幸や倉本昌弘ら名プレーヤーがタイトルを手にしてきた「日本アマチュアゴルフ選手権競技」に出場した。競技は5日間で、初日、2日目はストロークプレーで競い、上位32名が決勝ラウンドへ進出する。初日からテレビ放映されるなど、大きな注目を浴びる中でのプレーとなったが、通算2オーバーの65位タイとスコアを崩してまさかの予選敗退。結果的に今年が最後の大会出場となり、アマチュアの頂点を極める目標は果たせなかった。
最終日に崩れるも、堂々の15位タイフィニッシュ!-フジサンケイクラシックー
プロツアー2戦目は、8月末開催の「フジサンケイクラシック」。直前に行われた「日本ジュニアゴルフ選手権」で優勝し、気分良く戦地に乗り込んだ。初日、2日目と雨に見舞われる中、首位と3打差の6位タイで予選突破を果たす。3日目は濃霧の影響により中止になり、54ホールに短縮。優勝も十分に狙える位置で最終日を迎えたが、最終的には15位タイで競技を終えた。それでも会見では「マンシングは、自分の中ではフロック(まぐれ)。今回は実力でプレーできました」と、満足そうな表情を浮かべていた。
C.ビジェガスとの競演!プロツアー3戦連続で予選突破!-コカ・コーラ東海クラシック-
プロツアー3戦目の舞台は、狭いフェアウェイと深いラフが行く手を阻む三好カントリー倶楽部。精度の高いショットとラフに負けないパワーが要求される難コースにも屈することなく、13位タイと上位で予選突破。あらゆる局面で対応できるプレーの質の高さを証明した。しかし、さすがに体力面で限界を迎えたのか、最終日に「80」を叩いて通算14オーバーの44位タイフィニッシュ。「プロとアマの差をハッキリと感じた」と意気消沈気味だった。しかし、収穫も大きかった。予選ラウンドの同伴者は、アメリカツアーで活躍する“スパイダーマン”ことカミロ・ビジェガス。「緊張した」と話しながらも「ラフの打ち方を学びました」と、本場のプレーを間近で学ぶことが出来た機会に感謝していた。
初メジャーの壁は厚かった・・・プロツアー初の予選落ち-日本オープンゴルフ選手権競技-
初のメジャー参戦となった「日本オープンゴルフ選手権競技」。屈指の難コース、相模原ゴルフクラブでどのようなプレーを披露してくれるかに注目が集まった。しかし、結果的にはメジャーの洗礼を浴びる結果に。高速グリーンに対応することができず、通算8オーバーの65位タイ。カットラインに1打及ばず、惜しくも決勝ラウンドに進むことはできなかった。プロツアー4戦目にして初の予選落ちを喫し、会見では「相当、悔しいです」と無念の表情。「今夜は思いっきり反省して、すぐ次の試合に切り替えます」と、次戦に向けて気持ちを切り替えていた。
最下位に沈み、2戦連続で決勝ラウンドに進めず-ブリヂストンオープンゴルフトーナメント-
プロツアー5試合目は、自身初の2週連続出場となった「ブリヂストンオープンゴルフトーナメント」。初日は3アンダーの18位タイと好発進を見せたものの、2日目に悪夢が待ち受けていた。ティショットの乱れに加え、ボールが木の裏に隠れたり、木の枝に当たったボールを紛失してしまうなどの不運も重なり、「中学に上がってからは記憶に無い」という「86」の大叩き。カットラインに遠く及ばない通算11オーバーの100位、最下位で2試合連続の予選落ちを喫する。会見で「ものすごく悔しい」と、目に涙を浮かべていた。
3試合ぶりの予選突破!爽やかな笑顔を取り戻す!-三井住友VISA太平洋マスターズ-
どん底の状態から3週間の調整期間を経て、プロツアー6試合目の「三井住友VISA太平洋マスターズ」を迎えた。注目の初日、プロツアーでは初のイーグルをマークするなど、首位に2打差に迫る3アンダー。9位タイという好位置で初日を終え、大勢のギャラリーの歓声を一身に浴びた。この貯金を活かし、通算3アンダーの28位タイで3試合ぶりの予選突破。最終的には通算2アンダーの38位でフィニッシュし、「最後までスイングも乱れなかったし、自分の信念を貫くことができました。今までのトーナメントの中で、一番プラスになったと思います」と、確かな手ごたえを掴んだ様子だった。
海外の強豪に交じり、粘りのプレーで4日間を戦い抜く!-ダンロップフェニックストーナメント-
大会2連覇中のタイガー・ウッズが欠場。しかし、石川遼がアマチュアとしては初の出場を果たし、大会を大きく盛り上げた。海外ツアーで活躍する強豪勢に交じり、通算イーブンパーで予選を突破。2週連続出場の疲れも見せず、通算4オーバーの32位タイと上々の成績を収めた。「この2週間で、スイングだけではなくパットもアプローチも成長したと思います。今は、まったくゴルフが飽きないし、楽しくて楽しくてしょうがないんです」との言葉に、現在の調子の良さをうかがわせた。
アマチュアとして初出場! 片山晋呉との競演も実現!-ゴルフ日本シリーズJTカップ-
今季の優勝者と賞金ランク25位までの選手しか出場できない権威ある大会に、アマチュアとして初出場を果たした。その初日、ティショットの調子を取り戻した石川は、首位と3打差の1アンダー、3位タイ発進。出場する自体が狭き門である大舞台で、驚きの好発進を見せた。しかし、3年連続賞金王の片山晋呉と初めて同組となった2日目。「(過去に)ここまでの緊張はなかった」と、ショットが乱れて通算3オーバーの21位タイに後退。「プロに少しは近づいたかな、とも思っていましたが、勘違いだったことが分かりました」と、現時点での実力の差に脱帽していた。結果的には26人中24位タイとなる通算7オーバーでホールアウト。会見で「ゴルフ人生の中で一番内容の濃い1年でした」と、激動のシーズンを振り返っていた。