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石川遼が目指すゴルフのエベレスト「まだ登り始めてもいない」

◇国内メジャー第2戦◇日本プロゴルフ選手権 最終日(7日)◇いぶすきゴルフクラブ 開聞コース(鹿児島県)◇7212yd(パー70/71)

「日本一の富士山を登るということはすばらしいことだと思うんですけど、富士山を登ると、富士山よりも高い山にトライをしてみたいと思うんですね」。日本一のプロゴルファーを決める「日本プロゴルフ選手権」を制した石川遼が、ゴルフを山に例えて語りだした。

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2007年に「マンシングウェアオープンKSBカップ」に当時15歳のアマチュアで出場し史上最年少で初優勝を飾ると16歳でプロ転向。12年までに10勝を挙げ、13年に一度は主戦場を米ツアーに移した。

「みんなでエベレストの頂上を目指して登っているのに、自分は頂上を目指すだけの装備がない状態でみんなと一緒に歩いている感覚で、軽装で行っちゃったというか。怪我して途中で断念して帰ってきて、『いや当たり前じゃん』って感じだった」と思い描いていた結果を残すことが出来なかった米国での5年間を振り返る。

いまも目標とするのは米ツアー。世界最高峰、8848メートルのエベレストだ。「自分は今どこにいるんだろうって、正直、登れていないな、登り始めてもいなかったなって思っている。ただ自分の位置がどこだって、悲観する必要は全くないと思っていて、どこを見ているかがすごく大事」

もちろん視線の先にあるのは頂上で「あそこに登ってやるという気持ちで練習したり考えたりすることで、行動は変わってくる。自分の行動の質が下がったなと思うときは、だいたいエベレストの頂上を見られていないとき」と話す。

「ただ頂上ってのはめちゃくちゃ遠いなって思ったし、頂上周辺は大行列じゃないですか。まだ自分なんて上り坂にも来ていないので、これから8000メートル以上を登って行かなきゃいけない。でもエベレストを登るためには、ほかの山を制覇していって、ここ登れた、ここも登れたって感じで、エベレストに近づいていくのだと思います」

“日本一の富士山登頂”に成功した石川。最後に「実際にエベレストを登るわけではないですよ」と念を押し、笑いを誘った。(鹿児島県指宿市/柴田雄平)

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