ピークとどん底を学んだマキロイ、オーガスタへ
2013年 マスターズ
期間:04/11〜04/14 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)
【WORLD】L.ウーストハイゼンのリベンジ/マスターズプレビュー
Golf World(2013年4月8日号)texted by Tim Rosafort
冗談はさておき、2012年オーガスタでウーストハイゼンがプレーオフの末、バッバ・ワトソンに敗れたことはシュワルツェルにとってもこたえたようだ。
彼ら二人は、アーニー・エルス&ファンコート基金の援助を受けジュニア時代から南アフリカ中を旅してきた。そして、今では同じゴルフクラブとコミュニティのメンバーとなっている。ツアーでプレーすればするほどに、彼らは兄弟のように勝ったり負けたりしてきた。二人の代理人を務めるチャビー・チャンドラーは、2011年にマスターズを制したシュワルツェルが、去年のマスターズでウーストハイゼンがグリーンジャケットを手に入れられずに「世界一悲しそうだった」と話してくれた。
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南アのゴルフ関係者の間では、ウーストハイゼンがオールドコースを攻略して全英オープンを制した3大会後のメジャーで、シュワルツェルが優勝したことは不思議なことではないと言われている。現在、ウーストハイゼンは30歳でシュワルツェルが28歳だが、10代の頃からお互い(刺激しあって)成功を呼応してきたのだ。去年終盤にも同じようなことがあった。ウーストハイゼンが波に乗り自己最高の世界ランク4位となった後、すぐにシュワルツェルが7試合を2勝、2位2回、3位2回、4位1回という成績を挙げ、これに続いた。
エルスのように、ウーストハイゼンとシュワルツェルは南ア若手の手本となっている。24歳のブランデン・グレースと26歳のジョージ・クッツェーは、米国の拠点とするフロリダ州ジュピターのザ・ベアーズクラブの近くにアパートを借りているが、ツアー以外でも彼らは何人かで練習ラウンドを行っていた。目立ったところではセント・パトリックスデーにベアーズクラブで行われていたものがある。
シュワルツェルがマレーシアで4位タイに入り、クッツェーが「タンパベイ選手権」で17位タイとなった時、エルスとグレースは、ウーストハイゼン、そして不動産ブローカーのマイケル・ガズリー氏とアフリカ人同士の屈託のない会話を現地の言葉で話しながらプレー。このラウンドでは1イーグル、17バーディが量産されたという。
スクラッチプレーヤーでもあるガズリー氏は、ウーストハイゼンにオールドパームの家を売却。この4人は良く一緒にプレーしているようだ。彼は昨年7月に、今ではトランプ・ナショナル・ジュピターとなったコースで、初めてウーストハイゼンと一緒にプレーした。ラウンド中、ガズリー氏は、ウーストハイゼンのダブルイーグルを目撃。マスターズ最終日の有名なダブルイーグルから3ヶ月も経っていない出来事だった。しかし、オーガスタナショナル2番でのダブルイーグルと違って、ガズリー氏と一緒に回る時のダブルイーグルは、基本的にノーカウント。アマチュアはハーフで3打のハンディと2度の“やり直し”ができるからだ。
すると、ウーストハイゼンは3番ウッドで15フィートに2オンさせると、2パットで沈めてバーディを奪取した。
「私は5で上がったのでネットは4。『ナイスハーフ』と言ったよ」とガズリー氏は笑う。
ウーストハイゼンと現在3人目の子供を妊娠中のネルメア夫人がアメリカに引っ越した時、親しい友人たちは驚いたという。なぜなら、彼はアルバーディニアの自宅農家から遠ざかることを喜ばないと思っていたからだ。そしてスイングコーチのピート・コーウェンも、以前から「ウーストハイゼンのプライオリティは家族、農場、ゴルフの順だ」と続ける。
またウーストハイゼンは、ボルボ・ゴルフ・チャンピオンシップのプロアマ優勝後、夫人にとあるお願いをしていた。ボルボの新車の代わりとして、トーナメントスポンサーに自宅農場に使える切削機を希望したという。
「あのことで、妻からは何年もガミガミ言われたよ。でも、自分の農場には切り株がいくつかあったし、それを取り除きたかったんだ」とウーストハイゼンは説明。「だから、その周りでプレーしてバンカーを掘るんだ」。
さて、彼は去年のようにオーガスタで優勝争いをするために勢いをつける必要がある。2012年「シェル・ヒューストンオープン」で3位となったことが、マスターズでの好成績と、その翌週のマレーシアオープン優勝への引き金となった。今年はヒューストンで10位タイとなった後、もう1試合、「バレロ・テキサスオープン」に出場して備える。
グリルの前であれ、ゴルフコースであれ、ウーストハイゼンは適切な時にヒートアップすることで有名だ。「彼がホットな時は、本当にホットなんだ」とシュワルツェルが言うように。
米国ゴルフダイジェスト社提携
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