石川遼が語るツアー2年目の戦い方
2014年 ソニーオープンinハワイ
期間:01/09〜01/12 場所:ワイアラエCC(ハワイ州)
今年もバーディ合戦に?パワーランキング
昨年大会は歴史に残るスコアの伸ばし合い―texted by Rob Bolton
時は過ぎ、2013年のソニーオープンin ハワイの結果がどんな意味を持つのかを定義する日が巡ってきた。3打差をつけて優勝したラッセル・ヘンリーは通算24アンダー、「256」というスコアでツアー初勝利を飾った。これはPGA史上3番目のロースコア。2位に終わったティム・クラーク(同21アンダー、「259」)は、史上6番目のロースコアを出した。クラークのスコアでさえ、1965年に始まったこの大会の過去の全てのトーナメントで優勝できるほどの好スコアだった。
144選手が競う今大会。昨年の平均ストロークは「68.901」で、2013年のツアー開催コース中、パー70の設定コースでは最もやさしいコースとなった。7,044ヤードのワイアラエCCのパーオン率(67.49%)は、1999年にパー72から70へ変更となって以来、最高値を記録した。パーブレイク率21.01%という数字も過去15年で最高値となった。ロングホール(9番と18番)の平均スコアは4.35で、2シーズン連続でPGAツアーの全ロングホール中、最も易しい数字(さらに8シーズン連続でトップ3に入っている)を記録した。
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難しいピンポジションを除けば、選手を阻む最大の敵といえるのはワイアラエに吹く風だ。しかし昨年はその貿易風でさえ、選手たちのロースコア合戦を阻むことはできなかった。優勝したヘンリーは、26バーディに対しわずか2ボギーだった。前年王者は56ホール中31ホールのフェアウェイキープ(8位タイ)だったが、60ホール(単独2位)でパーオンに成功した。彼はパッティングのスコア貢献率(3.042)でトップ、総パット距離(419フィート=約128メートル)で2位となり、優勝を引き寄せた。6フィート(約1.8メートル)以内のパットは47回すべてを決めた。そして大半の優勝者と同じように、彼はパー4ホールで「3.65」のスコアをマークした。
予想される天候は、昨年と似たコンディションとなりそう。雲の切れ間からは日差しが降り注ぎ、時々にわか雨に見舞われるだろう。気温は27℃ほどで貿易風が吹き、1月らしい陽気となりそうだ。
<パワーランキング>
1、ザック・ジョンソン
2009年大会の王者だが、その他のトップ30フィニッシュは過去8度の出場で1度(2010年の12位タイ)のみ。しかし最近も好調をキープしている。
2、ジョーダン・スピース
今大会初参戦となる。疲労感はなさそうだ。2013年PGAツアーでのパーオン率は37位、パーブレイク率は8位タイだった。
3、マット・クーチャー
2013年は4度のトップ7フィニッシュが光る。この大会の直近2試合(2011年、2013年)はともに5位タイ。8ラウンドの平均スコアは「66.50」を記録している。
4、アダム・スコット
6週間の休暇明けで、久々のトーナメント参戦となる。2009年大会は2位タイだった。2013年はツアー2勝、2位と3位が1度ずつで締めくくった。
5、チャールズ・ハウエルIII
今大会は過去7度のトップ5フィニッシュ。12戦すべて予選通過中で、大会通算獲得賞金は2位と、コースとの相性は抜群だ。2013-14シーズンも既に3度のトップ7フィニッシュがある。
6、ティム・クラーク
今大会の直近の2試合(2011年、2013年)はいずれも2位。このコースの直近11ラウンドの平均スコアは「66.27」と安定している。11月の「マックグラッドリークラシック」は2位タイだった。
7、ジェイソン・ダフナー
ワイアラエCCでの成績は、6戦でトップ20が2度と安定感に欠けるものの、現在のフォームでボールを自在にコントロールする術を身につけた。
8、ハリス・イングリッシュ
昨年は大会3日目に自己ベストの「62」をマークし9位タイに食い込んだ。その後PGAツアーで2勝を挙げた。
9、ジェフ・オバートン
結婚後、初の大会となる。2013-14シーズンは5戦中4度のトップ25入りを果たしている。昨年のこの大会は単独8位、オールアラウンドは5位だった。
10、松山英樹
2013年の締めくくりは、「ダンロップフェニックス」で6位タイ。「カシオワールドオープン」では1打差の優勝を遂げ、シーズン4勝目を挙げた。
11、クリス・カーク
昨年大会は5位タイ。大会2日目に自己ベスト「62」をマークし、オールアラウンドは6位タイだった。2013年「マックグラッドリークラシック」の優勝者。
12、ブライアン・ゲイ
ワイアラエでの14戦では、3度のトップ10、3度のトップ25入りを果たしている。直近20ラウンド連続でパー以下のスコアを出している。「マックグラッドリークラシック」は4位タイだった。
13、ブレンドン・デ・ヨング
5戦連続でトップ16フィニッシュの成績を残している。バーディマシンの異名を持つ彼は2011年大会で20位タイ、2012年大会は10位タイだった。
14、ブライアン・スチュアード
今シーズン序盤は好発進。ラスベガスでは15位タイ、「OHLクラシックatマヤコバ」では単独2位に入った。昨年のこの大会は5位タイ、2010年は25位タイだった。
15、クリス・ストラウド
昨秋は2度の3位タイ(「CIMBクラシック」、「OHLクラシックatマヤコバ」)。フェアウェイキープ率は20位、アジャステッドスコアは29位。2012年の今大会は13位タイだった。