後半も耐え凌ぎ、最終日を単独首位で迎えるL.ウェストウッド（Getty Images）

第142回「全英オープン」3日目は出入りの激しい一日だったが、リー・ウェストウッドが2位に2打差をつけ明日の最終日を迎えることとなった。

後半ウェストウッドの素晴らしいゴルフについていくことができなかったウッズだが、明日自身15度目のメジャータイトル奪取に向けて、メジャー出場62回目にして初優勝を狙うウェストウッドを退けることができるだろうか。

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ウェストウッドは1イーグル、3バーディを奪うゴルフでスコア「70」で回り通算3アンダーで首位に立った。ウッズは「72」、そしてウッズの同胞ハンター・メイハンは「68」で回り共に通算1アンダーとしている。

昨年の大会で残り4ホールまで4打差で首位に立っていながら、プレーオフの末アーニー・エルスに敗れたマスターズの覇者アダム・スコットは、ヘンリック・ステンソン、ザック・ジョンソン、アンヘル・カブレラ、ライアン・ムーアと共に通算イーブンパーで3日目を終えた。

「明日望まれることはわかっている」とウェストウッド。「何をすべきか、そして何が必要かはわかっている」

「自分は優勝するに値すると信じることさ。つまるところ明日も同じ18ホール。今はとても良いプレーができていて、パッティングも良い。明日もそれが続かない理由はないよ」。5番ホールでイーグル、そして7番ホールでバーディを奪ったウェストウッドは3打差で首位に立っていた。しかし9番ホールでスコアを落とし、20フィートのボギーパットをねじ込んだ16番ホールではウッズに並ばれた。

しかし40歳のウェストウッドはウッズがボギーとした17番をバーディとし、明日の最終日をハンター・メイハンと回ることになった。ウッズはスコットと同組で回る。

スコットのキャディはウッズの14度のメジャー優勝のうち13回ウッズのキャディを務めたが、その全ての勝利でウッズは最終日を首位または首位タイで迎えた。そのウッズにとってメジャー最後の勝利となったのは2008年の全米オープンだ。ウェストウッドがウッズとロコ・メディエイトとの間で戦われたプレーオフに1打及ばず脱落した時のものだ。

ウェストウッドがメジャータイトルに近づいたもう1回は2009年の全英だった。彼は72ホール目で3パットしてしまい、トム・ワトソンとスチュワート・シンクとで争われたプレーオフに加わることができなかった。

今日ウッズは今大会初めてドライバーを使った。しかし、同じホールでウェストウッドは彼の最長クラブであるドライバーで2打続けてショットを放ち、それが勝負の行方に火をつけることになった。

ウッズは初日、2日目と保守的なゴルフを展開した。そして2番ホールで単独首位に立ってからもそうするように見えた。ウッズとウェストウッドは559ヤードあるパー5の5番ホールでティショットをフェアウェイに乗せた。その際ウッズはドライバーを今大会初めて使用した。ウェストウッドは続くショットでもドライバーを使いグリーン手前にボールを運んだ。

40歳のウェストウッドは1991年の全英チャンピオンのイアン・ベイカー・フィンチとの練習によりパッティングの調子がとても良い。彼は今日35フィートのイーグルパットを決めた。「今日1日を通じてとても落ち着いていたよ。でもあのイーグルのような場面では自分に気合いが入ったね」とウエストウッド。「あのようなパットはめったに入らないけど、あの時はラインが簡単に読めたよ」

7番ホールでウッズがボギーとする一方でウェストウッドは5フィートのバーディパットを決めた。そしてウェストウッドは一気に3打差をつけて単独首位となったが、その直後の8番ホールで彼は3パットを叩き、続く9番ホールでウッズがバーディを奪い一方で彼はボギーを叩いたため、その座は長続きしなかった。

その後ウェストウッドは再び14番ホールでバーディを奪い単独首位に立った。しかし16番でティショットを大きく曲げ深いラフにつかまってしまい、2打目でグリーンを捕えることは不可能だった。

しかし、ここで長い間彼の弱点となっていたパッティングが再び冴え渡り、20フィートのパットを沈めた。一方ウッズはバーディパットを惜しくも外した。「もう4打叩いてもおかしくないと思ったよ。あのラフのライを見たときにはね」と、続く17番でバーティを奪ったウェストウッドは加えた。一方のウッズはセカンドショットをフェアウェイバンカーに入れ、17番をボギーとした。