戦いの舞台 カーヌスティG.L.を徹底解剖
名解説者が予想するアッと驚く注目の大穴選手は?/全英オープン
1999年のカーヌスティ以来となる欧州出身選手の優勝なるか!?
スポーツ賭博が合法とされている英国でのゴルフイベントとして一番人気があるのは、やはり「ジ・オープンチャンピオンシップ(全英オープン)」となる。計22社の優勝オッズが見られるリーダベットのホームページ(www.readabet.com)で、優勝予想一番人気は大会3連覇を狙う世界ランクナンバーワンのタイガー・ウッズ。3.5倍から4倍の人気となるが2番人気は欧州ツアーも戦いイングランドに住むアーニー・エルスで12倍から19倍。3番は世界ランク2位のジム・フューリック(20倍~26倍)。世界ランク10位につけているパドレイグ・ハリントン(アイルランド)が4番目で(23倍~26倍)につけているのは、やはり欧州で一番認められているということなのか?手首を傷めて全米オープン予選落ちとなったフィル・ミケルソンは、マスターズでは2番人気だったが、「全英」では5番目。まだ全英制覇したことがないビジェイ・シンは6番目になっている。
今回私がピックアップしたのは3人の選手。まずは英国の若手の筆頭ジャスティン・ローズ(イングランド)。1998年、17歳のアマチュアで4位に入賞し世界的に有名になったローズも今月末で27歳となる。世界ランキングは21位。アメリカに主戦場を変えて今年で4年目となるローズは昨年秋から好調なゴルフを続けていてメジャー戦でもマスターズ5位、全米オープン10位、欧州ツアーで一番大きいBMW選手権でも今年はプレーオフに食い込んだが延長敗退の2位となっている。3月から痛め心配されていた腰痛もだいぶよくなったという。1999年のポール・ローリー(スコットランド)以来、欧州国籍選手のメジャー大会優勝が遠ざかっているが、今年こそカーヌスティでバラ(Rose)を咲かせて欲しいものだ。ローズは7番人気で優勝オッズは30倍となっている。
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今年のメジャーで好調といえば、オーストラリアのスチュアート・アップルビーも忘れてはいけない。今年の「マスターズ」では、3日目を終えた時点でトップ(最終順位は7位)。「全米オープン」では最終日優勝したアンヘル・カブレラ(アルゼンチン)と一緒に回る好位置につけていたが、最終的には26位フィニッシュ。先日行われたPGAツアー「AT&Tナショナル」でも最終日にスコアを落としてしまったが、3位タイと優勝争いに絡むシーンが多くなっている。オーストラリア勢ではアダム・スコットやジェフ・オギルビー、アーロン・バデリーなどの評価が高くなっているが、まだまだアップルビーが健在だというところを最終日まで4日間しっかり戦い抜いて見せて欲しい。「全英」では過去2002年のミュアフィールド大会で4ホール、4人のプレーオフでアーニー・エルスに敗退となっている。アップルビーは優勝オッズ66倍で全体19番目。
1999年ポール・ローリー、2003年ベン・カーティス、2004年トッド・ハミルトンなどここ近年番狂わせの全英オープン制覇となったケースがあったが、今年の万馬券候補は北アイルランドのグレイム・マクドウェル(北アイルランド)を選択したい。
大学はアメリカのアラバマ大学バーミングハム校(UAB)に留学していたマクドウェルは、2001-2シーズン時に大学最優秀選手に選ばれていたこともある。2002年にプロ転向し、「全英オープン」は2004年から3年連続で出場しているが、2005年大会では11位、昨年は初日に「66」を出して首位スタートだったが最終的には61位で終了している。「全英」はイングランド・サニングデールで行われた国際最終予選・欧州会場で120人中トップとなる「67-64」で通過している。アイルランドにある名門リンクスコース、ロイヤルポートラッシュ育ちのマクドウェルは風にも強く、難しいコンディションの中でも対応できる技をもっている。マクドウェルの大会前優勝オッズは100倍~125倍となっている。
(解説:アンディー和田)