2014/12/05GDOEYE

「絶対に戻ってくる!」金髪のホ・インヘ、週明けから2年間の兵役へ

今年の「TOSHIN GOLF TOURNAMENT IN Central」でツアー初優勝を果たしたホ・インヘ(韓国)は、ど派手な金髪とアルマーニのサングラスという外見に、ツアー1位の飛距離を誇りつつ、ホール形状や残り距離が書かれたヤーデージブックを一切見ないという超個性派ゴルファー。日本での人気も高まりそうだが、今週の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」を最後に、しばしの間お別れとなってしまう。 次週月曜日から、韓国人男性にとっては避けて通ることの出来ない兵役に行くことを決断したのだ。 「この髪も全部カットですね」と名残惜しそうに金髪の後ろ髪をなでたホ。試合終了後、日曜日のうちに韓国へ帰って、月...
2014/12/13GDOEYE

「全英?知らなかった」 21歳・川村昌弘のマイペース

今週の「タイランドゴルフ選手権」で川村昌弘のキャディバッグを担いでいるのは、現地アマタスプリングCCのハウスキャディさん。日当は1600バーツ(約5700円)だが、川村は毎日2000バーツを渡すという。 大会2日目は強風がコースを舞い、この日「74」、通算2オーバーでホールアウトした川村は「長かった。辛かったです。風でやることが多すぎて、プロキャディのありがたみを痛感しました」と苦笑い。とはいえ「こういうゴルフは楽しいです」。 ボギーを叩いてくじけそうになると、たどたどしい日本語で“ガンバロー、ガンバロー”と言ってくれるのも励みになる。先週はインドネシアで、来週はドバイ。もともと、このアジアン...
2014/12/04GDOEYE

ウッズの新スイング 松山英樹はこう見た

自身のホストチャリティ試合「ヒーローワールドチャレンジ」で約4か月ぶりに戦線復帰するタイガー・ウッズ。腰痛の治療とリハビリに勤しんできたこのブランクの間、ショーン・フォーリーに代わり、クリス・コモを新コーチに迎えスイング改造に取り組んでいる。 会場のアイルワースG&CCで開幕前に披露された新しいスイング。今大会に日本人選手として初出場する松山英樹が、ウッズのドライバーショットのスロー映像を見て発した第一声は「いや、これ、相当変わったね…」だった。 「正面から見るとすごく変わったと思う」。松山が変化を感じたのは、大きな体重移動とダウンスイングの軌道。「“切りに行く”動作(カット軌道)がなくなった...
2014/08/31GDOEYE

石川遼 ミケルソンに見た進むべき道

手応えを得られそうな時だったからこそ、余計に衝撃的だったのかもしれない。米国男子ツアーのプレーオフ第2戦「ドイツバンク選手権」2日目。予選落ちを喫した石川遼の心に刺さったのは同組でプレーしたフィル・ミケルソンが見せた“1ホール”。「非常にショックだった」と言葉を漏らした。 初日に7オーバーと出遅れた石川はこの日、1ストローク落としてハーフターン。ミケルソンが驚きのプレーを見せたのはその直後だった。後半1番は365ヤードと短くバーディを狙えるパー4。ほとんどの選手がティショット刻んでいくが、ミケルソンはドライバーを手にし、300ヤード先のフェアウェイを捕えた。 するとミケルソンは、第2打を放つ直...
2014/09/05GDOEYE

733ヤードを3オン!アマ世界1のミンジー・リーが度肝抜く

現在、世界アマチュアランキングで1位に立つのはオーストラリアのミンジー・リー(18歳)。2位は「世界女子アマチュアチーム選手権」3日目を終えて個人戦で首位に立ち、団体戦でも首位・カナダチームを牽引するブルック・ヘンダーソン(16歳)だが、この日はリーが存在感を発揮した。 軽井沢72ゴルフ東・押立コースを回ったリーは、17番までに7バーディを奪ってボギーはなし。迎えた最終18番は、押立名物の733ヤードを誇るパー6だ。フェアウェイは最初に右、続いて左へと軽くドッグレッグを繰り返し、グリーン左手前には池が口を開けて待っている。 リーの放ったティショットはやや右に出ると、カート道で大きく跳ねてフェア...
2014/09/04GDOEYE

2人の石川遼 揺れながら戦った米ツアー2年目

本格参戦2年目、石川遼の2013-14年の米国男子ツアーが静かに幕を閉じた。フェデックスカッププレーオフ第2戦「ドイツバンク選手権」で痛恨の予選落ち。第3戦に進めるポイントランキングの上位70人から脱落し、72位に後退してシーズンを終えた。 ツアー初優勝こそならなかったが、24試合に出場しトップ10入りを3度、トップ25入りを9度遂げたシーズンだった。10度の予選落ちは初参戦となった昨季と同じだが、昨季はトップ10入りが1度だったことを考えれば、これも進歩の証しだ。下部ツアー選手との“入れ替え戦”ウェブドットコムツアーファイナルズに出場していた昨年の今頃と、来季のシードを確定させた現在とでは、...
2014/09/03GDOEYE

初日41オーバーで最下位 ウクライナのゴルフ事情とは?

世界50の国と地域が参加して開幕した「世界女子アマチュアチーム選手権」の初日、首位に立ったのは9アンダーのカナダだったが、最下位に沈んだのは41オーバー!のウクライナだった。 出場3選手のスコアは、良い順に「87」「98」「103」。上位2人のスコアを合計すると、やっぱり41オーバーになってしまう。 ウクライナといえば、最近はロシアとの紛争の暗いニュースばかりが飛び込んでくる。ウクライナ・ナショナルチームのコーチ、イゴール・ザトラフキン氏に話を聞いた。 -この試合に出るために日本に来るのは、大変なことでしたか? 「いいえ、そんなことはありませんよ。フランクフルト経由の長旅でしたが、いたって快適...
2014/09/01GDOEYE

罰金10万円!男子ツアーがジャケット着用を義務化

国内男子ツアーを主管する日本ゴルフツアー機構(JGTO)は、9月4日(木)に開幕する「フジサンケイクラシック」から、大会会場のゴルフ場に入る際のジャケット着用を選手に義務付けることになった。JGTO規定のドレスコードに「ジャケット」を付け加えたもので、違反すると10万円の罰金が科せられる。 JGTO規定のドレスコードは、ゴルフ場のクラブハウスに入る際の服装として、ジーンズやサンダル、襟のないTシャツなどを以前から禁止していた。発覚した場合、1度目は注意、2度目は罰金10万円、3度目以降も10万円ごとの罰金。JGTOによると、過去に注意を受けた選手はいるが、この制度で罰金を支払った選手はいないと...
2014/09/05GDOEYE

舞台はマイル・ハイ・シティ マキロイが採った戦術

コロラド州のチェリーヒルズCCで開幕したフェデックスカッププレーオフ第3戦「BMW選手権」初日。ロリー・マキロイ(北アイルランド)が好発進を切った。上がり3ホールで2ボギーを叩いてフィニッシュしたものの、5バーディが生きて「67」(パー70)。ゲーリー・ウッドランド、ジョーダン・スピースと並んで3アンダーの首位タイで滑り出した。 インから出たマキロイは序盤12番(パー3)で第1打をピンそば1メートル強に絡めて最初のバーディ。17番(パー5)で2つ目を獲ると、折り返し直後、6メートルを勢い良く沈めた1番から3連続バーディを決めた。 終盤にスコアを落として単独首位発進こそ逃したが、「たぶん今年最高...
2014/09/06GDOEYE

1オン可能なパー4で甦ったアーノルド・パーマーの記憶

フェデックスカッププレーオフ第3戦「BMW選手権」の今年の舞台であるチェリーヒルズCC。コロラド州のデンバー南部にあるプライベートコースで男子のプロトーナメントが開催されるのは、1985年の「全米プロゴルフ選手権」以来だが、過去には「全米オープン」が3度開催された。その名門クラブの名物ホールが、1番パー4だ。 346ヤードと短く、しかも打ち下ろしのパー4を有名にしたのが1960年のアーノルド・パーマー。全米オープン最終日、全選手のうちただ一人、1オンに成功(当時の距離は313ヤード)。勢いづいたパーマーは、キャリアで唯一の同大会優勝を飾った。 標高約1,600メートルの高地では普段よりもショッ...
2014/06/03GDOEYE

池ポチャした16番 英樹と遼を隔てるもの

松山英樹の米ツアー初優勝から一夜明けた月曜日、石川遼はミュアフィールドビレッジGC近郊にあるゴルフ場で、黙々と1日36ホールの全米オープン地区予選を戦っていた。ギャラリーもほとんどいないコースでは、普段見慣れない短パン姿のPGAツアープロ達が、パインハースト行きの切符を掴もうと一発勝負に挑んでいる。前日までの華やかな世界から一転、そこには勝つか負けるか、ただそれしかなかった。 2007年に15歳アマとして史上最年少でツアー優勝を果たし、09年には国内ツアー賞金王の最年少記録を塗り替えた石川。13年からは米ツアーにフル参戦し、常に同世代の一歩先を歩いてきた・・・はずだった。 だが、松山は末脚鋭い...
2014/05/06GDOEYE

アマチュアがツアーのレベルを引き上げる!?

4月の「KKT杯バンテリンレディスオープン」で15歳の勝みなみが史上最年少優勝を果たし、その勝が再び試合に出場するとあって、先週の「サイバーエージェントレディス」では、開幕2日前に異例の共同記者会見が行われた。 最大の注目は石川遼(当時16歳)を大幅に塗り替える最年少プロゴルファー誕生なるかだったが、会見で勝は「高校に入ったばかりですし、卒業まではプロ転向は考えません」と優勝で掴んだ有効期限(4週間)以内でのプロ転向はないと断言した。 “私、なにか変なこと言いました?”とでも続けそうな素の表情が印象的だった。勝としては特別悩んだ訳でもなく、ことも無げに答えたひと言。周囲の大人たちも、納得してう...
2014/05/05GDOEYE

石川遼が「こどもの日」に見せた トッププロの背中

5月5日(月)のこどもの日、前日まで愛知県で国内男子ツアーの「中日クラウンズ」を戦った石川遼は、千葉県内の成田空港近くのゴルフ場にいた。日曜夜は埼玉県内の自宅には戻らず成田近辺に宿泊し、米国へと旅発つ夕方までの貴重な時間を、毎年恒例になっている「ハウス食品 石川遼ジュニアゴルフクリニック」で、子供たちとの時間に割いた。 このクリニックには8~12歳の15人の小学生ゴルファーが参加。マイクをつけた石川がアプローチ、ドライバー、フェアウェイウッド、パターとコース上で自身が解説をしながら、プレーを見せて教えていく。 「初めて会った子にワンポイントアドバイスを与えるよりも、実はプロゴルファーってこんな...
2014/06/08GDOEYE

月曜フィニッシュも…その時、全米オープン出場者は?

初日に3時間半、2日目も2度にわたり計3時間34分のプレー中断を余儀なくされた米国男子ツアー「フェデックス セントジュードクラシック」。大会は土曜日の15時からようやく第3ラウンドをスタートしたが、テネシー州メンフィスには日曜日も50%の確率で雷雨予報が出されている。 直近で、今大会が天候による中断を挟んだのは2010年の第1ラウンド。だが、過去56回の歴史において、一度も54ホール以下へ短縮されたことはない。 明日の天候次第では、月曜日にずれ込むことも想定されている。さらに過去のツアーの歴史を紐解くと、2006年の「ブーズアレンクラシック」、1980年の「ツーソンオープン」、さらに昨年の「ヒ...
2014/04/13GDOEYE

7月の国別対抗戦 日米ツアー間の温度差

米国女子ツアーの公式競技として今年からスケジュールに組み込まれた「インターナショナルクラウン」(7月24日~/米国メリーランド州・ケイブスバレーGC)は、1ヶ国から4名ずつ、計8ヶ国により争われる国別対抗戦。出場選手は3月31日時点の各国の世界ランキング上位4名が対象となり、日本からは宮里美香(27位)、宮里藍(31位)、森田理香子(36位)、横峯さくら(37位)が資格を得た。 米国ツアーでは昨年から特設ページを設け、選手を同席させた会見を定期的に行うなど大々的にアピール。大会成功への高い気運を示している一方で、選手を派遣する立場にある日本ツアーとは、少々の“温度差”があるのが実情だ。 そもそ...
2014/04/13GDOEYE

マスターズ「17年」の法則 新世代スピースの最年少優勝は必然か

1963年4月7日、当時23歳2ヶ月17日だったジャック・ニクラスは5度目(プロとしては2度目)の出場で「マスターズ」を初制覇し、当時の大会最年少優勝記録を更新した。その17年後、1980年に優勝したのはスペインの英雄、セベ・バレステロス。ニクラスの最年少記録を更新し(23歳4日)、欧州選手として初めてグリーンジャケットに袖を通した。 さらに17年後の1997年、タイガー・ウッズが2位に12打差をつける圧勝で「マスターズ」の最年少優勝記録(21歳3ヶ月14日)を塗り替え、ド派手にウッズ時代の到来を告げた。それから17年後の2014年・・・ジョーダン・スピースが新時代の扉に手を掛けている。 じり...
2014/06/06GDOEYE

初優勝を分けた英樹と遼の“渡米期” 今田竜二が指摘

「持っていますね、ヤツは」。先週の「ザ・メモリアルトーナメント」で日本人4人目の米国男子ツアー制覇を成し遂げた松山英樹について、2008年の「AT&Tクラシック」を制した今田竜二はこれ以上ないほど端的に表現した。 “持っている”。15歳で「2007年マンシングウェアオープンKSBカップ」を制した石川遼が17番でグリーン奧からのバンカーショットを華麗に沈め、ジョーダン・スピースが「2013年ジョンディアクラシック」の18番でプレーオフに持ち込むバンカーショットをピンに当てて沈めたように…。松山は18番で右にミスしたティショットがフェアウェイに戻ってきてプレーオフへ持ち込むバーディにつながっていた...
2014/06/05GDOEYE

契約変更から早くも2勝 アン・ソンジュを支える舞台裏

今年3月にヨネックスと用品契約を結び今季すでに2勝。賞金ランキング2位につけるアン・ソンジュが、今週6日(金)開幕の「ヨネックスレディス」にホステスプロとして出場する。クラブハウス内にある用品展示場ではアンをメインに据えたプロモーションビデオが流れ、今や看板プロの地位を確かなものにしている。 時には数センチ単位の繊細なイメージでコースを攻略するプロにとって、クラブメーカーとの契約一新は重大事だ。微細な調整が迷路に迷い込んで一時的な低迷を経験したり、体に馴染む前に自身の調子を崩したり…と苦労する選手も多く、むしろアンのように早々に優勝を重ねるケースは珍しいとさえいえる。 アンを受け持つヨネックス...
2014/04/12GDOEYE

「80」→「71」の意地 初の屈辱で見せた松山英樹の“熱”

今年、松山英樹がオーガスタナショナルGCの2日間で記録したのは通算7オーバーの151ストローク。カットラインに2打及ばず、今季米メジャー初戦の「マスターズ」は予選落ちという結果しか残らなかったが、そこには確かに難コースへと立ち向かう151回の決断と実行が刻み込まれていた。 グリーンの速さに戸惑い、39パットの果てに「80」を叩いた初日。2日目の1番では15メートルのファーストパットを50センチに寄せてのパー発進。だが、“よし、行ける!”という心の高鳴りは、バーディが欲しい2番(パー5)のティショットを大きく左へとフックさせた。 今週初めてフェアウェイを外したティショットは、林の中のカート道に止...
2014/04/11GDOEYE

ビル・ハースが誇る“マスターズの華麗なる血脈”

穏やかで性格も良い好青年。米国ツアーでそんな評判を得ているビル・ハースが、ジョージア州オーガスタナショナルGCで開幕した「マスターズ」初日に4アンダーを出して首位に立った。選ばれしプレーヤーのみが立つことを許されるオーガスタだが、ビルにとっては“当たり前”の場所でもある。 ビル本人にとっては5度目の「マスターズ」。だが、父、ジェイ・ハースは過去22度に渡ってグリーンジャケットを目指して戦いを挑んできた。父の最高位は95年の3位タイ。「僕にとっては昨日のことのように思い出される。父は20年も前のことだっていうんだけどね」と、その記憶はビルの脳裏に染みついている。 それだけではない。86年のマスタ...