64歳のトム・ワトソン 「全米プロ」からの“引退”を示唆
2014年 全米プロゴルフ選手権
期間:08/07〜08/10 場所:バルハラGC(ケンタッキー州)
イーグル締めのミケルソン、優勝争いに期待
By Helen Ross, PGATOUR.COM
今シーズンはいまいちノリ切れないことの多かったフィル・ミケルソン。
すでに8月で、自身17戦目となるPGAツアー「全米プロゴルフ選手権」を迎えているが、今季はまだトップ10入りを果たせていない。PGA通算42勝を誇り、世界ゴルフの殿堂入りも果たしているミケルソンにとっては、いつもと様相の違うシーズンだ。
<< 下に続く >>
とはいうものの、今週のミケルソンはバルハラGCで明らかに“爆発”している。
第96回「全米プロゴルフ選手権」の折り返し地点となる2日目、ミケルソンは「67」をマークして7位タイに浮上した。首位のロリー・マキロイとは3打差の通算6アンダーにつけ、再び栄冠をつかむ腹積もりでいる。
「よかったよ。優勝を狙える好位置に戻ってこれて。自分のプレーができているとも感じているし、課題を見つけようと思いながらコースに出てこなくなったこともね」と、ミケルソン。「それは結構、難しいことなんだ」。
「今はコースに出るときに、自分が何をしようとしているのか把握できている気がする。手ごたえをつかみ、かなり自信を持ってラウンドを始めているんだ。だから、初日も2日目も、いい結果を残すことができたね」。
つねに楽観主義のミケルソンは自分の調子について、シーズンを通し、5度目のメジャー大会優勝、そしてキャリアグランドスラムの3大会目となった昨年の「全英オープン」の状態に近いと言い続けてきた。
だが4ラウンドとも好調ということはなく、ここ数週間はロースコアが出ないと困惑することも増えていた。
「自分のゲーム展開は己の心に従って導き出されるもので、その逆はないと、僕は常に思っている」と言ったのは、PGAツアーで5度の優勝を手にし、ゴルフチャンネルの解説者でもあるノタ・ビゲイだ。
「フィルは、自分の精神を立て直し続けながらツアーで戦いを重ねるプレーヤーとして、素晴らしい見本になると思う。ここ2、3ヶ月の間自分に言い聞かせてきたことがうまく運んだ時は、いよいよ本領発揮さ」。
今大会初日は序盤8ホールの時点で2オーバーと、やや出遅れていた。今週28ホール目(編注:第2日10ホール目)を終えた時点でも通算2アンダーまで戻したもののまだまだ目立たない存在。メジャー大会で5度の優勝を経験しているミケルソンは、最終18番ではイーグルを奪うなど、尻上がりの調子でスコアを伸ばしてきた。
「力の限り戦った。文句なしのスタートではなかったが、ただ耐え抜いたんだ」と言うミケルソン。「中盤でちょっと風向きが変わった。(この日だけで)4アンダーとし、いいポジションで決勝ラウンドに進めるよ」
「ロリーは間違いなく見事なプレーをしている。4、5、6、7アンダーパーの選手もたくさんいる。この中の誰かがすごいことになるんだろうね。僕にもそうなる可能性はあると思うよ」。
そんな彼の最終18番での2メートル半のイーグルパットは、起爆剤になるかもしれない。
「ミケルソンがそういった好プレーを見せると、僕らは心の中で“もしかしたら、あともう1回”と思うんだ」と、ゴルフチャンネルの解説者フランク・ノビロは言う。
「最高のフィニッシュだね」と、ミケルソンもうなずく。「最低でもバーディを獲りたかったし、(首位から)4打差以内に入るために5アンダーにはしたかった。最後のイーグルはボーナスだったね。長い一日の締めくくりとして、本当にいいフィニッシュだった」