G.マクドウェルが頂点へ 昨年の雪辱を果たす
2013年 ボルボワールドマッチプレー選手権
期間:05/16〜05/19 場所:トラシアンクリフG&ビーチリゾート(ブルガリア)
マクドウェルがマッチプレーの王冠を勝ち取る
グレーム・マクドウェル(北アイルランド)は「ボルボワールドマッチプレー選手権」(ブルガリア)でトンチャイ・ジェイディ(タイ)に対して2&1で逆転し優勝を飾った。
昨年度2位だった彼はファイナルまでは良いスタートをきってきたが、4番を終えた時点で2ダウンと粘り強いジェイディに遅れを取り、その後、勝負をものにするのに7ホールを要した。
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折り返し時点ではまだ1ダウンだったが、12番(パー5)からの4ホール中で3アップしたことでマクドウェルは800,000ユーロの賞金と欧州ツアーでも最も名声のある大会の一つの優勝を勝ち取ったのだ。
「もちろんいい日だよ。それに素晴らしいトロフィーです」とマクドウェルは述べた。「私は今週ずっとこの大会がどれだけ名誉ある大会で、どれだけの偉大なチャンピオン達がここを通ってきて、私もその伝説的なプレーヤー達のリストの仲間入りをしたいと言い続けてきた」。
「私達は今回ボルボがこの大会をどのように運営してきたかという話をしましたね。彼らが世界中でゴルフに提供してきた事、そして今週ブルガリアに大会を移動させたのには、大きな勇気が必要だったと思います。でも、その甲斐はありましたね」。
「ここでトロフィーを抱えていたら良い事しか言いませんよ。でもどのプレーヤーに聞いても皆ここでの時間を楽しんだと思うしこのコースも楽しんだと思います」。
ジェイディ(タイ)は準優勝の賞金として400,000ユーロ。しかし彼がセベ・バレステロス(スペイン)、ジャック・ニクラス(米国)、アーノルド・パーマー(米国)、サー・ニック・ファルド(イングランド)、そしてアーニー・エルス(南アフリカ)とトロフィーに刻まれた名誉ある歴代優勝者の仲間入りを果たせなかった事がまだ信じられないのも無理はない。
なにしろ太陽がさんさんと輝くこのトラシアンクリフゴルフ&ビーチリゾートで1番のドライバーショットをバンカーに落としながらもタイにし、2番(パー3)では25フィートから勝ちを奪ったのは43歳のジェイディ(タイ)だったのだから。
欧州ツアーで5勝しているジェイディは午前中の準決勝でトーマス・エイケン(南アフリカ)を下した。4番ロング(パー5)ではマクドウェルが10フィートのバーディパットを外すと、世界ランキング63位のジェイディは更に優位に立った。
「全米オープン」優勝経験者のマクドウェルはブランデン・グレース(南アフリカ)を準決勝で下し、昨年同じ舞台で負けたニコラス・コルサーツ(ベルギー)との挽回戦を楽しみにしていた。
しかしマクドウェル(世界ランキング8位)は5番(パー5)でアプローチがプレー不可能なラフに入ってしまい12フィートからのパーを決めなければならなかったが、ジェイディが6フィートからのバーディに失敗したため3ダウンという事態を回避した。
7番ショート(パー3)で6フィートからのバーディを奪い、やっとこのホールでマクドウェルに運が回ってきた。それからの4ホールは連続パーでタイ。とは言うものの、8番(パー3)でジェイディは6フィートからのチャンスを逃しマクドウェルも9番、10番で長いパーを決めなければならなかった。
12番(パー5)でマクドウェル一人がバーディを獲って再びオールスクエア(引き分け)で終盤戦へもつれ込んだ。試合の勢いは確実にマクドウェルに傾いていた。
マクドウェルは14番でパーを決めたのに対し、ジェイディはブッシュに打ち込み真横に出さなければならない状態になり、マクドウェルが決勝の場で初めてリードを築いた。その後15番では5フィートに寄せる素晴らしいアプローチを見せ、続く16番(パー5)、17番(パー3)でそれぞれパーをセーブして勝利を収めた。
「今日は少々ためらいがちだった」と先月米国ツアーの「RBC ヘリテージ」で優勝したマクドウェルは述べた。「週末ずっとあのレベルのゴルフをし続けるのは大変だった。しかも本日のカギとなったパットは9番と10番でパーをセーブした事。あれは大きかったよ」。
「あの後トンチャイに疲れが少し見えてきた。そこで少しチャンスを感じた。確実にショットを決めていけばそれで良かったから。そして私はそれが実行できた。彼の14番でのミスと15番で私が奪ったバーディがそれを物語っている」。
「前にも言ったように、このトロフィーに自分の名前を刻むのはいい気分だ。まるでモンゴメリーとウェストウッド、欧州ツアー歴代のレジェンド達、パーマー、ニクラス、プレーヤー(南アフリカ)、この大会の歴史自体がこのトロフィーから出てきそうだ。最高だよ」。
「この優勝は本当に、本当に特別な勝利です。きっとボルボはどんどん努力を重ねてこの大会をより良くしていくでしょう。そしてトップイベントの一つとして、欧州ツアーの特別イベントの一つとして再び認められるようになるでしょう。そうあるべきなのですから」。
「エルス、モンゴメリー(スコットランド)、ウェストウッド(イングランド)、バレステロス、ノーマン(オーストラリア)、ライル(スコットランド)、ファルド、プレーヤー、パーマー、本当にクレージーだよ。自分がその一人になった。こんなに素晴らしいトロフィーに名前が刻まれるのはなかなかスペシャルな事だよ」。
「今夜は冷たいビールでも飲みながらこの事を楽しませてもらうよ。これは私のキャリアからしても特別な瞬間だよ。それは間違いない。勝つ事はとってもスペシャルな事だ。5週間で2勝、これまた良いね。今はとてもいい気分だよ」。