2013/08/03GDOEYE

宮里藍が落ちたリンクスの罠

たったの1ホール、もしやり直しが利くのなら・・・。「全英リコー女子オープン」2日目が終わっても、そんな叶わぬ願いが頭から離れない。セントアンドリュース・オールドコース、13番パー4で宮里藍が叩いた「9」。この+5が、宮里を2日早く大会から立ち去らせた。 伏線はあった。前日の同ホールで、宮里はティショットをラフに入れ、2打目はすぐ先のバンカーへ。ダブルボギーを叩いていた。 2日目は前半からバーディチャンスを量産。1番ではディボットからの2打目を「上手く打てて絶好のバーディチャンス」につけるも、決めきれない。風が強く吹いた2日目の午後、グリーン上での風の読みが噛み合わず、1番から7番まで「結構なチ...
2013/08/09GDOEYE

苦手のオークヒル 最終ホールでつまずいたタイガー

復活のメジャー15勝目を狙うタイガー・ウッズが、10年前のジンクスを破れないでいる。ニューヨーク州オークヒルCCで開幕した「全米プロゴルフ選手権」初日。ウッズは2バーディ、1ボギー、1ダブルボギーの「71」。首位のアダム・スコット(オーストラリア)、ジム・フューリックに6打差の1オーバー50位タイと出遅れた。 前週の「WGCブリヂストンインビテーショナル」では後続に7打差をつける、ぶっちぎり優勝。その直前にはここオークヒルで練習ラウンドも行ったはずだった。メジャーウィークに入った今週も月曜日からコースをチェック。気合十分で臨んだ初日は、前半インこそ7ホールで1パットをなんとか沈めきる展開ながら...
2013/08/10GDOEYE

メジャー初参戦から5戦連続の決勝進出 松山英樹、同伴競技者が好調の妙

ニューヨーク州オークヒルCCで開催中の今季メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」2日目。2オーバーの74位から出た松山英樹は、前半4バーディを奪う猛攻を見せ、一時は上位に浮上。しかし後半インで2ボギーを叩き、結局、通算イーブンパーの28位タイで予選を通過した。 猛チャージはスーパーショットを合図に始まった。前半3番(パー3)、松山はティショットをピンそば50センチにつけ、バーディが先行。すると5番で2つ目、さらにはウェッジでのチップインで6番(パー3)をバーディとする。折り返しの9番で5メートルを沈めて4つ目。順位を一時20位以内まで上げ、一気に上位進出の可能性を感じさせた。 しかし「良い感じ...
2013/08/09GDOEYE

原江里菜のシーズン、再到来?

夏が来ると思い出す。08年8月、「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」で挙げた原江里菜のツアー初勝利だ。大会レコードを更新する通算21アンダーで、後続に7打差をつける圧勝劇。やはり異常気象と言われていたあの年の猛暑が、強さをより鮮烈に際立たせ、記憶に残る“夏女”の勝ちっぷりとなった。 それから5年。長く勝利から見放されているシーズンが続いている原だが、昨年を境に長く陥っていたスランプからようやく抜け出し、再び上位争いの常連にカムバックしてきた。「NEC~」を翌週に控えた今週の「meijiカップ」初日では、3バーディ、ノーボギーの「69」をマーク。本格化した暑さの訪れに呼応するように、3アンダー...
2013/08/11GDOEYE

ファン投票で決定した最終日15番のピン位置

今年で95回目の開催を迎えた「全米プロゴルフ選手権」では、開幕前から新たな試みが行われていた。大会を主催する全米プロゴルフ協会(PGA of America)は、最終ラウンドの15番(パー3)のカップを切る位置をファン投票で募集。その最終日を翌日に控えた9日(土)の夕方、“栄えある”そのピンポジションが明らかになった。 大会は3週前にホームページ及びソーシャルメディアなどで、このキャンペーンを開始。右サイドに池がある打ち下ろしの181ヤード、パー3に「A」~「D」の4つのピンポジションをユーザーに提示し、投票を受け付けた。総数約9万2000票のうち、最も数が多かったのが「C」。グリーンエッジ手...
2013/08/10GDOEYE

アイ・ラブ・日本ツアー!申智愛の安堵

「日本のツアーに戻ってくると、本当にホッとするんです」。今週の「meijiカップ」で日本ツアー今季初戦を迎えた申智愛が、久しぶりに間近で見る人懐っこい笑顔で、うれしいことを口にしてくれた。 長らく米国ツアーに専念してきたこともあったのだろうか。思わず安堵の言葉を漏らした理由に、日米両ツアーに出場する選手たちの“違い”を挙げた。それは、「日本の選手たちは、みんな親睦が深いように感じる」と表現した、選手と選手の間からから伝わる“温かみ”だという。 「プレーの時はみんな勝とうと必死だけど、終わった後は仲良く話ができる関係が良いと思う。挨拶をとってもそう。仲の良い友達だけではなく、みんなと挨拶をしてい...
2013/06/01GDOEYE

19歳の比嘉真美子 “大人のゴルフ”で首位タイに浮上

国内女子ツアー「リゾートトラストレディス」の2日目、2アンダーの19位タイからスタートした比嘉真美子が、5バーディ、ノーボギーとスコアを5つ伸ばして通算7アンダーの首位タイに浮上した。 19歳の比嘉がラウンド後に、この日のラウンドを振り返り「今日はすごく大人のゴルフが出来ました」と真顔で話し始めたのには正直興味をそそられた。 前半から6メートル、6メートル、2メートルと決めて3つのバーディを奪った比嘉は、後半に入ると12番で残り100ヤードを52度のウェッジで1メートルにつけ、続く13番パー5も残り120ヤードからの3打目をピッチングウェッジで2メートルに付けて連続バーディを奪った。 比嘉の言...
2013/05/31GDOEYE

新崎弥生が“綾子ピアス”でナイスプレー!

国内女子ツアー「リゾートトラストレディス」の初日、10番からトップ組でスタートした新崎弥生が、18番からの3連続を含む5バーディ、1ボギーでラウンドし、4アンダーの4位タイにつけた。 ショットが好調で、3連続は全てピン2メートル程度につけてバーディを奪った。「今日は一緒にラウンドした2人が、私とキャラがかぶっていたので凄くラウンドしやすかったです」と話す。キャラとはプレースタイルやコースマネジメントのことで、同組の向山唯とイ・ジミン(韓国)の攻め方が似ていたために参考になった点が多いという。 一通り、この日のプレーについて振り返った新崎は「ちょっと、いい記事にしてもらえるネタを披露していいです...
2013/05/26GDOEYE

好調の陰にキャディの功? 森田理香子の主張

森田理香子が苦しみながらも、今季2勝目を手にした「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン」。今シーズンは12試合を消化し、優勝2回を含めてトップ3フィニッシュは実に6回目。賞金ランキングでもトップに返り咲き、シーズン折り返しを前に賞金女王の有力候補にも挙げられる好調ぶりだ。師事する岡本綾子の指導の浸透、プロ5年目を迎えてのメンタル面の成熟など、今シーズンのブレイクには多くの要因が挙げられるだろう。 そしてもう1つ、どうしても結びつけたくなる符号がある。それは、上記した2勝を含む6回のトップ3は、すべて同じキャディが担当していることだ。男子プロの藤田寛之のエースキャディで、森田と同じ京都府出身...
2013/05/25GDOEYE

復活と挫折 大山志保、36歳の決意

「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン」2日目の5月25日(土)は、大山志保の36回目の誕生日。昨日の初日は単独首位と絶好のスタートを切り、「締めくくりとしては最高でした」と、満面の笑顔で35歳最後の1日を振り返った。 そして、36歳最初の1日となった今日。序盤3ホールで2つのボギーを叩き、早々に首位から陥落する苦しいスタートを切りながらも、13番(パー5)、さらに16番からの3連続バーディフィニッシュで巻き返し、首位の森田理香子に2打差の通算8アンダー、単独2位で最終日へ。森田の独走に待ったをかけ、2シーズンぶりの優勝へ望みを繋いだ。 「どんなことがあっても諦めず、困難があっても立ち向か...
2013/05/24GDOEYE

今季初の予選落ちが良薬に 酒井美紀の会得

4月は2試合連続で2位フィニッシュと、ツアー初優勝にあと一歩まで迫った酒井美紀。しかし、以降は調子の波が収まりつつあり、先週の「ほけんの窓口レディース」では今季初の予選落ちを喫した。「疲れを感じない方だけど、どうしても体に切れがなかった」。優勝争いが続いた負荷もあったのか、フェアウェイを歩いていても無意識のうちに「猫背になっていた」と先週を振り返る。 徐々に身近なものへとなりつつあったツアー初優勝の響きも、先週の予選落ちで「自分を見返すこともあった」という。翌日の最終日には不動裕理のラウンドにギャラリーとして帯同し、初心の目で尊敬する不動のプレーを目で追い続けた。「調子が悪いみたいでしたが、そ...
2013/10/08GDOEYE

スランプ脱出Vで始まった片山晋呉の“第2章”

国内男子ツアーで通算25勝以上を果たした永久シード選手は、青木功、尾崎将司、杉原輝雄、中嶋常幸、尾崎直道、倉本昌弘、そして片山晋呉の7人。2008年10月「日本オープン」で35歳にしてその名誉を手にした片山は、翌09年4月の「マスターズ」で歴代日本人選手として最高位タイの4位に入り、名実ともに日本のトップに立ったことを印象付けると、その後は勝利から遠ざかった。 「だいぶ良い感じになって来ましたよ。1試合で1日は65とかビッグスコアが出るようになってきた。あとは、4日間続けるだけ。いつ優勝してもおかしくない状態ですね」。 こう語ったのは、先週開催された「コカ・コーラ東海クラシック」の3日目。スコ...
2013/10/12GDOEYE

3位の塚田陽亮 息の合わない外国人キャディと頑張る深イイ話

国内男子ツアー「TOSHIN GOLF TOURNAMENT IN Central」で3日目を終えて通算14アンダー、3位タイにつける塚田陽亮は今週、見慣れない外国人キャディを帯同している。シンガポール出身のハミッド氏は41歳。見る限り、聞く限り、どうも息がピッタリ、というわけではないらしい。 風向きでもめ、クラブ選択にも少々時間がかかる、そんな3日間だ。それでいて、ミスショットにはちょっぴり辛めの言葉でゲキが飛ぶ。「塚田さん、(力加減しないで)全部フルショットした方がいいんじゃないの?」「ドライバー?いや、曲がるでしょ。2番アイアンで行こう」。 塚田にとっては、ぺットボトルが差し出されるタイ...
2013/10/12GDOEYE

首位に立った23歳の世界放浪ゴルファー

米国ツアー開幕戦「フライズドットコムオープン」2日目を終えて首位に立ったのはブルックス・ケプカという選手。今週は主催者推薦で出場しているケプカだが、PGAツアーは過去3試合(いずれもメジャー大会)に出場しているものの、まったく無名の選手といっていい。現在23歳でフロリダ州ウェストパームビーチ出身。だが、この男の過去2年を知れば、たんなる偶然でこの位置にいるわけではないことが分かるだろう。 2012年にフロリダ州立大を卒業したケプカは、当時アメリカのプロツアーでプレーする資格をなにも持っていなかった。アメリカ国内のミニツアーに参戦するという選択肢もあったが、「世界中を旅するのも悪くない」と、ケプ...
2013/09/22GDOEYE

「もう大丈夫」 片山晋呉の手応えに“ご当地キャディ”も太鼓判

北海道の札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コースで開催された国内男子ツアー「ANAオープン」。片山晋呉が終盤、優勝した小田孔明に食い下がった。3打差の4位タイからスタートし、結局4打差の2位タイでフィニッシュしたが、これで今季4度目のトップ5入りとなった。 最終組で藤田寛之とキム・ヒョンソン(韓国)がスコアを伸ばせず、小田が着々と得意の逃げ切り態勢を整えた一方で、その前の組でプレーしていた片山は、5番、9番、12番のバーディで踏みとどまり、16番(パー3)のバーディで3打差まで詰め寄った。 しかしパー5の17番でスコアを伸ばせず、最終18番では勝負をかけた3打目アプローチがカップをオーバーし、返しのパット...
2013/09/29GDOEYE

身の振り方は?元女王・上田桃子に迫る崖っぷち

宮里藍らと同様に米ツアーから「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」に帰国参戦した上田桃子は18位で大会を終えた。大きな決意とともに米ツアー6年目のシーズンを迎えた、彼女の現状をちょっと整理してみたい。 本格参戦した08年以降、「これが私のスタイル」と、並行して国内ツアーにも参戦し、両ツアーのシード権を保持し続けてきたが、昨年は国内ツアー賞金ランク80位に終わり、日本でのシード権を喪失。米ツアーだけに専念する初めてのシーズンだった。 しかし、ショットやメンタル面での課題を抱え、ここまでは不本意な結果が続いている。17試合に出場し、最高位は2週間前の「ザ・エビアン選手権」の27位タイ。賞金ランク...
2013/09/28GDOEYE

“飛ばし屋”たちが説く、難コースでのアドバンテージ

「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」2日目を終えて、アンダーパーはわずかに4人。重苦しささえ伝わってくるリーダーズボードを、ツアー屈指の飛ばし屋として鳴らすリ・エスド(韓国)と穴井詩が颯爽と駆け上がり、ツアー初勝利のチャンスをつかんだ。 46位からスタートしたエスドは6バーディ、ノーボギーで回り、首位に1打差の通算2アンダー3位タイに急浮上。1人飛び抜けた「66」のビッグスコアで、43人のごぼう抜きを演じてみせた。 深いラフと硬いグリーンで仕上げられたメジャー並みのコースでこそ、「飛距離が大事になる」と話すエスド。平均260ヤードのドライバーショットで距離を稼ぎ、2打目以降を短い番手で打っ...
2013/09/21GDOEYE

石川&松山世代は、韓国にも金の卵が?

北海道の札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コースで開催中の国内男子ツアー「ANAオープン」3日目。小田孔明が通算11アンダーで首位に立つ中、3打差の4位タイグループに新鋭、ソン・ヨンハン(宋永漢)がつけた。韓国出身の22歳はこのムービングデーのベストスコア「66」をマーク。日本ツアー初勝利に向け好位置に浮上した。 昨年、日本ツアー参戦を決意し年末の予選会を受験したソン。そのQTでの成績は振るわなかったものの、今年3月のアジアシリーズ「インドネシアPGA選手権」で2位タイに入り、リランキングで今季中盤戦の出場権を手にしている。 1991年7月生まれ。今を時めく松山英樹、石川遼と同学年(松山は92年2月の早生...
2013/09/20GDOEYE

ツアーデビュー戦 嘉数光倫、父の教え

小田孔明、片山晋呉、藤田寛之…ツアーを代表するトッププレーヤーが上位にひしめくリーダーボードに、見慣れない名前が燦然と輝いていた。 北海道の札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コースで開催中の「ANAオープン」2日目。トップから4打差、6アンダーの7位タイにつけるのは、今大会が初のツアー出場となった嘉数光倫(かかず・てるみち)。精悍な顔つきを見せる新鋭は、沖縄県出身の23歳。父・森勇(しんゆう)さんは、かつて諸見里しのぶや、比嘉真美子を指導したティーチングプロという家系だ。 光倫少年がゴルフを始めたのは9歳の時。父の影響で、幼少期から大人用のクラブを遊びで握るなど、もちろん練習環境は最高だったはずだが「英才...
2013/09/20GDOEYE

かっこいいサイン思案中!4位発進の倉田

今年のプロテストでトップ合格を果たし、プロ転向後7試合目となる倉田珠里亜が「マンシングウェアレディース東海クラシック」の初日、6バーディ2ボギーの「68」でラウンドし、4アンダー8位タイの好スタートを切った。新パターに替えて臨んだ今週、昨日の練習日に4時間を費やした練習の成果が功を成した。 バリバリの新人でレギュラーツアーに毎週出場できるのはトップ合格した倉田1人。ふだんはパッティンググリーンの隅に陣取り、「周りの人に迷惑をかけないように」と遠慮がちに練習を続けている。最初の数試合は、とにかくキョロキョロと周りの先輩プロたちを見ながらプレーしていたと言うが、出場を重ね、「ようやく自分のプレーに...