2012/07/07GDOEYE

1打差を追う小田孔明、殻を破れるか

ホールアウト後、小田孔明は大きなため息をつきながらクラブハウスまでたどり着いた。北海道のザ・ノースカントリーゴルフクラブで開催中の「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント」の3日目。「68」をマークして通算11アンダーとし首位に1打差の3位タイにつけたものの、最終18番のボギーが表情を一気に暗いものにした。 ムービングデーを11位タイで迎えると、序盤の4ホールで3つスコアを伸ばし、いきなりトップグループに加わった小田。さらに後半インでは14番までにまたも3バーディ。「計算通り」に13アンダーとして単独首位に躍り出た。 ところが16番(パー3)でピン奥から3パット...
2012/07/13GDOEYE

比嘉真美子、最強女子アマとして臨む“最終戦”

静岡県の東名CCで開幕した国内女子ツアー「スタンレーレディスゴルフトーナメント」は大会初日の13日(金)、濃霧による影響で中断を強いられ、24人がスタートすらできない状況の中、サスペンデッドが決まった。14日(土)以降も天候が不安視されているが、まず2日目は午前6時30分から第1ラウンドを再開。競技の成立がまず期待される。 ところで、昨年アルバトロスとホールインワンを同一ラウンドで達成し連覇を狙う有村智恵、同じく昨年最終日にハーフ「27」をたたき出した諸見里しのぶ、左肩の故障から復帰し今季初戦を迎えた大山志保、といった具合に注目選手が粒ぞろいの今大会。加えて、アマチュアの比嘉真美子もその一人に...
2012/07/05GDOEYE

谷口徹 したたかに3度目の賞金王へ

5月の国内メジャー初戦「日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯」で今季初勝利をマークし、2週前の「~全英への道~ミズノオープン」では2位タイ。44歳の谷口徹は、順調なシーズン前半戦を過ごしている。 北海道のザ・ノースカントリーゴルフクラブで開幕した「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント」の初日も、5バーディ、1ボギーの「68」をマーク。首位とは3打差の4位タイと貫禄の滑り出しを見せた。 07年大会のチャンピオンでもあるベテランは今大会を制すると、3000万円を獲得し、他選手の成績に関わらず賞金ランキングで3位からトップに躍り出る。ベ・サンムン(韓国)が...
2012/04/29GDOEYE

男子ツアー 今年も強そう 韓国勢

愛知県の名古屋ゴルフ倶楽部・和合コースで開催された国内男子ツアー第3戦「中日クラウンズ」は、I.J.ジャン(韓国)が逆転でツアー通算2勝目を飾った。 2004年の韓国ツアー賞金王は、翌年の日本ツアー参戦後、わずか5試合目の「三菱ダイヤモンドカップ」で初勝利をマーク。これは日本ゴルフツアー機構(JGTO)が発足した1999年以降、当時の最速記録だった。しかしその後は低迷が続き、2008年には賞金ランク86位となりシード権を喪失した経験もある。それだけに39歳になったベテランは、後輩たちがスターダムにのし上がるのを、何度も横目で見ていた時期を振り返り「優勝の気持ちを忘れてしまっていた」と喜びを噛み...
2012/04/20GDOEYE

池田勇太、因縁の・・・連続予選落ち記録をストップ

国内男子ツアー第2戦「つるやオープンゴルフトーナメント」の2日目、4バーディ、2ボギーの「69」でラウンドした池田勇太が、“5度目の正直”となる予選突破を果たした。 ここ山の原ゴルフクラブは、今大会初出場の2008年から昨年までの4年間、予選落ちが続く池田にとってはほろ苦いコースで、「とくに苦手意識を持っているわけでもなく、きらいでもない」と話すも、なんとなく因縁を感じざるを得ない。 今年のオフシーズン、アジアンツアーにスポット参戦する一方で、スイングと肉体改造に挑んだ池田。開幕戦から上々な状態をキープすると同時に、現在はスイングの調子も好調だと自信を示す。しかし初日はアンダーパーでのラウンド...
2012/04/27GDOEYE

河井博大、ジャンボのゲキに「めっそうもございません」

名古屋ゴルフ倶楽部・和合コースで開催中の国内男子ツアーの今季第3戦「中日クラウンズ」2日目。河井博大が、この日のベストスコアタイ「65」をマークして3アンダーの3位タイに急浮上した。 初日を終えて2オーバー、37位タイ。スタート直後の出来では予選通過も気になってくる位置で第2ラウンドを迎えた河井は、その序盤からあれよ、あれよとリーダーズボードを駆け上がった。1番で4メートルのパットを沈めたのを起爆剤にいきなり3連続バーディを奪取。第2打をピンそば70センチにつけた6番からは2連続バーディ。石川遼が2年前にマークしたハーフ「29」には一歩及ばなかったが、前半アウトを「30」で折り返した。 小さな...
2012/05/05GDOEYE

熱烈歓迎、海外選手?

今季国内女子メジャー初戦の「ワールドレディスサロンパス杯」。土曜日になってようやく晴天に恵まれた茨城ゴルフ倶楽部には、1日のギャラリー数としては大会史上最多となる13,704人が来場し、女子プロたちのハイレベルな熱戦に拍手を送った。 初日のラウンドがキャンセルされ、短期決戦となった今大会。雨の影響でグリーンが軟らかくなり、ハイスコアが続出。しかしよく見ると、6位タイの9人までの中に日本人選手は下川めぐみただ一人。“ワールドレディス”の名の通り、外国勢がリーダーズボードの上の方を占めている。 単独首位のモーガン・プレッセルは、「グリーンの状態がパーフェクト。私が見てきた中でも一番かもしれない」と...
2012/04/22GDOEYE

18歳の川村昌弘「川村流と呼ばれたい」

心配された豪雨の代わりに、強い風が吹き抜けた「つるやオープン」最終日の山の原GC。時折雨もぱらつく難コンディションとなったが、プロ2戦目を戦う18歳の川村昌弘は、「風があった方が球を曲げたりしやすくなるので、苦手ではないです」とあっさりと言い切った。前半は2つのOKを含む4バーディを奪い、後半は1バーディ1ボギー。最終日に4つスコアを伸ばして通算10アンダーの3位タイで572万円を稼ぎ出した。 「ジュニアの頃からラウンドばかりやらせてもらっていたし、ホームコースはティショットが打ち下ろしばかりの狭いゴルフ場だったので」と、球を操ることには慣れている。同組で回った諸藤将次のキャディ・佐藤賢和氏も...
2012/05/06GDOEYE

ハイレベルだったローアマ争い

今季の国内メジャー初戦「ワールドレディスサロンパス杯」には、3名のアマチュアが出場していた。昨年の日本女子アマチャンピオンの比嘉真美子(18歳)と、同じく昨年の韓国女子アマチャンピオンのぺク・キュジョン(16歳/韓国)、そして昨年の全米女子オープンローアマチュアのモリヤ・ジュタヌガン(17歳/タイ)。その3人共が予選通過を果たし、今大会のローアマチュアは、通算1アンダーのぺクとモリヤが分けあった。比嘉は1オーバーで二人に及ばなかったものの33位タイと、実にハイレベルな戦いだった。 今季の「スタジオアリス女子オープン」で3位に入った比嘉だが、今週は「アプローチ、パットの細かい技術が力不足。その悪...
2012/09/29GDOEYE

前代未聞の変則プレーオフ その後の話

もうずいぶん前のことのように思えるが、3週間前の国内男子ツアー「TOSHIN GOLF TOURNAMENT IN 涼仙」では、“前代未聞のプレーオフ”が行われ、日本のゴルフ界では、それはそれは大きな話題となっていた。 物議を醸した同大会は、決勝ラウンドに入ってからの悪天候の影響で競技は54ホールに短縮。通算18アンダーで並んだ呉亜順(中国)と池田勇太の2人が、18番ホールで行われるサドンデスを迎えることになった。しかしこの最終日(9日)も午前中に雷雲が接近した影響で、2時間の中断があり、プレーオフが開始されたのは日没間際の午後6時前。1ホール目を互いにパーで分けたところで、驚愕の処置が取られ...
2012/09/30GDOEYE

選手もガッカリ ツアー史上初の“無観客試合”

愛知県の三好カントリー倶楽部 西コースで開催された国内男子ツアー「コカ・コーラ東海クラシック」は最終日に異例の措置がとられた。日中に名古屋地方に接近した台風の影響で、ギャラリーの安全確保を目的に入場制限を実施。1999年の日本ゴルフツアー機構(JGTO)発足後初となる“無観客”で競技が行われた。 前日から上陸が懸念されていた台風17号。主催者および大会関係者はこの30日(日)の午前5時15分から協議を始め、ギャラリーゲートが開くおよそ1時間前、午前6時の段階で入場制限を決定した。大会事務局は「安全面という観点から。すべてのお客様に安全に帰っていただかなくてはならない」と説明。ラウンド前から、巨...
2012/09/28GDOEYE

好調続きのキム・ヒョンソン 賞金王に続く道は?

韓国出身のキム・ヒョンソンが夏場の好調を秋口にも持ち込んでいる。8月の国内男子ツアー「VanaH杯KBCオーガスタ」で念願の日本ツアー初優勝を飾ると、その後も6位タイ、10位タイ、2位タイの活躍。4試合で3度最終日最終組を回った。 前週の「アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ パナソニックオープン」こそ36位タイに終わり「先週はオヤスミでした」と冗談めかすが、今週は「コカ・コーラ東海クラシック」で2日目を終えて通算3アンダーの単独3位。首位の川村昌弘、パク・エンシン(韓国)に2打差につけた。この第2ラウンドは終盤の2ホール、後半8番(パー3)では1.5メートルのパーパットを外し、...
2012/10/07GDOEYE

次戦は日本オープン 藤田寛之「待ちに待ったメジャー」

神奈川県の戸塚カントリー倶楽部 西コースで開催された国内男子ツアー「キヤノンオープン」は池田勇太の完全優勝で幕を閉じた。4日間連続のアンダーパー、通算17アンダーは、2位の手嶋多一とハン・ジュンゴン(韓国)に3打差をつける強さを発揮。節目のツアー通算10勝目を飾った。 最終日のギャラリー数は、午前中の雨天により昨年の19926人には及ばなかったものの、今季の男子ツアーで3番目となる13685人を集客。池田と石川遼の最終日最終組対決に大きな注目が集まった。一方で、池田の圧勝を受け、早くも次週の国内メジャー「日本オープンゴルフ選手権競技」に視線を向ける選手も多い。 その一人が、賞金ランキングトップ...
2012/10/05GDOEYE

丸山茂樹、2位浮上も 苦悩の決勝ラウンドへ

神奈川県の戸塚カントリー倶楽部 西コースで開催中の国内男子ツアー「キヤノンオープン」2日目。ここ数年、未曾有の不振にあえぐ丸山茂樹が、好位置で決勝ラウンドに進んだ。4アンダーの4位タイから出ると、4バーディ、1ボギーの「69」をマークして通算7アンダー。首位の池田勇太に3打差の2位タイにつけている。 右手親指のケガ、ドライバーショットへの不安・・・前日に口にしていた、そんなネガティブな要素を感じさせないプレーは、この日も続いた。インコースから出た丸山は序盤の12番でボギーが先行するものの、続く13番(パー5)ですぐにバーディを奪取。17番では7メートルを沈め、後半アウトも2つスコアを伸ばして順...
2012/09/27GDOEYE

安全性を優先 観戦禁止の11番と12番

今年の国内女子メジャー今季第3戦「日本女子オープン」の舞台は、神奈川県の横浜市に位置する横浜カントリークラブ 西コース。都心から近く交通の便が良いこともあり、初日は平日ながら5,430人のギャラリーが来場。国内最高峰のメジャーにふさわしい、緊張感と華やかさに満ちた雰囲気に包まれている。 今季米ツアーで勝利を飾っている宮里藍や宮里美香の参戦、さらには世界ランキングトップ10のうち7人が出場する世界レベルの強固なフィールド。明日以降、そして週末に向かうにつれ、コースは溢れんばかりの観衆たちに埋め尽くされることだろう。 しかし、そんなギャラリーたちにとって、ちょっぴり残念なことも。インコースの10番...
2012/10/04GDOEYE

キヤノンオープンで今年も生まれる?“復活V”

神奈川県の戸塚カントリー倶楽部 西コースで「キヤノンオープン」が産声を上げたのは2008年。首都圏で行われる戦いは、初年度からたちまち週末に大観衆を集める国内男子ツアーのビッグトーナメントのひとつとなった。 ところで、同大会は昨年、大混戦の最終日を制した久保谷健一が9年ぶりとなる通算5勝目をマーク。一昨年は横田真一が1997年の「全日空オープン」以来、13年ぶりの勝利を挙げた。3年前、09年大会覇者の池田勇太こそ、同年に初優勝を含めた4勝をマークしたが、第1回大会王者の井上信の優勝も、当時4年ぶりのものだった。池田の例を除けば、何かと“復活優勝”、“ブランク優勝”のシーンが多い。 今週出場して...
2012/07/28GDOEYE

片山の「オレンジヘッド」と「釣り」のカンケイ

「マスターズ」を制したバッバ・ワトソンが使用するピンクのドライバーヘッドが話題を呼んだが、こちらはオレンジだ。以前からウェアやシャフトに豊富なカラーを施してきた片山晋呉が、次に着目したのはドライバーヘッドのクラウン。「サン・クロレラ クラシック」の会場、小樽CCの鮮やかな緑に囲まれたゴルフ場で、対照色のオレンジ色がひときわ目に映える。 片山に理由を聞くと、「浮きですよ、浮き」との返答。報道陣の表情が“?”になっていると、「魚つりの浮きですよ」と続けるが、それでもよく分からない。「色が緑っぽい水面で、オレンジの浮きが人間の視覚的には一番よく見えるんです。それで、(ヘッドも)同じ色にして欲しいとお...
2012/07/27GDOEYE

「昔からファンなんです」中西直人が心酔するのは・・・

昨シーズンから用具契約を交わすプロギアのクラブを手にし、ウェアとシューズはこちらもアパレル・シューズ契約のプーマ製。まるで、谷原秀人と同じ出で立ちでプレーするのは、「上から下まで、谷原さんを真似ています」と屈託なく話すプロ2年目の中西直人だ。高校も大学も異なれば、出身地もまるで別。では、どんな理由があるのかと聞けば・・・。 その答えは、「昔からファンだったんです」という単純明快なモノ。ギャラリーとしてコースに観戦に来ていた高校時代、「谷原さんの、ギャラリーの人にも優しいところを見てファンになった」という。「一番は男気です。周りの人にも良くしてくれるし、そりゃファンもつきますよね」。谷原のことを...
2015/09/02GDOEYE

ツアー最長のパー4 天気次第で幻に?

今週開催の国内男子ツアー「フジサンケイクラシック」で、ある1つのホールが話題になっている。富士桜カントリー倶楽部の5番、グリーンまで打ち下ろしが続く左ドッグレッグのパー4。前年より34yd伸びて535ydの設定となり、記録が残る1992年以降ではツアー最長のパー4にランク付けされたのだ。 前年も501ydと距離はたっぷりあり、グリーン左手前には池が迫るレイアウト。前年は最難関となったホールの距離を、さらに伸ばした意図はどこにあるのか。大会事務局の戸張捷ゼネラルプロデューサーは、次のように説明する。 「海外ツアーでは500ydくらいのパー4は当たり前。特に5番は、フォローになったときに2打目を7...
2015/11/30GDOEYE

上田桃子 シーズン0勝への自責と日本人の自覚

「年間10勝」を目標に掲げながら未勝利で今シーズンを終えた上田桃子は、この現実をただ受け止めるしかなかった。国内女子ツアーは、29日まで宮崎カントリークラブで開催された「LPGAツアー選手権リコーカップ」で今季の幕を閉じた。上田は通算3オーバーの11位タイで終えた。 いまは、現実をただ受け止めている。「心技体」。上田はシーズン序盤から、この言葉を繰り返し使ってきた。今季最後となった29日のラウンドは4バーディ、4ボギー。2つ落としたスコアを4つのバーディで巻き返しながら、終盤の2ボギーで失速した。「メンタル、技術、体力のすべてがそろっていないとダメだと改めて痛感したし、きょうのラウンドこそ、こ...