「私は緊張しないタイプのようです」/ハミルトンの優勝インタビュー
2004年 全英オープン
期間:07/15〜07/18 場所:ロイヤルトゥルーンGC(スコットランド)
エルス、ミケルソンを蹴落とす堂々のプレーで日本でお馴染みのトッド・ハミルトンがメジャー初制覇!!
スコットランドのロイヤルトゥルーンGCで開催された第133回「全英オープン」最終日。やや風が強くなることもあったがリンクスとしては好天候。「全英オープン」としては珍しく4日間とも天気に恵まれた戦いとなったこの日、優勝候補の筆頭に挙げられていたアーニー・エルスとフィル・ミケルソン、そして日本ツアー育ちのトッド・ハミルトンの3人による大接戦が繰り広げられた。
前半の9ホール終了時点では9アンダーでハミルトン、エルス、ミケルソンの3人がトップに並んだ。この接戦から最初に脱落したかと思われたのはエルスだった。10番で痛恨のダブルボギーをたたきハミルトン、ミケルソンに2打差をつけられる展開。11番でもピンチを迎えたが長いパットを沈めパーセーブ。なんとか優勝争いに食らいついていった。
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一方、ハミルトンは10番でボギーをたたき一歩後退するも、11番ですぐに取り戻し、圧巻は14番パー3。ティショットを右奥に外したが、難しいアプローチを見事チップイン。この時点でエルス、ミケルソンに2打差をつけた。さらに16番パー5、ほとんどの選手が2オンを狙う中、ハミルトンは2打目をレイアップ。3打目をしっかりとバーディチャンスにつけるとパットも沈め11アンダーまでスコアを伸ばした。
フロントナインで1イーグル、1バーディとスコアを伸ばしてきたミケルソンは13番でボギー。バーディが欲しい16番で確実に1つスコアを伸ばしたが、それ以外はパーセーブがやっと。ハミルトン、エルスの1つ前の組をまわっていたミケルソンはトータル9アンダーで一足先に18ホールを終えた。
一時は脱落したかに思われたエルスだが、16、17番の連続バーディで復活。ハミルトンに1打差の10アンダーで18番を迎えた。最終ホールのティショットで、エルスが確実にフェアウェイを捕らえたのに対しハミルトンは右の深いラフへ打ち込んでしまった。2打目は引っ掛けてしまい左のラフに行く大ピンチ。なんとかその後グリーンを捕らえ2パットでボギー。一方エルスは2打目をバーディチャンスにつけたが、ウイニングパットをショート。結局、エルス、ハミルトンが10アンダーで並びプレーオフに突入した。
「全英オープン」はサドンデスでなく4ホールで争われる。今大会は1、2、17、18番でのプレーオフとなった。1、2番は両者ともパー。そして17番のパー3、エルスがティショットを左に引っ掛けアプローチも寄らず入らずでボギー。ハミルトンはパーをセーブし、最終ラウンドの状況と同じくハミルトンの1打リードで18番を迎えることとなった。
エルスはまたしてもバーディチャンスにつけたが、ハミルトンは2打目を大ショート。このピンチをフェアウェイウッドによるアプローチで見事ピンそばに寄せパーをセーブ。バーディパットを外したエルスを振り切りメジャー初優勝を果たした。
注目のタイガー・ウッズは前半に2つスコアを伸ばし、久しぶりのタイガーチャージが期待されたが苦手のバックナインでボギーを3つたたき自滅。トータル3アンダーの9位タイで競技を終了した。
日本人選手の中では、初出場の神山隆志がベストフィニッシュ。1イーグル、3バーディ、4ボギー、1トリプルボギーと出入りの激しい展開だったが、トータル3オーバーの27位タイに踏みとどまった。また、イーブンパーと健闘した丸山茂樹と3つスコアを落としてしまった深堀圭一郎がトータル4オーバーの30位タイ、平塚哲二は4つスコアを落としてしまいトータル5オーバーの36位タイで競技を終えている。
【プレーオフ/4ホールストロークプレー】
順位/通算/選手名/合計/1H(par4)/2H(par4)/17H(par3)/18H(par4)
1/0/T.ハミルトン/15/4/4/3/4
2/+1/E.エルス/16/4/4/4/4