14歳グァン・ティンランが最年少予選通過 ペナルティ論争が勃発
2013年 マスターズ
期間:04/11〜04/14 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)
14歳にスロープレーの罰則
By Mike McAllister, PGATOUR.COM
14歳のアマチュア選手、グァン・ティンラン(中国)は2日目を3オーバーの「75」で回り、マスターズの歴史に名を残そうとしている。これでティンランはトータル4オーバーで2日間を終え、予選通過となるとかは上位の結果次第となった。
彼が課せられたスロープレーによるペナルティの1打は予選通過に影響を与えそうだ。
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2日目を3オーバーとしたが、そのうちの1打は「ルール6-7」によるスロープレーのペナルティだった。このペナルティがなければ、17番ホールはパーのはずだったが、このペナルティによりボギーとなってしまった(結果は予選通過)。
マスターズ競技委員会のチェアマンであるフレッド・リッドレイによると、グァン、そして同組のベン・クレンショーとマッテオ・マナッセロは10番ホールでスロープレーと見なされた。そして12番ホールからグァンは打つまでの時間を計られるようになり、13番ホールで最初の警告を受けた。そしてついに17番ホールでペナルティを受けることになってしまった。「彼は40秒以内に打たなければならないというルールを再び超えてしまった」とリッドレイは説明している。
ラウンド後、グァンはスコアリングブースで十分な時間を過ごした。そしてESPNのインタビューでは、このペナルティに同意する旨を話した。「僕は彼ら(審判)の決定を尊重します」とグァンは言った。
米国ツアーのメジャー大会において、過去直近で同じくスロープレーでペナルティが課せられたのは、2010年の全米プロでのグレゴリー・ボーディだった。
また、米国ツアーのメジャー大会以外では、1995年の「ホンダクラッシック」でグレン・デイがスロープレーペナルティを課せられている。
「全く嫌な気分だよ。彼はたったの14歳なんだ。本当に今日のことは気の毒に思うよ。これは良い結果にならないね」と同組のクレンショーは語った。
「今日は確かにみんなにとって厳しい1日だったよ。しかしこれがプロのトーナメントでもある。そしてこのスロープレーに関しては、審判はどんどん厳しくなってきているね」とマナッセロは言った。
グァンはペナルティを課せられた時の状況について、彼はクラブセレクションに時間をかけてしまって、50秒を超えてしまったと言っている。そしてこのペナルティのルールについては知っていたかと尋ねたところ、彼は「僕はルールを良く理解しています」と答えた。
クレンショーはこのペナルティが適正だったかどうか尋ねられ、
「グァンのプレーが遅かったことは事実だよ。でも彼は難しい状況を何とかしようとしていたんだ。45秒のルールはわかってはいるが、今日のような状況でのこの大きな大会ではそれを厳密に守るのは難しい。時にはそれを超えてしまうこともある。本当にグァンには気の毒に思うよ」と過去にマスターズを2度制したクレンショーは語った。
普段はヨーロピアンツアーに帯同しているマスターズルール委員会のジョン・パラモアがグァンの組みに帯同していた。
グァンは打つまでのルーティンをこの「マスターズ」前に変更していた。そして「40秒という時間制限は今日のような日にはとても難しかったです。この時間内に決定を下さなくてはならないのは厳しいです。今日は風向きが頻繁に変わるコンディションでしたから。でもそれはどの選手にとっても同じですからね」とグァンは言った。
英語を話すグァンは地元のキャディであるブライアン・タムとのコミュニケーションに問題はなかったと言っている。
予選通過をするにはグァンは上位50位タイ以内で2日目を終えなければならない。彼がラウンドを終えた時点での順位は62位だった。またはトップと10打差以内であれば、グァンは予選通過を果たすことができる。従って、2日目終了時で首位が6アンダーであればグァンは予選通過となり、「マスターズ」のローアマチュアとなる可能性が出てくる。もし首位が7アンダーであれば、グァンは1打差で予選落ちとなる。
「私たちは皆グァンの予選通過を望んでいるよ。でもいずれにせよ今日のペナルティは彼にとってとても価値のある教訓となったはずだ」とマナッセロは言った。「彼は今日のことを忘れることはないだろう。そしてそこから学んだと思う」。
仮にグァンが決勝ラウンドに進めなかったとしても、オーガスタナショナルでのこの2日間は彼にとってとても思い出深いものになるはずだ。メジャー大会に参戦した史上最年少の選手として、彼はこの難しいコンディションのオーガスタで自分自身の義務を立派に果たした。
グァンは初日に4つのバーディを奪ったが、2日目はノーバーディとなった。しかし彼は9ホール連続でパーを奪い、初日よりもフェアウェイキープとグリーンオンの数は上回った。もしスロープレーのペナルティがなければ、彼は11連続パーとなるところだった。
グァンは今回のペナルティを決してネガティブなものとして受け止めていない。グァンはこの歴史的なオーガスタナショナルでの1週間を「それでも素晴らしい経験です」と話した。