片山「満足↑」、井上「悔しい↓」/全英オープン初日
2013年 全英オープン
期間:07/18〜07/21 場所:ミュアフィールド
“マジック”ミケルソンが全英チャンピオンに
5週間前の全米オープンで6度目の2位という痛恨の結果に終わったミケルソンが、ミュアフィールドで行われた第142回全英オープンでは劇的な優勝を飾った。
地元出身の優勝候補だったリー・ウェストウッドから5打ビハインドでスタートしたミケルソンだったが、今大会の最少スコアと並ぶ「66」という素晴らしい成績で、ひしめき合う上位陣の中から一躍首位に躍り出た。
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43歳のミケルソンは通算スコアをアンダーパーで回った唯一の選手だった。彼から3打差の2位にはスウェーデンのヘンリック・ステンソンが入り、前日までの首位だったウエストウッドと同胞のイアン・ポルター、そしてマスターズの覇者アダム・スコットがその更に1打後方で3位タイとなった。
世界ランキング1位のタイガー・ウッズは2008年以来となる自身15度目のメジャータイトルを目指し首位と2打差でスタートしたが、序盤の3ボギーが響きスコア「74」で回り6位タイで大会を終えた。
ミケルソンはこれで4つのメジャー大会のうち、マスターズ、全米プロに続き3つ目のメジャー制覇となり、あと一歩で優勝を逃した先月の全米オープンが悔やまれるものの、グランドスラム(4メジャー全てでの優勝)達成まであと一つに迫った。
全米オープンでは自身の誕生日でもあった最終日に2位に1打差をつけての首位スタートだったが、スコア「74」というゴルフでジャスティン・ローズに逆転負けを喫した。
彼は先週のアバディーンアセットマネジメントスコットランドオープンの優勝に続き2週連続の優勝となったが、今大会に向けて「もし全英で優勝することができたら、それは僕のゴルフキャリアの中で最も大きな功績となるだろう」と語っていた。
上がり6ホールで4バーディを奪うゴルフでミケルソンは自身の持つメジャー最終日での最少スコアを更新した。「今日は僕のキャリアの中でのベストなゴルフができた。これまででベストなパッティングだった。そして今日のラウンドは今までのキャリアの中で最も記憶に残るものになった」。「恐らく今日の優勝は僕のキャリアの中で最も素晴らしく、そして最も難しいものだ。いつの時でも全英オープンに出場できることは素晴らしいこと。そしてここミュアフィールドで優勝できたことは本当にアメージングなことだよ」
これまでミュアフィールドで行われた全英オープンを制したのはゲーリー・プレーヤー、ジャック・ニクラス、リー・トレビノ、トム・ワトソン、ニック・ファルド、そしてアーニー・エルスだ。「先月の全米オープンでの悔しい負けからの今回の優勝だから感情の振れ幅がとても大きいよ。負けた悔しさをモチベーションにしてたくさん練習をし、より強くなって試合で復活しなくてはいけないんだ」とミケルソン。
そして、ミケルソンの優勝はウェストウッドにとっては更に痛恨の極みとなった。彼は2位に2打差で最終日をスタートし、自身62度目の挑戦で初となるメジャータイトルをあと一歩で逃してしまった。1992年のファルドの優勝以来となるイングランド人選手による優勝を狙った40歳のウエストウッドは、5番ホールでのバーディで一時は2位に3打差をつけた。しかし結局このバーディがこの日最後のバーディとなり、スコア「75」で最終日を終えた。
「フィルはとても素晴らしいプレーをしたよ。今日このコースを5アンダーで回ったことはとても素晴らしい」とウェストウッド。「いつだってこのコースの上がり6ホールで4バーディを奪うのは素晴らしいことだけど、今日このメジャーの最終日にそれができるとは・・・最高のフィニッシュだ」
3番ホールでスコアを落としたあと、ウェストウッドは5番ホールでティショットをバンカーに入れてしまったものの、残り200ヤードで見事な3番アイアンを放ちグリーンを捕えた。そして12フィートのバーディパットを沈め2位との差を3打にひろげたが、7番ホールでスコアを落としたウェストウッドに対し、ステンソンが9番ホールでバーディを奪いその差を縮めた。
グリーンサイドのバンカーに捕まったウェストウッドはそこからの最初のショットが自分の足元に戻ってくる結果となった。そして続くショットはカップを12フィートもオーバーしてしまったが、次のボギーパットを見事に沈めトラブルを最小限に留めた。
アダム・スコットは最初の6ホールを終えて2オーバーとし一時は優勝戦線から離脱したかに見えたが、7番ホールからの5ホールで4つのバーディを奪い、ウェストウッドがバンカーのトラブルから8番ホールをボギーとすると一気に戦線復帰を果たした。この時点でスコット、ウェストウッド、そしてステンソンの3人が首位タイとなった。
しかしステンソンの挑戦は12番ホール、13番ホールの連続ボギーで立ち消えとなった。一方で前半を「34」で折り返したミケルソンが10番ホールこそボギーとしたものの、13番、14番ホールを連続バーディとし一気に優勝争いに加わった。
スコットが13番ホールをボギーとした時点でミケルソンは首位タイとなった。そしてウェストウッドも同様に13番ホールでボギーを叩き、更にスコットが14番ホールで3パットした時点でミケルソンが単独首位となった。
ミケルソンは575ヤードのパー5の17番ホールで向かい風の中、力強いショットで2オンに成功し、2パットでバーディを奪ったが、彼の勢いはこれに留まらなかった。最終18番ホール、ミケルソンの放ったアプローチはあわやバンカーに転がり落ちるかと思われたが、ボールは完璧な転がりを見せカップの後ろ12フィートにつけた。そしてこのバーディパットを見事に沈め、彼は2週連続で妻エイミー、そして子供たちエイミー、エバン、アマンダ、そしてソフィアを抱き寄せ共に優勝の喜びを分かち合ったのだ。
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