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米キャンパスで奮闘するサムライ、なでしこたち(3) 日本9勝の監督も太鼓判!

全米大学体育協会(NCAA)の女子地区予選が5月7~9日、開催された。全米の255校(ディビジョンⅠ)の中で、地区予選に出場できるのは年間を通じて上位の成績を収めた全体の3割弱に限られる。72校と個人参加の24人が4会場に分かれて3日間54ホールの競技を行い、全国大会に進む24校と12人が決定した。

昨年はカンザス大のみなみ・レヴォノウィチ選手が全国大会に駒を進めたが、今年は、日本に関わりのある「なでしこ」のうち、ここまでに紹介する5人は、いずれも地区予選を突破できなかった。(ゴルフ解説者・アンディ―和田)

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(1)セントジョージ会場
ユタ州セントジョージの会場では、強風や気温が下がるなど悪条件が続き、団体優勝スコアが28オーバーとなる大荒れ模様だった。マイアミ大4年の新井里茄(Rika Park)選手は「78」「76」「73」と連日チームのベストスコアだったが、チーム全体が低迷。出場18校中15位に終わった。

■ 新井里茄選手

1992年2月に静岡県藤枝市で生まれ、14歳のときに単身ゴルフ留学。サウスカロライナ州にあるIJGA(インターナショナルジュニアゴルフアカデミー)に通いながら腕を磨き、マイアミ大に進学した。大学の専攻は運動生理学で、今月8日に卒業した。来年、日本のプロテストとQTに挑戦する予定という。

マイアミ大女子ゴルフ部のヘッドコーチ(監督)はパティ・リゾさん。日本女子ツアーで9勝しているリゾさんは「リカは1年生の時からしっかりと目標を持ち熱意を込めて4年間練習を続けていました。私がマイアミ大監督に就任して4年、彼女がいたおかげで、女子ゴルフ部はここまで強くなることができた。他のチームメイトとの『和』を大切にしていたし、リカが卒業していなくなってしまうのはとても寂しく思います」と語った。

(2)ローリー会場
ノースカロライナ州ローリーの会場では、オハイオ州立大1年の渡辺梨央(りお)選手、ファーマン大1年の平井澪於奈(れおな)選手、セントラルフロリダ大(UCF)2年の中山綾香選手が参戦した。団体は6校が全国大会に進めるが、オハイオ州立大は6位に4打足らずの7位、ファーマン大は10位、UCFは13位に終わった。

■ 渡辺梨央選手

1995年生まれの20歳。千葉県鎌ケ谷市出身で、高校1年のときにオーストラリアに留学した。 オハイオ州立大2年だが、昨年1月に肩を脱臼して、1年時は競技に出場しない「Redshirt」ルールを選択しており、ゴルフ部での競技出場は1年目となる。大学での専攻は国際学。豪州で勉強していた国際学がオハイオ州立大の単位として認められたため、2016年には大学を卒業し、ゴルフ部3年目と4年目は大学院に通いながら競技に参加する予定だという。

■ 平井澪於奈選手

1996年に中東オマーンで生まれ、現在19歳。世界銀行に勤めていた父・隆行さんの仕事の関係で、米国に移住した。サウスカロライナ州のジュニア時代には「64」という爆発的なスコアを記録した。ベッツィ・キングやドッティ・ペッパーなどLPGAの名選手を生み出した女子ゴルフの名門ファーマン大に進学し、今年が1年目だ。

兄の神人(かみと)は昨年、ウィンスロップ大を卒業。2013年の日本オープンでは4日間戦い抜き、49位だった。現在はプロ転向している。

(3)サンアントニオ会場

テキサス州サンアントニオの会場では、ヒューストン大1年の加治木悠叶(ゆうか)選手が参戦したが、団体では13位に終わった。加治木選手は最終日に72とスコアをまとめたものの、それまでのオーバーパーが響き、個人としては58位で競技を終えた。現在は1年生で「全国大会への道のりは遠く感じましたが不可能ではないと思った。これから夏へ向け、レベルアップを目指して練習を積みたい」と語った。6月4日にテキサス州ダラスで開催される全米女子オープンの予選会に出場する予定だ。

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