1997/06/05国内男子

渡辺司が首位、1打差で西川哲、杉山直也

渡辺司が初日のトップを走った。アウト2バーディ、イン4バーディ。風速7メートルという風だったが「風が巻くホールがないんでよかったよ。風が巻くようになると恐怖心が生まれるから」と渡辺。「青木さんを中心にしたグループでやってるのに、一人だけで試合にいくのは寂しいよ。そのためにもまず自分が先頭に立っていかないと...」 寂しいという相手は西川哲。確かに最近、青木グループは少し寂しい。西川もノーボギーの66。「3日目が終わってこの位置ならスゴイんだけど。ショットはいいですよ。悪いのはパットだけ」という。背中が痛くてほとんど練習できていないのだとか。「欲がなくなっているから、逆にいいのかもしれないね」と...
1997/06/01国内男子

やっぱり....のジャンボ逆転、大会2連覇

可能性十分、なんて言っていたら、本当になってしまった。3日間ずっと2アンダーペースで貯金をため続けていたジャンボ尾崎が、最終日は一気にOB入りの68。アウトは4バーディ、1ボギー。インは3バーディ、2ボギー。唯一可能性のあった井戸木鴻樹も、最終ホールでティショットを池に入れて追撃もここまで。 「終わってみたら、けっこう面白いゴルフ場だね、2、3ホールを除いては。だいたい日本のゴルフ場は少しOBが多過ぎるよ」とジャンボのOB論。OBが多いと、選手が思い切り攻められない。攻められないと日本の選手はすぐ逃げてしまう。逃げてしまうからゴルフのスケールが小さくなってしまう。そういうOBに負けないのがジャ...
1997/05/31国内男子

中村通、井戸木鴻樹、林根基の三つ巴、大混戦

懐かしい顔がやってきた。中村通。大昔は「関西の三羽ガラス」なんていわれた人気実力選手だったけれど、この人だけがまだ健在で頑張っている。ま、杉原輝雄さんは別格としての話だけど。あれ?山本善隆も三羽ガラスだったかな。 「明日? 混戦やからね。68は出さんと難しいじゃないかな」 終身シードまであと5勝。「そんなもん、1勝もどうなるかわからんのに」と一蹴。しかし「グループの中で誰か勝つといい感じになりますからね。明日勝って、もっといい雰囲気になりたいですね」 関西のプロは仲間意識というか、結束が固いのだ。 井戸木鴻樹も関西勢。「途中でボードを見たら中村さんの名前があったんで..明日、一緒に回りたいなと...
1997/05/30国内男子

スメイルが「62」をマーク。横尾が1打差で追いすがる

ニュージーランドのデビッド・スメイルがなんと「62」をマークして一気に首位。195センチ、78キロという長身の27歳。去年から日本ツアーに参加しているが、これまではまったく無名の男だ。 前日トップの深堀圭一郎は大きく後退。かわって初日3位グループの横尾要が69と貯金を増やしてなんとか2位の座をキープ。2ボギーが先行したものの5バーディ。「先週はプロになって初めてトップに立って、今週は2度目ですね。いままでも優勝のチャンスはあったんですが、まだ技術的に甘いから...大会が終了した時点ではベスト5に入りたいですね」 初日の夜、米国の丸山茂樹から電話があったという。「ベスト5に入るつもりで..といっ...
1997/05/29国内男子

深堀圭一郎、ノーボギーの6アンダー首位

今年は3月のジャストシステムでも優勝している若手・深堀圭一郎がまたまた飛び出した。ボキーなしの6アンダー。「ジャンボさんとまわってシビれました。いい緊張感でした」と深堀。タイガー・ウッズのビデオを見て勉強しているのだという。「タイガーのように背筋を伸ばして上体を起こしてスウィングするようにしてます。まだ違和感がありますけど」 日下部光隆もノーボギー。5つのバーディを放り込んでの2位。「距離の出る選手よりボクらぐらいの飛距離の選手に有利なコース」という。「どんな選手にも負けたくないですね。深堀選手、久保谷選手、ジャンボさんだって同じです」 日本プロ選手権で元気なところを見せた河村雅之は出だし1番...
1997/05/25国内男子

森茂則、余裕のプレーでダントツ優勝

前日「風が吹けばいい」と言っていた森。その風が15番あたりから吹き始めた。「風は計算に入ってますから。檜垣クンはこの風に逢ってないでしょう。プレーしづらそうでしたから」。フォローの風ならどう打ってもピンには寄らない。そうした冷静な計算のできるのがベテラン。親友カルロスの助言で徹底して低いボールを練習した成果が出た。しかし「これで全英オープンのチャンスも...夢なんです、全英は..」と話す森の声は熱っぽい。 「自分のショットがもっと良くならなければ相手にプレッシャーはかけられません。でも2位になれてよかった。これでシード入りが見えてきました」と檜垣。自分のプレーさえできればいつかは優勝できる、そ...
1997/05/24国内男子

森茂則首位キープ。中島常幸が追い上げてきた

森はこの日も5バーディ、2ボギー。「最終日最終組なんて95年のダイワインターナショナルで優勝したとき以来だよ。ショットはいいから、明日3つ伸ばして17アンダーにすればいけると思う。プレッシャーがかかるからね。最終日に大きなスコアを出すのは無理」と森。 今年のホープ、檜垣繁正は出だし林に入れてボギーとしたミスだけであとは8バーディ。「競り合って勝てるなんて思っていません。明日は檜垣のプレーをするだけです」 使っているパターは近所で買った6000円のピンタイプという。 中島常幸がついに復調? 「初日、倉本のスウィングを見ていて自分の勘違いしていたことに気がついた。倉本がデビューした頃に自分が思った...
1997/05/23国内男子

39歳、森茂則が2打差で走る

初日の上位陣はバタバタ崩れて、39歳のベテラン森茂則が8バーディ、1ボギーと急浮上。「スウィングが良くなってきている。いままで勘違いしていたことが、フランコと一緒にラウンドするようになってから分かったんだ。なにをつかんだかは秘密だけど、スウィングにクラブをマッチさせたということ」と森。フランコとはもちろんあのカルロス・フランコ。仲がいい。「パラグァイに帰っているフランコに優勝報告してやりたいな」 ちょっと短気なギムソンは「パターに息子の写真を貼って平静をたもつようにしてるんだ」と今日は67。ヘッドの上部に小さな写真が貼りついている。 小達敏昭はノーボギーのゴルフ。「素振りの通りにストロークでき...
1997/05/22国内男子

横尾要がまずトップを確保

若手・横尾要が飛び出した。5バーディ、2イーグル、ボギーが一つ。「2イーグルも8アンダーも試合では初めてです。初日の首位も初めて。一緒にやってる仲間が次々と優勝して、励みになってます」と横尾。 イーグルといえば稲垣太成。9番、11番、15番とロングホールすべてでイーグル。使ったクラブは3アイアンが2回、4アイアンが1回。これは94年の西川哲以来のタイ記録。「記録だなんてぜんぜん知りませんでした。まったく意識になかった。先週からゴルフが良くなってきているので..。目標はシードかえり咲きです」...
1997/05/18日本プロゴルフ選手権

丸山茂樹、ついに逆転して公式戦勝利

「明日は最低でも16アンダー」と言っていた丸山茂樹が公約どおりのスコアでついに優勝。たまっていたフラストレーションを吐き出した。「3度目の正直です。これまでの2位というのが、すごく得るものが大きかったんだと思う。今日みたいな勝ち方って、ものすごく嬉しい」と丸山。つるやオープン、キリンオープンと苦杯を飲んできただけに実感がある。 フロント・ナインはじっとガマン。インに入ってから爆発した。10番ロングは3打目で80センチ、11番も2打目SWで80センチ。12番は6アイアンで2.5メートル、14番SWで3.5メートル、15番もSWで6メートル。一気に杉本周作を抜き去った。「周作の距離では18番の2オ...
1997/05/17日本プロゴルフ選手権

河村、杉本、横田、三つ巴の若手大激戦

日本プロらしい面白い展開になってきた。なにしろ河村雅之、横田真一という威勢のいいところに、まだ実質プロ一年生の杉本周作が加わっての三つ巴。スコアを伸ばして競い合っているのがすごい。 おまけに2打差とはいえ「午前中は何にもなくて凌ぎまくり。16番のバーディパット。ああいうのが一個でも入ってくれるとすごく嬉しいね」と丸山茂樹もようやく気合が入っての69で迫ってきた。「最近体調不良で..今日はよく眠れるといいんだけど」と2日目落ち込んだ小達敏昭も8バーディ、2ボギーとまた復活して5位。渡辺司がすっかりオジサンに見えてしまう。ジャンボがいなくなると若手はこんなに元気になるのか?と皮肉をいいたくなるよう...
1997/05/16日本プロゴルフ選手権

河村雅之、杉本周作がならんで首位に

河村雅之が5バーディ、1ボギーの68としてトータル10アンダー。首位をキープした。「ショットがとても良かった。どこに行こうとフィニッシュまで一気に振ろうと心がけました。パットは今日は28パット。でもパットのへたなボクにしては良い方です」と河村。 杉本周作も7バーディ。追い込んで首位に並んだ。最終18番のボギーがなければ7アンダーペースのプレーだった。「今日はホテルをチェックアウトしてきたもんで..」と嬉しい困惑。日本アマ連続優勝の実績を持つ23歳。今年がプロ入り1年目だ。 この試合、期待されていたジャンボ尾崎は7番ミドルでダブルパーの8を叩き、この日も結局74。「4試合連続ということで体力的に...
1997/05/15日本プロゴルフ選手権

小達敏昭、河村雅之、若手コンビが出たぞ

ジャンボは先週でおしまい? そう思わせるように若手が上位に顔を出した初日だ。33.33の小達敏昭、32.34の河村雅之、さらには2打差にお決まり(?)の丸山茂樹。ちょっと復活のきざしの見えている羽川豊も名前を連ねている。「ロングでバーディがとれればボクなんかスコアがよくなるんで、どんどん取りたいんですが..」と7バーディ、1ボギーの小達。「今年の春先は花粉がすくないので助かってます」とノーボギー でバーディ6コの河村。 とはいっても、ジャンボ尾崎の87位も、スコアにすると2オーバー、74。そんなに悪いというほどのものではないのだ。明日からがジャンボ発進の初日になるのかな。なお中島常幸は風邪のた...
1997/05/11国内男子

やった! ニューヒーロー久保谷の誕生だ

おそらく大多数がジャンボの勝利と思い込んでいたに違いない。まったく無名の25歳と日本プロ界の王者。貫祿が違い過ぎる。しかしプロ入り2年目、25歳の男がジャンボとプレーしてつぶれなかった。 「最終ホールは勝手に体が動いた感じでした。打った感触がなかった。神経がないような感じでした」という久保谷健一。アウト2バーディ。インに入っても2バーディ、2ボギーとこらえ抜きた。「ジャンボと握手して我にかえりました。よくパット入れたな、最後の3連続バーディはおどかしただけだ、気にするなと言ってくれました」という。 「ジャンボに負けるな」と声援が飛んでいた。負けて当然。しかし負けなかった。新しいヒーローの誕生と...
1997/05/10国内男子

久保谷、首位キープ。ジャンボは1打差

久保谷健一はじっと耐えている。「最初の4ホール、ドタバタしてしまいました。ふだんもそうだけど、最初を大事にいければ波に乗れるんですが..。明日スコアを落とすとベスト10も危ないと思います。今日落とした分、なんとか取り返さないと..」 ベスト10入りが最低目標という。初めて回るジャンボはやはり雰囲気が違ったとか。「ジャンボは気を使って話しかけてくれました」 アウト3ボギー、1バーディ、インに入って2バーディ、2ボギーの73。2つ貯金を減らした。 緒戦の東建コーポレーション、先週の中日クラウンズに続いて3勝目を狙うジャンボ。一気に首位に立つはずだったがボキー先行で35・37。「何も言うことはない。...
1997/05/09国内男子

尾崎は単独2位へ。久保谷ふんばる。

若い久保谷健一ががんばっている。しかしジャンボも決して不調ではなくこの日も4バーディ、2ボギーの2アンダー。「アンダーパーの数は少ないけどね。明日からはもっと大きいスコアを狙っていこう。例年よりラフが深いし風も強い。雨の後でグリーンも目が立って順目はより順目、逆目はより逆目でよけい難しい」とジャンボ。 ちなみに大きなスコアで回るポイントとは「ティショットはフェアウェイをキープ。そして早めに良いパッティング」をすることだという。明日はジャンボと同じ組でプレッシャーをモロに受ける久保谷健一。「明日はいっしょに回れます。いつか..とは思っていました。どうスコアを作るのか、どんなゴルフをするのか、学べ...
1997/05/08国内男子

強風の川奈。ジャンボ尾崎は4位グループ発進

風速10メートルの風が吹き荒れた。内陸ではも強い風だったが、吹きっさらしのシーサイドコースの風は凶暴だ。アウトで2バーディ、1イーグル(4番、481ヤード)の31としたジャンボ尾崎でさえインでは4ボギーの1バーディの39。「12番ロングは本来バーディの予定だったのにボギー。予定が狂った。今日の風はインに入ってから難しくなることはわかっていたんだが..。しかし結局1つ縮められたんだから初日としてはまずまずじゃないかな」と自分をなぐさめるしかない。 首位は久保谷健一。まだほとんど無名の25歳。アウトを32、インに入っても36としっかりまとめた。久しぶりに芹沢信雄も上位に顔をのぞかせている。このコー...
1997/05/04国内男子

ジャンボ今季2勝目、クラウンズ3連覇

開幕戦にひき続いてジャンボ尾崎が今年2勝目。17番でアプローチミスを絶妙のパットで逃げきり、18番も気分よくバーディ。しかし「昨日今日とバーディチャンスをけっこう外している。いったいいくつ外したんだろ。風も弱かったしグリーンも止まるからそんなに難しくなかったのに」 パッティングが悪いのは、マスターズの後遺症だという。「体が微妙に動いて、スライスを引っ張りきれない」症状となっているとか。 マスターズへいく前に1勝。渡米前後の数週をはさんで今回また1勝。日本ではやっぱり圧倒的に強い。「これで余裕ができたから、全米オープンへのプラス材料にしたい」とまだまだ海外への意欲は衰えていないようだ。賞金獲得額...
1997/05/03国内男子

ついにジャンボ単独首位。ノーマンとの一騎討ちだ

主観的で申し訳ないが、これは面白い。絶好の展開です。ジャンボが前半3バーディ、12番でひとつボギーにしたものの上がり2ホールもバーディ。「17番18番のバーディは明日につながるね。昨日ホールアウト後に、ゆっくりゴルフを考えようと思ったが、すぐ寝てしまった。考えることを意識しなくてもいい状態だということで、本能的には悪くないコンディションなんだろうな」と久々のジャンボ節。 ジャンボに「内容的にはそんなによくない。ゴルフに飽きているのかも。怒らないし」と言われたノーマン。バーディを6つ沈めたもののボギーも3ホール。「怒らなくなったって? そんなことはない。ミスすれば怒っている。ジャンボのゴルフも絶...
1997/05/02国内男子

ジャンボ、ノーマンが首位に2打差で追い上げる

さすがに手島の絶好調はストップ。昨日の8アンダーがウソのようなゴルフとなり、5アンダーでプレーしたワッツがに並ばれてしまった。 不気味なのは2打差の3位グループ。このところ調子があがらず、昨日は「初日の和合には緊張感がある。今日はちょっと和合に挨拶したようなものだね」と3アンダーだったジャンボ尾崎が、こんどは5アンダーをマークして追い上げてきた。もう挨拶は終わりということ。また「全体的な調子は良い。満足している」というグレッグ・ノーマンもこの日は更に2つ凹ましてやはり3位タイ。面白くなってきたぞ。勝手なことを言わせてもらえれば、ジャンボvsノーマンで最終日まで行って欲しい。...