2012/04/05GDOEYE

悪天候のオーガスタ “特別ルール”採用も?

春の訪れを告げるゴルフの祭典「マスターズ」。ジョージア州のオーガスタナショナルGCは、一面の緑と色鮮やかな花々が人々を歓迎する美しき場所だ。ところが今年は、そんな修飾語がなんだか当てはまらず、どうもしっくり来ない。 オーガスタの名所のひとつが、後半インの11番、12番、13番のアーメンコーナー。プレーヤーが神に祈るほど難しいとされることが愛称の由来だが、一方でアゼリアなどが彩るホールは撮影スポットのひとつでもある。だが今年は暖冬の影響で、早くも前週に見ごろを迎えてしまい、連日の雨ですっかり枯れ落ちてしまった。 トーナメントウィークに入っても、夜間には激しい雷雨がコースを襲っている。そして開幕前...
2012/04/14GDOEYE

不動、地元で“予選落ちのジンクス”を乗り越える

ディフェンディングチャンピオンとして地元・熊本県開催の「西陣レディスクラシック」に臨んだ不動裕理。今大会は04年、06年も含め3度の優勝を誇り、今年も優勝候補の大本命として郷土の地を踏んだ。しかし、予選ラウンドはパットの不調が響いて予想外に伸び悩み、2日目を通算5オーバーでフィニッシュ。ホールアウト時点では53位とカットライン(50位タイ以上)に1ストローク及ばず、およそ半数を超えるプレー中の選手たちの結果待ちとなった。 舞台はツアーでも屈指の難コースとあり、カットラインは徐々に下がってゆくことが見込まれていた中、不動は「あまり期待しない方がいいかな」とかなり不安げの様子。そう話す不動には、心...
2012/04/14GDOEYE

片山晋呉、マスターズへの思い再び

2008年「日本オープン」でツアー通算25勝の永久シード権を獲得した片山晋呉は、同年11月にも1勝を果たしたし、翌09年には「マスターズ」で4位に入る活躍を見せた。しかしその後、燃え尽き症候群ともいえる闘争心の減退に陥り、3年間優勝から遠ざかっている。 「スイング改造が趣味」というほど研究熱心な片山は、常に最適なスイングを求めて練習を繰り返すと同時に、試合に対するモチベーションを高めようと、あらゆる取り組みを行ってきた。スイングでいうと、現在、片山が理想とするスイングは“女子プロのスイング”だという。 「女子ってさ、インパクトのときに腰が開いているのにヘッドがターゲットに向いてスムーズな動きが...
2012/04/13GDOEYE

岡本綾子に弟子入り志願 若林の決意

プロテスト合格翌年の08年に、早々にツアー初勝利を達成。その後も安定して上位フィニッシュを続け、09、10年と賞金ランク30位前半をキープしていた若林舞衣子。ツアー2勝目も間近と目されていた若林だが、11年は10回の予選落ちを重ねるなど不振に陥り、賞金ランキングは53位に終わった。 規定ではシード権が付与されるのは上位50位まで。本来ならばシード落ちの苦渋を嘗めるところだったが、永久シードの不動裕理(同9位)、引退を表明した古閑美保(同47位)と米山みどり(同51位)が除外されるため、繰り上がりで辛くもシード圏内に滑り込んだ。 自身の中ではシード落ちを覚悟していたようで、「入れてラッキーでした...
2012/04/08GDOEYE

アマチュアの比嘉真美子「今の実力は3位ということ」

国内女子ツアー「スタジオアリス女子オープン」の初日に3アンダーをマークし首位タイでスタートを切ったアマチュアの比嘉真美子。大会2日目はスコアを伸ばすことが出来なかったが単独3位と踏ん張り、最終日も最終組でラウンドすることになった。 「自分らしいゴルフで、攻める気持ちでスコアを伸ばしたい」と気合いを入れてスタート。その気合いが少し空回りしてしまった。1番はピンの下5mのバーディパットを1mオーバーしてパー。2番はティショットを右に曲げると、4打目のアプローチがピンを2mオーバーしてボギーが先行してしまった。 しかし、攻める気持ちに緩みはなく、6番ではティショットを右のラフに入れるが、2打目でピン...
2012/04/08GDOEYE

オーガスタの女性会員問題に大統領も反応

今季の海外メジャー初戦「マスターズ」は3日目を終えて、ピーター・ハンソン(スウェーデン)が通算9アンダーの単独首位。1打差でフィル・ミケルソンが追う展開で最終日を迎えることになった。 ところで、今大会を迎えるにあたって舞台のオーガスタナショナルGCは、ひとつの話題に沸いていた。今年1月、同コースのメンバーに代々迎えられていたIBM社のCEOに初めて女性のバージニア・ロメッティ氏が就任。オーガスタには開場以来70年以上も女性メンバーがおらず、クラブの対応が注目されていた。 開幕前日に行われる毎年恒例の、マスターズ委員会による公式インタビュー。報道陣の質問に、ビリー・ペイン会長は「メンバーの話は個...
2012/04/07GDOEYE

申智愛、復活の鍵は「歩き方」

2009年には米国女子ツアーで賞金女王を獲得し、女子の世界ランキング(Rolexポイントランキング)でも1位に上り詰めた申智愛(韓国)が、11年は日本ツアー、米ツアー共に未勝利に終わった。世界ランクは現在8位となっている。 その申が国内女子ツアー「スタジオアリス女子オープン」の2日目に、スコアを4つ伸ばして2位に2打差の単独首位に浮上した。昨シーズンの終盤には、成績が悪いこともあり、周囲から元気がないとか智愛っぽくないと言われた申は、ビデオで自分のプレーを見て気づいたことがあったという。「プレー中も考え事をしながら歩くことも多く、なんて重く歩いているんだろうと気づきました」と。 そこで、早速オ...
2012/04/12GDOEYE

尾崎直道が自ら暴露「これ使うと飛ぶ」で失格

国内男子ツアーの2012年開幕戦「東建ホームメイトカップ」の初日、シニアツアーでも活躍するベテランの尾崎直道が、「規則14-3.人工の機器と異常な携帯品、携帯品の異常使用」という項目で失格となった。 上記ルールの中でも細かく分類され、その中の「a.ストロークをしたりプレーする上でプレーヤーの援助になるようなもの」に該当する違反が行われていたのだ。尾崎が飛距離を出すためにマウスピースを使用していたことがラウンド後に発覚し、上記規定が採用された。 違反行為が発覚した理由だが、初日のラウンドを1バーディ、5ボギーでホールアウトするはずだった尾崎だが、ホールアウト後に、「これ、いいよ。飛距離も出てるし...
2012/04/26GDOEYE

女子ツアーで異例の救済!今週は“虫”との闘い!?

国内女子ツアー「サイバーエージェントレディスゴルフトーナメント」が4月27日(金)に開幕するが、試合のローカルルールで追加の競技特別規則が発表された。 LPGA(日本女子プロゴルフ協会)によると、今大会の会場となる鶴舞カントリークラブ(千葉県)のコース内に大量の黄金虫(コガネムシ)が発生しているため、プレーに支障をきたす場合は無罰で救済の処置が行えるというものだ。 コース内の黄金虫対策として期間中は、プリファードライが適用される。プリファードライとは、スルーザグリーンにある球を罰なしに拾い上げて拭き、元の位置より6インチ(15センチ)の範囲内でプレースすることが出来ること。球を拾い上げる前に、...
2012/03/31GDOEYE

アマチュアの本多奈央には恵みの雨

「ヤマハレディースオープン葛城」の初日、ひときわ大きな声援を受けてプレーしていたのが、アマチュアで16歳の本多奈央だった。地元静岡県の富士私立高校1年生の本多は、小学生のころからジュニア大会で優勝を重ねる将来有望なアマチュアとして、静岡の方々には名が知れている。 プロのトーナメントは今回が初挑戦となるが、初日は3オーバーで堂々の24位タイ。最終18番パー5では、60ヤード残った3打目のアプローチをピンの左1mにつけてバーディフィニッシュ。ギャラリーから「奈央ちゃん頑張れー」という声援をいくつももらっていた。 その本多が2日目の第2ラウンドで思わぬ苦戦を強いられた。雨が激しくなり始めた8時23分...
2012/03/29GDOEYE

有村智恵「結果に対する怖さがなくなった」

プロゴルファーにとって、ゴルフがやりたくてもできないという状況は何にも増して辛いのは間違いない。昨年は震災の影響で中止された試合もあったが、練習は行えた。しかし、左手首を痛めた有村智恵にとっては、このオフは練習することさえままならないという危機的な状況だった。 12月と1月はほとんど球を打たずに、2月の宮古島合宿から少しずつ打ち始めた。球が打てないなら何をやるか?トレーニングはもちろんだが、有村は落ちそうになる精神を支えるためにも、知り合いのプロゴルファーや他競技のアスリートなどに多く会い、たくさんの話を聞いたという。 有村は、視野を広げることにこの難局を乗り切る活路を見いだしていた。「ゴルフ...
2012/03/26GDOEYE

シーズン序盤に石川遼が手にした自信

「20歳のマスターズ」に向かう石川遼が、夢舞台を前にした自身最後の実戦トーナメントを終えた。ベイヒルクラブ&ロッジで行われた「アーノルド・パーマーインビテーショナル」で、通算5オーバーの53位でフィニッシュ。目標としていた優勝争いはおろか、ギリギリでの決勝ラウンド進出で不本意な成績に終わったが、充実感に満ちた表情でフロリダを後にした。 今大会終了後の世界ランキングで、目標としていた50位以内の確保を逃した。これについて石川は試合後「この大会だけで目指したものではないし、いままで3か月やってきた上での結果」と悔しさをのぞかせながらも、冷静に受け止めた。 しかし「アメリカで3か月間、50位前後をキ...
2012/03/25GDOEYE

日本なのに海外気分!今季2戦目のアジアン女子ツアー

昨年、アジアン女子ツアーとして初めての日本開催となった「夢屋ドリームカップ」が、今年は賞金総額2,000万円、優勝賞金300万円と額を倍増して2度目の開催を迎えた。 最寄り駅にはギャラリー用のシャトルバスが用意され、会場にはギャラリープラザも完備。コースはレギュラーツアーに負けるとも劣らない状態に仕上げられ、ローピングもなされてマーカーやボランティアも運営を手伝うなど、最終日に訪れた2,009人のギャラリーたちも、冷たく吹いた風を除けば、存分に試合を楽しめたことだろう。 そもそも、アジアン女子ツアーは1983年にタイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、香港を舞台とした女子のアジアサーキッ...
2012/04/01GDOEYE

2勝目の笠「勝ちたい試合で勝てた!」

強風との戦い、例年アンダーパーが数名という展開になる「ヤマハレディースオープン葛城」を制したのは、通算3アンダーをマークした笠りつ子だった。大会2日目が降雨によりコースコンディション回復が見込めないために中止になり、2日間36ホールでの戦いとなった。 最終組の3組前で10時にスタートした笠は、15番からの上がり4ホールで3バーディを奪い、混戦を一気に抜け出して優勝を決めた。最終組のプレーを待って勝利が決まった瞬間の笠は「この試合で勝つことが目標だったので嬉しいです」と、試合前から優勝を狙っていたことを打ち明けた。 それは、笠が姉のように慕う古閑美保が、ツアーで最後に優勝を果たした大会ということ...
2012/03/25GDOEYE

プレーヤーとギャラリーの願うべき関係

タイガー・ウッズの復活優勝が、いよいよあと一歩に迫った。フロリダ州のベイヒルクラブ&ロッジで行われている「アーノルド・パーマーインビテーショナル」は3日目を終えてウッズが大会7度目の優勝、そしてツアーで2年半ぶりの勝利に王手をかけた。 大会3日目を迎えたこの日、PGAツアーのオフィシャルサイトには、この状況を待ち望んでいたかのような見出しが立った。「The buzz is back(ざわめき、騒音が帰って来た)」。メイン写真はもちろんタイガー。計り知れないほどの大きな期待が、3日目のコースに渦巻いた。 最終組をプレーしたこの日、当然のように大ギャラリーを引きつれ、タイガーはコースを闊歩した。ア...
2012/03/24GDOEYE

マスターズ、エルスは招待されるべき?

ゴルフの祭典「マスターズ」まで、残り2週間を切った。フロリダ州のベイヒルクラブ&ロッジで行われている米国男子ツアー「アーノルド・パーマーインビテーショナル」では、もちろん王様パーマーのホスト大会でのタイトルを争う戦い、そして2日間を終えて首位タイに立ったタイガー・ウッズに視線が集中しているが、海外メジャー初戦への滑り込み出場をかけた戦いにも注目がそがれることは無い。 再三お伝えしているように、今大会終了後に発表となる世界ランク50位以内の選手がマスターズ出場権を獲得する。正確に言うと、次週の「シェル・ヒューストンオープン」の優勝者が出場選手の“最後のイス”に座ることとなるが、そんな奇跡の1人と...
2012/03/16GDOEYE

大江香織、石川遼との合宿効果とは

開幕戦を斉藤愛璃が制し、第2戦はイ・ボミが勝利。開幕から立て続けに若手のツアー初勝利者が生まれている中で迎えた今週の「Tポイントレディスゴルフトーナメント」は、その流れを駆るように、ツアー未勝利の大江香織が4アンダー首位タイ発進。22歳の若手が、冷たい雨が降り注ぐ難コンディションの中で絶好のスタートを切った。 09年にプロ転向。昨シーズンを賞金ランキング43位で終え、初シードを獲得した。名門・東北高校出身で、08年にはナショナルチームに選抜。アマチュア時代の華々しい実績など、プロゴルファー・大江香織を構成する要素は数あれど、その1つに、石川遼と同じマネジメント事務所に所属していることも挙げられ...
2012/03/16GDOEYE

E.エルス マスターズへの道を切り開けるか

開幕まで1ヶ月を切った今季の海外メジャー初戦「マスターズ」。早くもオーガスタナショナルGCを訪れ、練習ラウンドを開始するトッププレーヤーがちらほら現れる中、アーニー・エルス(南アフリカ)が、“危機”に瀕している。 エルスは初出場した1994年から昨年まで18年連続でマスターズに出場。グリーンジャケットこそ逃しているが、2度の2位を含め6度のトップ10入りを果たしてきた。しかし、米ツアーでは昨年優勝が無く、FedEx Cupランキングでも118位とギリギリでプレーオフに進出。昨年末の世界ランクでの50位以内の確保を逃し、現在68位となっている。 先月末の「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」...
2012/03/11GDOEYE

黙とうでささげた復興への祈り

2012年3月11日、「ヨコハマタイヤPRGRレディスカップ」最終日の朝は、東日本大震災の被災者の方々への黙とうで始まった。ちょうど1年前、遠く東北で発生した地震の余波は高知へも届き、選手、ギャラリー、関係者は不安の中で夜を過ごし、翌日大会の中止が決定された。 あれから1年。すべてが元に戻ることは二度とないが、そんな中でも今年の大会は無事に3日間の競技を終え、一歩ずつ新たな未来への道を歩み始めている。 日本女子プロゴルフ協会の小林浩美会長は「この試合がやれること自体うれしいですし、あらためてゴルフができることのありがたさを感じています。元気あるプレーをお届けすることで、そのお返ししたいです」と...
2012/03/18GDOEYE

首位タイのR.グーセン「ラストチャンスだ」

フロリダ州のイニスブルックリゾートで行われている米国男子ツアー「トランジションズ選手権」3日目。2003年、そして2009年大会のチャンピオンである南アフリカのレティーフ・グーセンが、通算11アンダーとして、これまた2010年の王者であるジム・フューリックと並び、首位タイに浮上した。 グーセンは、熱い思いを抱えながら、静かに、リーダーズボードを上っていった。5アンダーの13位タイからスタートし、1バーディ、1ボギーで迎えた前半6番から2連続バーディを奪うと、9番で6メートルのバーディパットを決めて折り返す。さらに後半は14番から3連続バーディを決め、この日のベストスコア「65」をマーク。大会3...