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シーズン序盤に石川遼が手にした自信

「20歳のマスターズ」に向かう石川遼が、夢舞台を前にした自身最後の実戦トーナメントを終えた。ベイヒルクラブ&ロッジで行われた「アーノルド・パーマーインビテーショナル」で、通算5オーバーの53位でフィニッシュ。目標としていた優勝争いはおろか、ギリギリでの決勝ラウンド進出で不本意な成績に終わったが、充実感に満ちた表情でフロリダを後にした。

今大会終了後の世界ランキングで、目標としていた50位以内の確保を逃した。これについて石川は試合後「この大会だけで目指したものではないし、いままで3か月やってきた上での結果」と悔しさをのぞかせながらも、冷静に受け止めた。

しかし「アメリカで3か月間、50位前後をキープするのは難しい。『どこまで落ちるのか』という不安があった」とミッションは達成できなかったが、この現状は石川が言うように「去年は日本ツアーで優勝できなかった」ことが最大の要因。「ただ、自分で思っていたよりはやれたところもある」と言う。

4度目のマスターズに向かうにあたって、状態は決して嘆くべきものではない。石川が米国PGAツアーデビューを果たした2009年以降、シーズン開幕からマスターズ直前までの同ツアーでの戦績を以下で振り返ると、数字上では今季序盤戦のそれがいかに群を抜いたものとなったかが分かる。

09年 1万0692ドル (3試合)
10年 19万6708ドル (5試合)
11年 10万4000ドル (5試合)
12年 59万6231ドル (7試合)

この結果はシーズン前半戦での「スペシャル・テンポラリーメンバー(STM=特別一時会員)」登録を可能にし、早くも来季のシード権獲得に接近することになった。また、「プエルトリコオープン」の単独2位のほかにも、石川が挙げた結果への手応えは2つ。13位だった「ファーマーズ・インシュランスオープン」と、1回戦で昨年度のFedEx Cup王者ビル・ハースを終盤の大逆転で破った「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」。プエルトリコのフィールドを考えれば、むしろこの2試合のほうが本人にとっての充実度は上回っているようにも聞こえる。

その一方で、いまだ超えられない壁も痛感した期間でもあった。「“ハマった時”に、良い結果を出す」。これは以前から石川が話していること。好不調の波を小さくすることは、まだできない。けれど、好調なときに好成績を残して、ランキングポイントや獲得賞金を積み上げていく。しかしこの3か月間で、身にしみたのが「“ハマっていない時”にどこにいるかが大切」だということ。状態が良くない中で、いかに安定した成績を残していくか。「常に優勝争いが出来るような選手と何が違うのか。まずは予選を通過して30位くらいに常にいられるような技術の底上げをしたい」と、近い将来に目指す選手像がはっきりとしてきた。

とはいえ、マスターズを戦う上で、過去3年はあくまで日本ツアーでの実績が自信の根本だったが、今年はそこからひとつ階段を上った。「ワクワクしています。去年とはぜんぜん違う。去年、(マスターズで)予選通過をして20位前後でプレーできたのも大きな経験になったし、どのくらいでプレーすれば20位くらいの成績が出るかというのも分かった。今はあの上を行くゴルフをしようという気持ち」。3連戦を終えた直後の1週間のオープンウィークで、少しでもその自信に磨きをかけたい。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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