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【WORLD】伝統あるコースが愛されるワケ/PGATOURコースランキング特集(4)

2012/02/14 18:02

Golf World(2012年1月16日号)texted by Geoff Shackelford

堂々の第1位はマスターズの舞台、オーガスタナショナルGC。やっぱり…という感じだろうか。(Stephen Sjurlej/GW)

新しくピカピカのおもちゃには何も言わない成熟したPGAツアーの選手だが、新しくピカピカのゴルフコースは嫌いなようだ。Golf WorldのPGATOURコース・プレーヤーランキングの調査に参加したプレーヤーからのメッセージは“古さに夢中”ということ。トップ20のコースは平均で1945年にオープンしており、下位20コースの平均開場年は1982年だったのだ。

ではなぜ、テクノロジーを愛し、最新かつ素晴らしいことに慣れているゴルファーたちは、自分たちが産まれる数十年以上前に設計されたコースに病みつきになるのだろうか?

「(新しいコースより)良いから」というのが、リストの上位をクラシックなコースが独占したことについて聞かれた一人の選手からの答え。詳しく説明して欲しいと聞くと、彼は笑いながら「最近のコース設計者はゴルファーのゴルフを試しているけど、スキルは試していない」と言った。

今では、チェックのコートを着ているデザイナーが、建築物の金塊である計画図面を銀行に預けることなどほとんどない。しかし、上述のベテランは詳細を話すことを本当に楽しみにしていた。設計を実施する者たちはメモを取るといいだろう。

彼は説明をはじめた。「本当に長いパー3の話だ。私たち選手は確率でプレーする。殆どの選手は難しい位置にピンが切ってある230ヤードの距離で(ピンをデッドに)狙ったりしない。グリーンの真ん中を狙い、パーセーブで十分と感じられるし、そして次のホールに進もうとするものだ。しかし、ハザードが迫る小さなグリーンを狙って8番アイアンを握ると、ピンを狙いたくなる。そんなシチュエーションでは、ミスする選手を見ることもあるだろう。一方でナイスショットしてバーディを取るシーンを見ることもある。こういった光景(短いパー3)は、古いコースだと度々、目にすることがあるものだ。そしてそういうシチュエーションこそ、古いコースが良いコースとなる理由なんだ」。

古き良きリスクと報酬だ。元メジャーチャンピオンの一人もこの意見に賛同している。最近のデザインは、クラシックなデザインと違い、創意工夫とゴルフスキルによる報酬を減らしているというのだ。

「古いコースでは、多くのホールで一つ以上の攻め方ができる」と彼は言う。「転がしを使うのは、最近のコースでは稀なオプション。最近は空中戦ばかりだからね。(アベレージ)ゴルファーのみんなも、そんなコースに良く対応しているよ」。

この20年間に造られたツアー開催地よりも、第二次世界大戦以前に造られたコースを選手が好むのは、古いコースの戦略性を超える特質があるに違いない。ノスタルジーといえばそうかも知れないが。

「選手達は、子供時代に観たことがあるホールでボールを打ったり、プレーすることが好きだ。例えばリビエラの18番やペブルビーチの18番などがそうだね」と語るのはウェストコーストスイング(GDO編集部注:PGAツアーシーズン序盤戦に西海岸で行われる試合の総称)を楽しみにしている若手有望株だ。

しかし、H.S.コルトやC.H.アリソンなどコースデザイン黄金期の設計家による英国ハートランドのコースのファンは、現代のコースは単に進化する時間がなかっただけで不当な非難を受けていると示唆している。

ここ数年、最近のコース設計に対する否定的な選手が存在し、2011年にフィル・ミケルソンがリース・ジョーンズの幾つものPGAツアーやメジャーチャンピオンシップ開催コースへの再設計を、激しく非難したことで公然となった。そして、トーレ・パインズで開催されるファーマーズ・インシュランス・オープンで、ミケルソンはサウスコースのオーバーホールはリスクは増えても、それに対する報いがないと嘆き、ジョーンズが手を加えたレッドストーンGCで行われたシェル・ヒューストン・オープンで優勝したときも不満から解放されることがなかった。さらに昨年8月の全米プロゴルフ選手権では、ジョーンズがリノベーションしたアトランタ・アスレチック・クラブの難易度を非難。「ゴルフを潰す近代的なコースデザインの好例」と(距離が長すぎる)パー3を一刀両断した。

「新しいものは、いつでも過剰反応されるもの。新しいパターを手にし、それが輝いていても、すぐに目新しくなくなる。しかし、時と共に傷や凹みのついた古いアンサーを見た時のように良い味がでてくるものだ。そして、それは突然、全て新たな特徴となる」。

「ゴルフコースはもっと複雑だ」と彼は続ける。「自分自身の中で大きな存在になるには何年か、かかる。時には10年や20年かかっても、評価できるとは言えないのだ。コースは変わる。木は成長するし微調整されるものだから」。

今回の50人のプレーヤーは、Golf Worldのトップデザインコースのオーガスタナショナルを“優雅に老朽化した恩恵”の事例としている。彼は「逆になったことが(評価された理由の)一つ」と、現在のフロント9がバック9としてプレーされていたオリジナルのオーガスタナショナルのレイアウトについてコメント。「9ホールが逆になり、16番ホールは現在のパー3とは全く違うものだった。13番も全く違う。開場当時、人々はオーガスタを世界一のコースだと宣言していただろうか?違うと思う」。

その一方で1998年以降の数々のレイアウトやセットアップ変更が行われたオーガスタナショナルの近代化を批判。特に、オーガスタは1998年と比較し511ヤードも劇的にコースが長くなっており、これは数ホールでのショットバリューに対して度を超えているとされ、また賛同もされなかった。

コース設計家たちは、最近のプロトーナメントが1998年から約20ヤード、そして1980年と比べると約34ヤードも平均飛距離が伸びたことへの対応に“苦戦”しているが、オーガスタナショナルと同様、最近のコース設計への選手の反感は、そんな飛距離アップに対抗するための設計的な決断に行きつく。

「設計者はツアーイベントのためにコース設計しているように見えるが、そんな感じでもない」というのは、少なくともツアーの1会場を再生する上でコンサルタントを務めたクラシックなコースを好む40代のプレーヤー。そして今回の50人は、設計家の数人にとっては、彼ら自身が最大の敵だったことに共感している。最近では、テクノロジーのインパクトが時代遅れのホールを浮き彫りにしているか、まともな助けが必要なことに共感しているが、彼は時折、設計者が違う方法で取り組むことができないものかと考えているのだ。そして「どれだけの新しいアイディアがこの50年、60年の間に出て来たのだろう?いろんな状況があるが、ゴルフコースの設計が、ゴルフコースそのものを破滅させている」とした。

ほとんどのプレーヤーは、最近のコース設計家が、アリスター・マッケンジーやドナルド・ロス、A.W.ティリングハストやその他の設計家たちが1920年代に後世に残したような、「素晴らしい土地」を持たないことに疑問を抱いていた。とあるプレーヤーは「多くの最近のコースは、素晴らしいとは言えない土地に作られ、設計家は面白くする為に、土地に細工をしなければならない。それゆえ、彼らはしばしば、始めからついていなかったのだ」と話した。

インフラの制約、ゴルフの変化、そしてそんなコースを渇望する選手がいるため、プロトーナメントをホストできる第二次世界大戦前に設計されたコースはわずかだ。

「我々は凄く大切にされている」というのは30代の選手。彼は、選手が満足できないと思っているファンのために態度を示そうとしている。「しかし、ただ古いコースばかりでトーナメントを開催しながらファンに楽しんでもらうことはできない。全てが得られるわけではないと気付くくらいの賢さは私達にもある」。

そして、そのプロは嘆きながらこう締めた。

「毎週、私達はベストコンディションのコースでプレーしている。けれど、いつもベストなコースでプレーしているわけではない」。

米国ゴルフダイジェスト社提携
Used by permission from the Golf DigestR and Golf WorldR. Copyrightc 2011 Golf Digest Publications. All rights reserved

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