アダム・スコットがギア&インスピレーションを受けたスイングについて語る
GOLFWRX:では、現在のセットアップについて、バッグの中身を確認しましょう。順を追ってクラブを見ていく中で、そのクラブの気に入っている点や、行ったテスティングの内容、あるいはバッグに入った理由についてお聞かせください。
スコット:じゃあ、一番上の番手であるドライバーから始めよう。僕はタイトリスト「GT2」を使っている。10度のヘッドで、C2セッティングだね。確か、それだとロフトは-0.75度にセットされているはずだ。シャフトは「ディアマナ ホワイトボード」だね。これは最新のシャフトで、去年だったか、ここ12カ月だったかでリリースされた物だと思う。
昨年「全米オープン」でこのドライバーを実戦投入したんだ。タイトリストがGTシリーズをツアー向けにリリースしたのは昨年の夏頃のことで、ツアーでは大好評の噂で持ち切りだった。だから僕も打たずにはいられなかったんだ。これは本当に良いよ。
これを好きな理由? タイトリストはとてもスッキリしていて、シンプルな見た目のドライバーを作ることが多いよね。クラウンにはほとんど何もないんだ。GTのロゴの配置も良いし、パフォーマンス的に見て、とても安心できる範囲に収まっているんだ。ボール初速は良いし、スピン量はフェース全体でバランスが取れている。これは重要なことなのだけど、トウ寄りで当たってもスピン量は維持されるし、ヒール寄りでヒットしても吹け上がることもないんだ。だから、これはフェース全域で打てる範囲が広いんだよ。9カ月から10カ月もバッグに収まっているんだから、僕にしては(長く使い続けているという意味で)上出来だろう(笑)。
そして、次のこいつは、実のところ今週下ろしたてなんだ。僕はここ2年ほどは大体においてミニドライバーの「BRNR」を使っていて、バッグの定番になっていた。ただ、これは今年、ペブル(ビーチ)の練習レンジでしか打っていないのだけど、とても良い感じだったんだ。常々、ドライバーとミニドライバーはかなり似通っていて、同じクラブを2本持っていることに違和感があった。バッグに入るまでの過程は違っていたけれど、結局のところ同じことをしているからね。
これ(テーラーメイド「Qi35」)は高打ち出しの16.5度だけど、実際はそれ以上に強い球が出るんだ。ティショットで強い球が出るし、フェアウェイではミニより汎用性が高い。ただ、僕はミニで最高のショットを打ってきてはいたんだ。実際、僕はミニ派なんだよ。だから、再び3番ウッドに戻したのは驚きだったね。でも、これに戻したし、感じは上々だね。
「Qi10」の5番ウッドは去年、バッグの中で一番のお気に入りだったクラブだね。とにかく強くて安定していて、信じられないくらい飛距離が出るんだ。それに、飛距離にばらつきが出ない。10から15yd飛び過ぎてしまうことはないんだ。これはとても安定して飛ぶクラブなので、池越えで250ydほど距離のあるショットでは最適だね。どれだけ飛ぶか把握できていると、とても良い心持ちのするものなんだ。
これは思った以上に長い間バッグに留まっているのだけど、僕は9番ウッドを持っているんだ。そこまで飛ばないので、230から235yd用のクラブだね。ただ、フェアウェイから打つと、ものすごい高さから落ちてくる。汎用性も高くラフから脱出できるし、ラフからでも200ydくらいボールを飛ばすことができるんだ。
もしこれを持っていなくて、3番アイアンの距離が残っていたとしても、僕は9番アイアンで少し前へ出すだけにすると思う。現実として、ラフに入れることはあるので、このオプションは気に入っているよ。他のウッドとの唯一の違いは、「ベンタス TRブルー 9X」が装着されているところだね。こっちの方がディアマナよりも手元から先にかけて少し硬いのだけど、ハイロフトだから左へ出やすいので、硬めのシャフトがクラブの左へ出る傾向を補正してくれる。僕も9番ウッドであれば、大男用のシャフトが扱えるんだ。