「ここは特別」松山英樹はことしも日本でPGAツアーを終了 13年目はゼロ勝に
◇米国男子◇ベイカレントクラシック Presented by レクサス 最終日(11日)◇横浜CC(神奈川)◇7315yd(パー71)◇晴れ
ちょうど1年前にリニューアルが始まった18番グリーン奥のスペースは、改修の狙い通り、大ギャラリーで埋め尽くされた。快晴の下で行われた横浜CCでの第2回大会は3日目を終えた時点で昨年の観客動員数を上回る盛況ぶり。松山英樹は「たくさんの方が来てくれてうれしかった。来年以降もこの週だけは晴れてほしい」と笑った。
「30」をたたき出した前日と同じく、黄色いポロシャツに身を包んだ最終日もフロントナインで見る者を魅了した。2打目をピン右20cmにつけた出だし1番から2連続バーディ発進。5mのバーディチャンスを逃した3番を「入れていればもうちょっと雰囲気も変わった」と悔しがりながら、続く4番(パー5)は深いバンカーから寄せて3つ目を奪った。
続く5番で2mのパーパットを沈めピンチの芽を摘むと、6番(パー5)ではフェアウェイ右サイドから前方の木をスライスボールで避けて2オンに成功。来場者の「ナイスショットー!」の大きな声を耳にして、思わず笑顔で返す場面もあった。下りのバーディパットを沈めた7番(パー3)までに再び2連続バーディ。後半10番の6つ目で通算11アンダーにスコアを伸ばした。
29位からのスタートで、「前半で13、14、15アンダーくらいまで持っていければ、トップの人たちもちょっと嫌がるかなという思いもあった」と大逆転も諦めなかったという。13番で左サイドのバンカーからの2打目が「ライも良くなくて、思ったよりもキャリーが出てしまった」と傾斜を伝ってグリーンをこぼれてこの日、初めてボギー。14番で1.5mのパーパットをカップ左に外して望みが絶たれ、「4日間とも最後の方がもったいなかった」と失速を悔やんだ。
「67」で9アンダー21位。今季15回目のトップ25入りを決め、自身にとって13年目のPGAツアーのシーズンが横浜で終了した。通算12勝目は奪えず、プレーオフで敗れた2月の「WMフェニックスオープン」の2位が最高位だった。
今大会は本戦の出場権を争うアマチュア予選会(Hideki Matsuyama Amateur Challenge Presented by LEXUS)を18ホールから36ホール競技に拡大し、昨年は非公開だった月曜日から多くのファンの視線を集めた。一年のほとんどを米国で過ごし、日本にいる家族をはじめとした関係者とも触れ合う貴重な機会。「上の順位にいたらもっと盛り上がると思うので残念」と結果を悔やみつつ、「きょうのスタートのホールだったり、最後のセカンドショットだったりで、少しは沸かせられたかなと思う。そこは良かった」と、いまある力を出し切った実感もある。
最終日もホールアウト後にサイン攻めにあい、300人以上のフラッグやグッズにペンを滑らせた。「たくさんの方の前で、特に日本人の方が来てくれるところでプレーできるのはやっぱりうれしい。(PGAツアーの他大会では)僕の組が(ギャラリーが)一番多いことはまずありえないので。ここは特別なので、うれしいなと思います」。痛みを抱えていた腰をさすりながらクラブハウスを後にした。(横浜市保土ヶ谷区/桂川洋一)