PGAツアー昇格を懸けた注目の5人 杉浦悠太はボーダーライン上で勝負
多くのゴルファーにとって、PGAツアーでプレーするという夢は簡単にかなうものではない。しかし今週の「コーンフェリーツアー選手権」を前に、ポイントランキング20位前後につける選手たちは、その夢を現実のものにしようとしている。
今大会終了時点のコーンフェリーツアー・ポイントランキング上位20人には、2027年シーズンのPGAツアーカードが付与される。一方で、それ以外の選手たちは再び険しい道のりを歩むことになる。
ここでは、PGAツアー昇格圏内の20位を巡る熾烈な戦いの中で、ザ・フェデラルクラブでの最終戦に臨む5人の注目選手を紹介する。
デービス・ショア(16位)
アラバマ大学出身の28歳、デービス・ショアは今季24試合に出場しており、コーンフェリーツアーでも屈指の出場数を誇る選手の一人だ。あと1大会で堅実な成績を残せば、自身初となるPGAツアーカード獲得が現実味を帯びてくる。
今季はトップ10入り5回を含むトップ25入り9回を記録。ストロークゲインド(SG)では、トータル8位、SG:アプローチ・ザ・グリーンが11位、SG:パッティング7位。ショット力とパット力を兼ね備えた安定感のあるプレーヤーだ。
「メモリアルヘルス選手権」の予選落ちをきっかけに流れが変わった。「ブルー選手権」で16位タイ、「エバンススカラーズ招待」で5位タイに入ると、「アルバートソンズ・ボイジーオープン」では2位タイ、「アドベントヘルス選手権」では4位タイと、終盤戦で存在感を示している。
2024年はランキング73位、2025年は39位でシーズンを終えた。今季トップ20入りを果たせば、3年連続でランキングを上昇させることになる。
何が起きるか分からないのが最終戦だが、現在16位のショアは、昇格圏外トップとなる21位の選手に約67ポイント差をつけている。
イアン・ギリガン(17位)
ポイントランキング17位で最終戦を迎えるイアン・ギリガンは、プロ転向後初のフルシーズンでPGAツアーカード獲得に王手をかけている。
23歳のギリガンは、2025年のPGAツアーユニバーシティランキングで4位に入り、コーンフェリーツアー出場資格を獲得した。今季はトップ10入り9回を記録し、3月から4月にかけては4度のトップ5入りを果たすなど、高い安定感を見せている。先週の「コンプライアンスソリューションズ選手権」でも8位タイに入った。
着実に結果を重ねてきたギリガンは、2024年の「ウェスタンアマチュア」を制覇。その際には、現在ランキング14位のブレイズ・ブラウンをベスト16で破った。さらに決勝ではフロリダ大学のチームメート、ジャック・ターナーとの29ホールに及ぶ激闘を制覇。この試合は大会史上最長の決勝戦として記録されている。
一方で、ここまでの道のりは決して平坦ではなかった。15歳の時、彼は世界で約20例しか確認されていない極めて稀ながんと診断された。しかし7カ月に及ぶ治療を経て寛解が確認され、その3カ月後には競技ゴルフへ復帰した。
そして今、PGAツアーカード獲得まであと一歩のところまでたどり着いている。
コール・ハマー(20位)
2019年に世界アマチュアランキング1位となり、マーク・H・マコーマック・メダルを受賞したコール・ハマーは、現在ランキング20位。ちょうど昇格圏内の最後のポジションにつけている。
今季はプロ入り後最高のシーズンを送り、「ユタ選手権」での2位タイを含む4度のトップ5入りを記録した。
ファイナルシリーズでは初戦の「シモンズバンクオープン」で6位タイ、続く「ネーションワイドチルドレンズホスピタル選手権」で7位タイと好結果を残した。ただ、「コンプライアンスソリューションズ選手権」は55位タイに終わり、最終戦を前にランキングを2つ下げることになった。
ハマーは2024年をランキング65位、2025年を72位で終えている。アマチュア時代には、15歳でチェンバーズベイ開催の全米オープン出場を果たした実績を持つ。
27歳となった今、自身初のPGAツアーカード獲得を懸けた大一番に挑む。
杉浦 悠太(21位)
ランキング21位の杉浦悠太は現在、トップ20圏外で最も昇格に近い位置につけている。しかし直近の勢いだけを見れば、彼以上のプレーを見せている選手はほとんどいない。
この1カ月で杉浦以上の勢いを見せているのは、2試合連続優勝のサンディ・スコットだけだ。
愛知県出身の25歳は、「アドベントヘルス選手権」でオースティン・ヒットを1打差で振り切り、コーンフェリーツアー初優勝を達成した。その大会開幕時点のランキングは85位。それまで18試合を戦いながらトップ10入りは一度もなかったが、この優勝で一気に23位までジャンプアップした。
さらに先週の「コンプライアンスソリューションズ選手権」では、第3ラウンドにコーンフェリーツアー史上2番目のベストスコアに並ぶ12アンダー58をマーク。最終的に11位タイに入り、トップ20最後の1枠を争うハマーとの差を6ポイントまで縮めた。
この猛烈な追い上げでトップ20入りを果たせば、ルーキーイヤーを最高の形で締めくくることになる。
オースティン・ヒット(22位)
ノースカロライナ大学出身のオースティン・ヒットは、2025年をランキング30位で終え、あと一歩でPGAツアーカード獲得を逃した。
今季はトップ10入りを3度記録。その中でも「アドベントヘルス選手権」での2位は印象的だった。最終日にノーボギーの12アンダー60をマークし、優勝した杉浦に1打差まで迫ったのである。その後の「ネーションワイドチルドレンズホスピタル選手権」でも4位タイに入り、勢いを維持した。
この活躍によって、真夏には54位だったランキングを19位まで押し上げてオクラホマ入りした。
しかし、「コンプライアンスソリューションズ選手権」では70、72で予選落ち。ランキングも19位から22位へと後退し、再び厳しい立場で最終戦に臨むことになった。
ノースカロライナ大学の選手プロフィールによると、ヒットが挙げる夢のフォアサムは、マイケル・ジョーダン、ジョーダン・スピース、そしてウィル・フェレル。
あと1週間で結果を残せば、来季はスピースとの同組もあり得る。もっとも、ジョーダンとフェレルについては保証しかねるが。
(協力/PGATOUR.com)