大会レコード更新で2年ぶり国内V 岩井明愛が「感極まって」流した涙のワケ
◇国内女子◇スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント 最終日(11日)◇東名CC(静岡)◇6530yd(パー72)◇晴れ(観衆3790人)
久しぶりに日本でつかんだ勝利は格別だった。1打リードで迎えた18番(パー5)。3mのバーディパットを沈めると、岩井明愛は両手を突き上げた。「ホステス大会っていうのもありましたし、ゴルフファンの皆さんがいつもたくさん応援してくれるので、少しでも元気になってもらえたらという思いでプレーしていた。うれしかった」。その願いに応えるような優勝で、富士の麓に大きな祝福の拍手が響いた。
「20アンダーまでいくつもりでいた」という最終日。打ち上げの3番(パー5)は、ピンまで210ydの2打目をグリーン左奥のラフまで運び、1mに寄せてバーディ。続く4番でも3mを沈めた。14番で思わぬ落とし穴にはまった。「あの距離であれば“お先”ぐらいの感じだったんですけど、何も考えずに打ってしまった」。バーディトライ後にマークをせず1mをカップに蹴られて3パットのボギーで14アンダーに後退。1組前でチャージをかける河本にハーフターン後に続いて再び並ばれた。
それでも気持ちは切れなかった。「目標(20アンダー)に対してコツコツやるだけだった」と攻めの姿勢を貫いた。続く15番で残り94ydから54度で1mにつけてバウンスバックで単独トップに抜け出し、6バーディ、1ボギーの「67」。大会記録を1打更新する通算16アンダーで頂点に立った。
勝利が決まった後、目に光るものがあった。2024年「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」以来となる2年ぶりの国内ツアー優勝。その喜びに加え、昨季から妹の千怜とともにキャディを任せるマーク・ウォリントン氏とのコンビで初めて勝ったことがうれしかった。「マークは千怜と優勝した経験があるんですけど、自分とはまだなかった」。7月のメジャー「エビアン選手権」では首位発進から1打差3位と惜敗して悔し涙を流した。「勝てそうで勝てなかった試合っていうのがマークとあったので、その分の思いというか、その時を振り返ったら感極まってしまいました」と表情もほころぶ。
次戦はアジアシリーズ第2戦「BMW選手権」(22日開幕/韓国・パインビーチ ゴルフリンクス)。「日本のプレーヤーのレベルの高さも感じますし、その中で今日こうやって勝てたのも本当にうれしい。この自信を今後のアジアシリーズにもぶつけたいなと思う」。この日の歓声を力に変え、さらなる飛躍を期す。(静岡県裾野市/安平賢太郎)