シャウフェレが逆球防止、クラークは軌道矯正… 世界トップランカーの“ジミ練”見っけ
◇米国男子◇ベイカレントクラシック Presented by レクサス◇横浜CC(神奈川)◇7315yd(パー71)
世界のトップ選手たちはどんな練習をしているのか。試合前のウォーミングアップや試合後の反省練習には意図する狙いや課題がギュッと凝縮されていた。
試合後のザンダー・シャウフェレの練習を観察すると、左わきにグローブを挟んで球を打っていた。
「どうしても手元が浮いてきて、球が右にも左にも出てしまう」。試合後、そう語っていた。その答えが左わきを締めることだった。
「スイング中に左腕が体から離れてボール方向へ手元が浮き上がると、クラブが寝てプッシュが出る。左腕を体にひきつける意識を徹底しています」。キャディが動画を撮影し、2人で手の位置などについて「ああだ、こうだ」と意見を交わしていた。
「コース上で球が左右どちらにも曲がる球が出てしまうのが最大の課題。それではスコアにならないからね。ミスをするにしても、一方向だけに抑えたいんだ」。そう言うと、再びわきにグローブを挟み、黙々と練習を続けた。
6月「全米オープン」王者ウィンダム・クラークの試合前練習も、一球たりとも無駄がないように見えた。
クラークの前には、ボールを挟むように2本のスティックがレール状に置かれ、ターゲット方向を指していた。
さらに両足の間からも1本のスティックが伸び、ボール位置をチェックしていた。計3本のスティックが「T字」に配置された状態で球を打っていた。
「プレッシャーがかかると、アウトイン軌道が強くなり、右へ大きく曲がるカットボールが出てしまう」とクラーク。
ボール位置を含めてアライメントをスクエアに保ち、クラブ軌道がアウトインになり過ぎないように確認しているという。「あえてドローを打つことで、上から打ち過ぎない感覚を体にしみ込ませています」
ほかにもショートアイアンやウェッジで高いティアップの球を打つ練習をしていた。カット軌道で上から打ち込むとまともに当たらないため、球を横から払うようなシャローな入射に近づけるためだ。
目の前に置かれたスマートフォンに映し出されたトラックマンの数値をチェックしながら、試合直前までクラブパスと入射角を安定させる作業を繰り返していた。
シャウフェレのグローブもクラークのティやスティックも、誰にもでもすぐ取り入れられる練習法だ。
何億円も稼ぐトップ選手たちの練習は、もっと特別なものかと思っていたが、目の前にあったのは、課題と向き合うための実に愚直な反復練習だった。(横浜市保土ヶ谷区/服部謙二郎)