「全米オープン」前哨戦 復帰間もないD.ジョンソンが連覇に挑む
2013年 フェデックス セントジュード クラシック
期間:06/06〜06/09 場所:TPC Southwind
パワーランキング/フェデックス セントジュード クラシック
By Rob Bolton, PGATOUR.COM Fantasy Columnist
「フェデックス セントジュード クラシック」の歴史は、1958年にメンフィスのコロニアルカントリークラブで、ビリー・マクスウェルがケリー・ミドルコフとの争いを1打差で制した時までさかのぼる。1988年にコロニアルでの開催を終えた今大会は、ロン・プリチャードが設計したTPCサウスウィンドに舞台を変え、25周年の節目の年を迎えることとなった。
特に2007年に「フェデックスカップ」が導入されて以来、TPCサウスウィンドは「全米オープン」の前哨戦と位置づけられるようになった。「全米オープン」のコースは毎年転々とする為、今週のラウンドが翌週開幕する「全米オープン」における選手たちのチャレンジに大きな参考となることは少ないが、毎年どうしてもそのような見方は否定出来ない。それは今年も然りだ。
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7,239ヤードの広いTPCサウスウィンドは、昨年度のメジャー大会以外のツアーが開催されたパー70の13トーナメントの中で最も難しいコースだ。2008年以来、このコースの平均スコアは「71.240」で、この数字はフェアウェイのキープ率が51.71%しかないことからもよく分かるだろう。トーナメント全体のスコアが低調な理由はここにある。また、今季2度目のメジャー大会に備えるという意味でも、ここでプレーすることは必要だと言えるだろう。
TPCサウスウィンドのコースには、平均5,420平方フィートのグリーンが待ち構える。ここは年間を通して6番目に低いパーオン率57.49%を記録した2012年から変わっていない。またパー失敗率(パーブレイク率)16.64%は、ツアー全体の9位と難度は数字に表れている。パー3とパー4の平均スコアは、ツアー全体の上位15位に入っていて、更に2つのロングホールの平均スコアは「4.62」で、これはシーズン上期のコースの中で最も低い値だ。
だからリー・ウェストウッド(イギリス)やハリソン・フレイザー、ダスティン・ジョンソンのようなロングヒッターが、直近の3大会で優勝を飾っていることに何ら驚きはない。さらに過去の3大会でそれぞれ2位に終わったロバート・カールソン(2回・スウェーデン)やロバート・ガリガスも、飛ばし屋としてよく知られている選手だ。
156人のフィールドにとって、ロングのパー5以外のホールがパーセーブに大きく左右しそうだ。小さ目のグリーンの影響もあって、TPCサウスウィンドのスクランブル率は比較的高くなっている。昨年は57.09%に達し、これはツアー全体の中で23位に相当する。
選手たちが何としてもパーセーブしたいホールのひとつは、14番(パー3)だろう。239フィートの距離と共に、グリーン右側は池に囲まれていて、ピンポジションは池の後方に切られるだろう。ここは2012年大会で(平均スコア「3.318」)最も難しいホールであるだけでなく、メジャー大会が開催されるコース以外では5本の指に入る難しいショートホールと言われている。パー3ホールでのシーズン最高の38のダブルボギー(かそれ以上)はこのホールで記録された。
大会期間中、何度かの雨に見舞われることはほぼ確実だろう。メンフィスが多湿な気候で知られていることは言うまでもない。湿気を含んだ空気に加え、気温は大会中、華氏80度を上回ることだろう。風は少なくとも大会序盤は気にはならない程度と予想されている。
【パワーランキング】 フェデックス セントジュード クラシック
1、ブラント・スネデカー
ミュアフィールドビレッジで開催された「ザ・メモリアルトーナメント」では予選落ちしたものの、今季は6度のトップ10入りがある。地元ナッシュビル出身の彼はフェアウェイヒット率10位、パーオン率11位、パットのスコア貢献率18位、アジャステッドスコアリング11位、パー4スコアリングでは1位だ。
2、チャールズ?ハウエルIII
「ザ・メモリアルトーナメント」では21位タイ、9度目のトップ25入りを果たした(うち5回はトップ10入り)。パットのスコア貢献率12位、スクランブル率5位、アジャステッドスコアリング14位、パー4スコアリング4位タイ。今大会は過去に2度のトップ10入り(2004年、2011年)がある。
3、ブー・ウィークリー
「クラウンプラザインビテーショナル」の最終日に、マット・クーチャーを逆転で下して優勝、スランプから脱した。TPCサウスウィンドでは7度の出場で5度の予選通過。全盛期の2008年には4位タイにつけた。フェアウェイヒット率17位、パーオン率4位。
4、ライアン・パーマー
初日に「62」を記録した「クラウンプラザインビテーショナル」は14位タイに終わった。直近6大会で3度目のトップ15入りとなったあと、休暇に入った。この大会は5度の出場で2度の予選通過。その時はいずれもトップ10入りしており、昨年は3位タイだった。パーオン率28位、アジャステッドスコアリング8位。
5、スコット・スターリングス
2大会連続で4位タイ(今季通算では3大会目)。フェデックスカップポイントは57位につけている。バックの中のあらゆるクラブを使いこなしてオールアラウンドで37位につけている。テネシー工科大出身の彼がこの大会に初出場した2011年は25位だった。
6、ティム・クラーク(南アフリカ)
「クラウンプラザインビテーショナル」で7位タイの後、1週間のオフを取った。出場した直近4大会のうち3大会目のトップ25入りを果たした。フェアウェイヒット率3位、パットのスコア貢献率49位、スクランブル率18位、アジャステッドスコアリング32位。TPCサウスウィンドでは4大会連続で予選通過中だ。
7、ロバート・カールソン(スウェーデン)
TPCサウスウィンドでは2度も(2010年、2011年)プレーオフで敗れており、未だ米国ツアーで優勝を手にしていない。スウェーデン人のカールソンはいつも好調にスタートするが、4日間安定して力を発揮したのは、クエイルホロークラブで開催された「ウェルズファーゴ選手権」で4位タイとなった時だけだ。スクランブル率は28位。
8、フィル・ミケルソン
今大会には2001年、2009年に続いて3度目の出場となる。「ザ・プレーヤーズ選手権」で予選落ちして以来、休暇を取っていた。クエイルホロークラブで開催された「ウェルズファーゴ選手権」で3位に入り、今季3度目のトップ3入りを果たした。パットのスコア貢献率8位、アジャステッドスコアリングは27位。
9、ジョン・ロリンズ
「HP バイロンネルソン選手権」では21位タイ、「クラウンプラザインビテーショナル」では4位タイと健闘し、6週間の長い遠征を終えた。2013年は11大会で予選通過し、9大会でトップ25入りと結果を残している。この舞台では直近3回の出場で2度のトップ25入り。パーオン率10位、アジャステッドスコアリング33位。
10、フレディ・ヤコブソン(スウェーデン)
10大会連続で予選通過中。そのうち3度はトップ10入り、さらに5度のトップ25入りと安定している。TPCサウスウィンドでも出場10回で予選通過は9回。うち5回はトップ20入り。パットのスコア貢献率21位、スクランブル率13位、アジャステッドスコアリング4位、パー4スコアリング4位タイ。
11、ジョン・メリック
今大会のダークホースだ。2007年に初出場で予選落ちして以来、順調に成績を残している。昨年は54ホールに渡ってリードを保ち、最終的には単独2位となった。直近、パーオン率は30位タイ、プロクシミティ(グリーンオンした時のボールからカップまでの距離)は28位タイ。
12、D.A. ポインツ
「ザ・メモリアルトーナメント」ではついに失速、4打足りずに予選落ちした。それまでは7大会連続予選通過中で4度のトップ15入り(優勝、単独2位を含む)を記録した。その間に最大でフェデックスランキングで92アップを遂げた。パットのスコア貢献率は81位タイ。
13、ラッセル・ヘンリー
今大会初出場となる。初出場の「ザ・メモリアルトーナメント」で6位タイに入り、フレッシュなインパクトを残した。フェデックスカップポイントでは12位にランク。フェアウェイヒット率34位、パットのスコア貢献率10位。アジャステッドスコアリング31位、パー4スコアリング12位タイ。
14、ダスティン・ジョンソン
ディフェンディング王者。昨年は背中の怪我で約3ヶ月に及ぶ休養を経て、復帰2戦目のこの大会で初出場初優勝の快挙を達成した。最近は、別の背中の痛みに悩まされ「マスターズ」で13位タイとなって以来、トーナメントを戦い切れていない。
15、ジョシュ・ティーター
「クラウンプラザインビテーショナル」では優勝争いに加わり7位タイとなった。「ザ・メモリアルトーナメント」では57位タイ、パーオン率では36位、アジャステッドスコアリング46位。TPCサウスウィンドには2度出場し、2010年には予選通過して15位タイとなった。
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