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混沌が生んだ、若手の台頭と新賞金女王の誕生

新たな賞金女王の誕生に沸いた2007年。その上田桃子が米国ツアーに本格参戦し、言わば女王空位の状態で迎えた国内女子ツアーの2008年シーズン。その状況を象徴するかのように、序盤から中盤にかけて毎試合異なる選手が優勝カップを手にする戦国時代の様相を呈した。

不動裕理が2戦目の「アコーディア・レディース」で、古閑美保が8戦目の「クリスタルガイザーレディス」で早々と1勝目を挙げるが、その後は勝ち運に恵まれず。18戦目の「明治チョコレートカップ」で不動が今季2勝目を飾るまで、実に開幕から17戦連続で複数優勝者が生まれない事態となった。

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その中にあり、次代の女子ゴルフ界を担うであろう若手がこのチャンスを逃さず、初勝利を飾る選手が数多く生まれたことも今シーズンの特徴的な部分だ。開幕戦を制した宋ボベ(韓国)から始まり、海外招待選手の申智愛(韓国)、上原彩子イム・ウナ(韓国)、有村智恵原江里菜若林舞衣子服部真夕の8人が初タイトルを獲得。涙で初優勝の喜びに浸る場面も数多く見られ、1つ1つを振り返るとドラマチックな印象が残る1年となった。

シーズン終盤に入り、一気にヒートアップした賞金女王争いの結末も、過去に類を見ないほど劇的な展開となった。最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」を残し、賞金ランクトップはここまで2勝を挙げている李知姫。約1,600万円差の2位には、その前週にようやく今季初勝利を挙げた横峯さくら。さらに約600万円差の3位に古閑美保が続く。注目を集める中での最終戦、争いの渦中にいた李、古閑、横峯は先にホールアウトし、その時点ではまだ新女王は確定せず。最終組を回る全美貞と不動の結果に委ねられたが、首位を走っていた全が17番、18番とスコアを崩すと、不動は最終18番で1メートルのウィニングパットを1メートルオーバー。入れれば古閑とプレーオフとなる折り返しのパットも外し、まさかの3パット。まるで事前に筋書きが決まっていたかのように古閑の元に勝利が転がり込み、優勝賞金2,500万円を獲得。10位に終わった李を僅か120万円上回り、初の賞金女王に輝いた。

来シーズンは上田に加え、大山志保も米ツアーへと旅立つ。若手の台頭も目立ち、今後さらに多くの選手に新女王へのチャンスが巡ってくることも予想される。今シーズンは、国内女子ツアーが安定期から混沌期へと向かう序章と言えるだろう。

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