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週はじめから意識する日曜の午後 イ・ボミの強さを作る秘訣

◇国内女子◇大王製紙エリエールレディスオープン 最終日(20日)◇エリエールGC松山(愛媛県)◇6474yd(パー72)

試合前の練習日、午後の風に吹かれながら、タッグを組む清水重憲キャディと2人で入念にコースをチェックするイ・ボミ(韓国)の姿がある。多くの選手が朝からスタートする中、2人は昼下がりに向けてゆっくりとティオフの準備をする。

サンデーバックナインで勝敗は決まる-。ゴルフの世界では、そんなことが言われる。最終日の後半9ホール。平常心でプレーしていた首位の選手の脳裏に”優勝”がよぎる。チラついた邪念はミスを生む。追い上げる選手の身体からは、アドレナリンが出る。鮮やかな逆転劇、手に汗握るシーソーゲーム、胃がキリキリ痛むような逃げ切り…。栄冠は、日曜午後のすべての重圧に打ち勝った選手のものとなる。

勝ち星を挙げたことのない若手選手は、口をそろえる。23歳の青木瀬令奈は今季トップ10が6回と、初優勝が待たれる。「あとはサンデーバックナインで自分のリズムをつかめれば勝てると思う」。今大会で5位に入った20歳の森田遥も「優勝をイメージするのは、最終日のバックナインに入ってから」と言う。

2年連続の賞金女王を射止めたイは練習ラウンドから、最後の9ホールをイメージする。18ホールを回るときは最終日の最終組を想像してアウト(1番)から出るが、9ホールだけのときは「勝負のバックナインを確かめるため」(清水キャディ)、必ず10番からのインコースをプレーするよう徹底している。

イは「朝が苦手だから、練習ラウンドも遅いスタートの方がいい」とはぐらかすが、相棒と二人三脚で続けてきた綿密な戦略で、勝ち星を重ねてきた。清水キャディは言う。「コースはほかの選手が回り終えた、午後のほうが絶対に難しくなる。優勝するには、最終日にそこ(午後)で回らないといけないから、風やコースの状態を確かめるには必要なこと」

だが、8連戦の過密日程となった夏場以降、この習慣が崩れた。清水キャディは「疲労から(練習ラウンドをせず)プロアマ戦に出て、ぶっつけ本番で大会に臨んでいた」と明かす。「試合をただこなすだけになっていた」この時期、成績は明らかに降下した。

連戦中の優勝は、最後に練習ラウンドを行った連戦初戦の「CAT Ladies」だけにとどまっていた。「やっぱり練習ラウンドは大事」。連戦が一息ついた後、イと清水キャディは改めて一致し、サンデーバックナインを意識した練習ラウンドを続けることにした。実を結んだのは、前週の「伊藤園レディス」。賞金女王を争っていた笠りつ子に最終ホールで追いつかれたが、2戦2敗とプレーオフで分が悪いライバルを振り切った。女王の座を決定づけたのは、あらゆるものが渦巻く日曜午後への念入りな準備だった。(愛媛県松山市/林洋平)

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林洋平(はやしようへい) プロフィール

1991年、横浜市生まれ、A型。大学卒業後の2015年にGDO入社。チーム内では最年少。トーナメント取材に行くが、自身のプレーは勉強中。当面の目標はドライバーをスライスさせないこと。大のビール党で、出張先の名物で晩酌するのが、ささやかな楽しみ。

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