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21年ぶりの5日間競技 新婚カップルへの余波

茨城県の茨城ゴルフ倶楽部 東コースで開催された「日本オープンゴルフ選手権競技」。20日(日)の降雨の影響で21年ぶりに月曜日まで順延された一戦は、小田孔明を3打差から追った37歳の小林正則が逆転で国内メジャー初勝利を飾った。

5日間にわたった戦いを制した小林は、夢見心地で天を仰いだ。初日から3日連続で「69」をマーク。この日はツアーではわずか3度目の最終日最終組のプレッシャーを見事にはねのけ「67」を叩き出した。これまでは、上位争いでほとんど縁が無かったメジャートーナメントで初勝利。「信じられない」と笑った。

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2011年の「とおとうみ浜松オープン」で石川遼とのプレーオフを破ってツアー初勝利。昨年は「アジアパシフィック パナソニックオープン」で2勝目を挙げた。30代も後半に差し掛かってからの実績はプロとしては遅咲き。

しかし小林は、シード権を持つアジアンツアーを中心に積極的に海外との接点を持ってきた選手でもある。「全く知らない環境、知らない選手の中でプレーしたり、時には有名選手と一緒にやるのはかけがえのないこと」。今年は夏場に2試合、欧州ツアーに参戦。ウェールズでは初日に「88」と大叩きし「あの悔しさは一生忘れない」と、独自の手法で高いモチベーションを普段から保ってきた。

だからこそ、ビッグタイトルを手にした直後の会見で一番の笑顔を輝かせたのが、これで来年度の「全英オープン」出場権を獲得したことを知った時。「忘れてた…そうか…!うれしい、知らなかった。来年はどこでやるんですか?ロイヤルリバプール?へええ~」。海外メジャーへの挑戦のチャンスが、何よりも嬉しかった。

今年7月末に麻理子夫人と入籍した。来年1月に挙式予定だが、実はこの21日は夫婦で式場へ打ち合わせに向かう予定だった。21年ぶりに水入りとなった最終日の影響は、新婚カップルにも余波が及んでいた。

頼もしい夫は、残りシーズンも連戦を戦わななければならない。それに「あんまり家を空けると怒られるんだけど、もっと海外の試合に出たい」なんて言っている。そういえば新婚旅行も、前述の欧州ツアー参戦とを兼ねたものだった。

「打ち合わせ、どうしますかね…もう私、ひとりで行きます」。妻の苦笑いには、一層大きくなった愛が詰まっていた。(茨城県つくばみらい市/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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2013年 日本オープンゴルフ選手権競技



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