メジャー最年長V狙う58歳ランガー「ゴルフはテニス、サッカーとは違う」
2016年 マスターズ
期間:04/07〜04/10 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)
オーガスタで若き日の勇姿を彷彿とさせたランガー
3日目のオーガスタを見事「70」でラウンドし、首位から2打差で最終日に臨むことになったベルンハルト・ランガー。彼は「マスターズ」に勝つチャンスはあると断言した。
仮に、この日曜にランガーが58歳にして勝利を収めると、メジャー最年長優勝記録を塗り替えることになるわけだが、そうなれば1968年に「全米プロゴルフ選手権」を制したジュリアス・ボロスの記録を10歳も更新する大記録の達成となる。
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ドイツ出身でヨーロピアンツアー42勝のランガーは、シニアゴルフへ移行した後も輝かしいキャリアを謳歌しており、1985年と1993年にグリーンジャケットを獲得。シニアメジャーでも5勝を挙げている。
彼は2年前の「マスターズ」でも8位タイに入っており、若い対戦相手からは飛距離で50ヤード遅れを取るとはいえ、強気の姿勢で最終日に臨む。
「自分は勝てると信じている」。勝てると思うかという問に対し、ランガーはそう答えた。「もしコンディションが少しでも良くなり、自分のベストのプレーができれば、4~5アンダーをマークすることはできる」とランガー。
「でも、それはジョーダン・スピースや他の上位の選手たちも同じことだから、全ては優勝争いをしている他の15~20人ほどの選手次第ということなんだ。だから、私ができるのは、自分のゲームをプレーした上で、周りがどうなるのか見守るだけことだけなんだ」。
「私がビッグヒッターたちから40ヤード、あるいは50ヤードほど飛距離で置いて行かれているのは誰もが知っていることだ。たまに30ヤードということもあるが、とにかくこの差は大きい。でも、遣り繰り(やりくり)の仕方はほかにもあるんだよ」。
「狙った場所へピンポイントで打つことができれば、アンダーパーで回ることは可能だし、それが私のトライしてきたことなんだ」。
最終ホールのボギーでわずかに勢いは弱まったとはいえ、13番から3連続バーディを奪うなど、一時は首位のスピースに1打差まで迫るゴルフを展開した。「全英シニアオープン」2勝のランガーは、アンダーパーで回った選手が5人しかいなかった試練の1日に、アンダーパーを記録した自身のラウンドを振り返って喜びを見せた。
「この3日間、とても良いゴルフができている」とランガー。「きのうショットはとても良かったが、パットが決まらなかった。きょうはショットは相変わらず好調で、いくつかパットが決まってくれたし、攻撃的かつ賢くプレーすることができた」。
「多くのすばらしいショットを放ち、良い場所につけていくつかパットを決めることができたし、パー5で良いプレーをすることができた」。
「58歳にして、この位置につけ、世界最高の選手たちとプレーするのは楽しいものだよ」。
ランガーは、仮に今週、自分が偉業をなし得なかったとしても、遅からず50歳以上のメジャー王者が誕生することに確信を持っているようだ。
「以前より、遅かれ早かれそれは実現するだろうと言ってきたんだ」。
「50歳以上の選手がメジャーを勝つ、とね」。
「今でも、デービス・ラブIII、ビジェイ・シン、フレッド・カプルスなんかは、どのゴルフコースでも競い合えるだけの飛距離を持っている」。
「彼らはフィットし続けている。彼らはよりアスリートになっている。そして彼らは自身の管理をしっかりやっているんだ。こういうのは若い選手にも見られるけれど、年を取るとともに、体調を整えるのは上手くなるんだ。だから(50歳以上のメジャー王者誕生は)時間の問題なんだよ」。