グレゴリー・ボーディが完全優勝へ王手
2015年 ライオネスオープン powered by グリーンフィニティ
期間:06/11〜06/14 場所:ダイアモンドCC(オーストリア)
カブレラベローがボーディに急接近
ダイアモンドCCで開催されている「ライオネスオープン」は3日目のラウンドを終え、前日4打差の首位に立っていたグレゴリー・ボーディが引き続き首位の座を守ったものの、その差はラファ・カブレラベローにより半分に削り取られた。
この日は早い段階でカブレラベローが2打差まで詰め寄ったが、雷注意報のため95分間の中断を挟むと、ボーディが盛り返しを見せ、再びその差を4ストロークとし、欧州ツアー5勝目へ向けて盤石の体勢を築くかに見えた。
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ボーディは15番で、前日の1番ホール以来となるこの日唯一のボギーを叩き、カブレラベローが4ホールでバーディを3つ奪ったため、両者の差は1打差まで詰まった。しかし、ボーディが16番でこの日4つ目のバーディを奪い、その差を倍に広げることに成功した。
これにより最後の優勝を2年前にウェールズで挙げているボーディはこの日のスコアを「69」とし、通算15アンダーとした。
プレッシャーにさらされていることを微塵も感じさせないボーディは、土曜のラウンドで初めてパーオンに失敗した11番で寄せワンのパーセーブに成功すると、17番でも4.5メートルのパーパットを決めるなど、この日は鍵となる2つのパーセーブを見せた。
「今日は難しかっただけに、また良いラウンドだったといえるね。特に中断があったので、3アンダーは良いスコアだよ」とボーディ。
「中断後は風が強くなって少し難しくなったけれど、とてもいい感じでラウンドを締めくくることができた」
「良いポジションにつけているね。2打差の首位で最終日を迎えられるのは良いものだけど、明日はタフな一日になるだろうし、ナイスガイのラファと回る明日は確実にエキサイティングな一日なると思うよ」
「今夜はリラックスして、おいしい夕飯を食べ、明日に備えるよ」
首位のボーディは、中断前、スタート7ホールで1イーグル、3バーディを奪い、前半を「31」で折り返したカブレラベローの脅威にさらされることとなった。
中断により勢いを削がれたスペインのカブレラベローは11番と14番でボギーを叩いたが、13番とティショットをラフに入れながらもバンカーからのみごとなチップショットを見せた15番と、16番でバーディを奪い6アンダーの「66」で3日目をラウンドした。
6年前にこの大会を制しているカブレラベローは「僕にとっては良い一日だった。1番でバーディを奪い、3番で2打目を直接決めてイーグルを奪うすばらしいスタートを切ることができた。それにバックナインの15番と16番の連続したパー5でバーディを獲れたのも、自信を高め、明日へ向けグレッグとの差を縮める上で、とても重要だったね」と述べた。
パー4の3番で奪ったイーグルについて、31歳のカブレラベローは、「序盤でのイーグルはうれしい驚きだったし、とてもおかしかったんだ。というのも、僕は昨晩、何人かのスペイン人と夕食をともにし、そこで僕らはミゲル(アンヘル・ヒメネス)がどうやってフェアウェイからホールアウトしているのか、どのようにホールインワンを決めているのかについて話していたんだ」と語った。
「僕はこれまでフェアウェイからホールアウトしたことがないと話していたんだけれど、今日ついに達成できたんだ。話してみるものだね」
クリス・ウッドも天候による中断で勢いを削がれた選手の一人である。
出だしで3連続バーディを奪ったイングランド出身のウッドは、9番ホールでティショットを右側の林に打ち込み、ペナルティドロップを余儀なくされ、このホールをダブルボギーとした。
4位に入った先月の「BMW PGA選手権」でホールインワンを達成し、BMW i8を手に入れたウッドは、それでも続く10番と最終ホールでバーディを奪う盛り返しを見せ、3日目を「70」でラウンドし、首位から5打差の3位で最終日を迎えることとなった。
欧州ツアー1勝のウッドは「最後のパットは重要だったし、入るに値するものだった。今日は良いパットがたくさんあったのに、全然入ってくれなかったからね」と述べた。
「それが故にとてもフラストレーションの募る一日だった。たくさん良いパットをしながらも、ことごとく縁に嫌われたんだ」
この日のベストスコアとなる7アンダーの「65」で3日目をラウンドしたスコット・ジェイミソンも一躍優勝争いに名乗りを上げた。
1番でボギーを叩いたスコットランド出身のジェイミソンは、その後8バーディを奪い、3日連続となる「69」でラウンドしたイングランドの新鋭マシュー・フィッツパトリックと並び、通算9アンダーで最終日を迎える。
1打差で、米国のジョン・ハーンとフィンランドのミッコ・コルホネンがつけている。さらに1打差には、この日4つのボギーを叩き「73」でラウンドしたフランスのガリー・スタルが続いている。
カブレラベロー同様、3日目を「66」でラウンドしたイングランドのサイモン・グリフィスは5人が並ぶ通算6アンダーの9位タイに浮上した。