2012/06/14全米オープン

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の全米OPレポート〈2〉】

今回の会場「オリンピッククラブ」の主な特徴は、フェアウェイがほぼ全ホール傾斜しているって事。その傾斜に対してティショットをどう打っていくかが勝負なんですが、球を止めるために傾斜にぶつけるように打っていくのが、ここでは基本的には不可能なんです。 と言うのは、フェアウェイの傾斜に対して逆向きの球を打って行きたいホールに限って、出球の方向を高い木で遮られているから。もちろんそれが設計者の意図で、簡単にフェアウェイをキープをさせないためにそう造られているわけだから、選手はその罠にはまらないような攻略ルートを見つけるしか方法はないんです。 その攻略ルートの1つが“レイアップ”。高い木を避け、なおかつフェ...
2012/06/01GDOEYE

「キャディ=バディ」?藤田、藤本の場合・・・

はティショットを左ファーストカットにボールを運ぶと、セカンドショットはスプーンでグリーンを狙ったが、届かずグリーン手前に。約5ヤードのアプローチを残し、藤田はウェッジを掴んだが、キャディの梅原さんは
2011/10/30国内シニア

【梅原敦キャディの日本シニアOPレポート<5>】

結果的には1ストローク差の2位だったけど…。心の底から勝ちたかったです。 芹澤さんのゴルフは4日間とも完璧でした。ただ、今日の雨は本当に厳しかったですね。空気も冷たくて重く、いつもより10から15ヤードは飛ばなかった。押さえ込んだ球で、フェアウェイを転がして攻め続けた3日間の組み立てが通用せず、少しでも前に行きたいという気持ちがインパクトを僅かに狂わせました。 過酷で、苦しくて、辛い最終日だったけど、芹澤さんは必死でパーを取り続けました。スコアは落としたけど、今日のプレーは渾身のプレー。4日間、完璧なゴルフをして勝てなかったんだから、それはやっぱり優勝した室田さんが芹澤さんよりも凄かったって事...
2011/10/29国内シニア

【梅原敦キャディの日本シニアOPレポート<4>】

トップと1打差。最終組から1つ前の組という最高のポジションで、芹澤さんは明日の最終日を迎えます。 今日の芹澤さんは、さすがに予選の2日間ほどはパットを打ち切れませんでしたが、ショットに本来のキレが戻ってきた事で芹澤さんらしい組み立てが出来たんじゃないでしょうか。 今日のキーポイントはなんといっても11番のショートホール。同じ組でまわった室田さんが、前のホールのバーディで1人旅になりそうな展開を芹澤さんがスーパーショットで食い止めました。あのホールから流れは一気に芹澤さんへ。もしあそこで芹澤さんがミスをしていたら、この大会はほぼ室田さんのものだったでしょうね。 あのホールのバーディはそれだけ価値...
2011/10/28国内シニア

【梅原敦キャディの日本シニアOPレポート<3>】

やりました芹澤さん!本日3アンダーで2位に浮上です。 今日の芹澤さんは正直ショットのキレは“微妙”でした。らしくないミスショットが続き、厳しい場面を迎える事が多かったですね。 ただ、パッティングはほぼ完璧に近かったんじゃないでしょうか。ショットのミスを帳消しにするような素晴らしいパッティング。昨年芹澤さんが「富士フイルムシニア」で優勝された時もバッグを担がせて頂いたんですが、その時よりも今週の方がはるかに良いストロークをされています。決勝ラウンドでショットに本来のキレが戻ってくれば、この試合、芹澤さんがぶっちぎる可能性も多いにありますよ。 現在トップ室田さんを始め、真板さん、奥田さん、水巻さん...
2011/10/27国内シニア

【梅原敦キャディの日本シニアOPレポート<2>】

「日本シニアオープン」初日。芹澤さんは1アンダーの3位タイと好スタートを切りました。 今週は、グリーンの速さと芹澤さんのパットのフィーリングが良い具合でマッチしています。もともと芹澤さんは高速グリーンに強い人ですから、このぐらいスピードがあるグリーンだとイメージが出しやすいのかもしれませんね。 初日の順位としてはもちろん最高だけど、メジャーは何が起こるかわかりません。今年の日本オープンでは、藤田さんは初日9位からのまさかの予選落ち。今日の事は全て忘れて、明日はまたイチから八本松と勝負です。 トップには4アンダーでB・ルアンキットと今日一緒の組でラウンドした室田淳プロ。室田さんは前半早い時点で2...
2011/10/26国内シニア

【梅原敦キャディの日本シニアOPレポート<1>】

藤田寛之プロのキャディの梅原です。先日の日本オープンレポートに続きまして、今回の『日本シニアオープン』でもレポートを書かせて頂ける事になりました。前回同様に、現場から見た試合展開やコース戦略、また
2011/10/16日本オープンゴルフ選手権競技

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の日本OPレポート<6>】

いやー凄い闘いでしたね、「日本オープン」最終日。バックナインは毎ホールのように上位陣の順位が入れ替わる熾烈な優勝争い。そんな手に汗握る激闘を制したのは韓国のべ・サンムン選手。今季はもうすでに3勝目なんですね、強いなー。 日本オープンも昨年のキム・キョンテに続き、韓国勢の連覇。サンムンはキョンテが“静”だとしたら明らかに“動”の選手。でも、今日の最終日は今までの優勝争いの中で一番落ち着いてプレーしていたように感じました。14番ホールのイーグルは圧巻でしたね。あの場面であのセカンドショットを打てる選手は、日本では遼くんぐらいしかいないんじゃないでしょうか。 個人的にはやっぱり佐藤信人選手に期待して...
2011/10/15日本オープンゴルフ選手権競技

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の日本OPレポート<5>】

藤田さんは残念ながら予選落ちしてしまいましたが、決勝ラウンドもレポートを続けさせていただくことになりました。みなさま、どうぞお付き合いください。 日本オープン3日目は朝から強風が吹き荒れました。非常に難しいコンディションの中、最終組で回った河瀬賢史くんはスコアは少し落としてしまったけど、ギリギリの位置で耐えたんじゃないででしょうか。最終ホールの厳しいバンカーからのパーセーブは、必ず明日につながるはずです。 トップには佐藤信人選手が浮上。ツアー9勝、藤田さんと同い年の佐藤さんですが、ここ数年はパッティングの不調が原因で本来の力を発揮出来ずに本当に苦しまれていたんです。でも今日の佐藤さんは、そん...
2011/10/14日本オープンゴルフ選手権競技

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の日本OPレポート<4>】

まさか予選落ちするとは夢にも思いませんでした。 昨日の調子の良さ、藤田さんの日本オープンに懸ける思いなんかを考えても、今回は予選を通らないはずがなかった。気持ちを抑えきれないくらい悔しいけど、それが日本オープンなのかもしれませんね。 今日の藤田さんは練習場から明らかに初日とは違う雰囲気でした。球を上手くコントロールしきれてないって言うか、捕まえきれてないって言うか。出だしの2ホールを、ともにフェアウェイからボギーにしたのも痛かったですね。スタートさえスムーズに行っていれば、いくら調子が悪くても藤田さんなら何とかできたはずだから。 でも悔しいな。日本オープンの決勝ラウンドは本当に特別な空気だから...
2011/10/13日本オープンゴルフ選手権競技

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の日本OPレポート<3>】

藤田さん、1アンダーの9位タイと素晴らしいスタートを切りましたよ。 今日の藤田さんはショット、パットとも今年一番の内容でした。ショットの調子が良いとそのホールをいろんな角度から見る余裕ができるので、今日はほぼ完璧にコースを攻めて行けたんじゃないでしょうか。 今日、ドライバーを使ったのは5ホール。あとのホールは5番ウッドとユーティリティの3番アイアンでティショットを打ちました。4日間の基準となる初日に良い攻め方ができた事は、日本オープンを戦う上で非常に有利になるはずです。 一緒の組でラウンドした河井博大選手のプレーも藤田さんには良いイメージになったのかもしれません。ツアー屈指のショットメーカーで...
2011/10/12日本オープンゴルフ選手権競技

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の日本OPレポート<2>】

開幕を前に2日間、練習ラウンドをしましたが、正直言ってまだ明確な攻略ルートは見つかっていません。鷹之台CCを攻略する上で1番重要なのはやはりティショット。ドライバーでガーンと行くのか、他のクラブできっちりフェアウェイに刻むのか。 でもこれ、どちらも正解なんです。別に全てのホールでドライバーを握ったからってスコアが悪くなるわけじゃないし、全てのホールをアイアンで刻んでもスコアが良くなるわけじゃない。要は決断力です。中途半端ならドライバーを持っても何を持っても良い結果にはならないでしょうね。 ドライバーで攻めて行った場合のリスクは、やはりラフに入る確率が高くなること。フェアウェイの幅は広いところで...
2011/10/12日本オープンゴルフ選手権競技

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の日本OPレポート<1>】

藤田寛之プロのキャディの梅原です。明日から始まる「日本オープン」のレポートを担当させて頂ける事になりました。日本オープンの面白さや難しさ、藤田さんやその他のトッププレーヤーが名門・鷹之台カンツリー
2011/07/16全英オープン

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の全英OPレポート〈5〉】

藤田さんの全英オープンが終わりました…。トータル11オーバー。カットラインは3オーバーでした。 正直、残念でなりません。「マスターズ」と「全米オープン」は藤田さんの調子も良くなかったし、結果をそのまま受け止められたけど、今回は勝負出来る状態だったから。2日目を終わって、トップが通算4アンダー。そのスコアだけをみても、藤田さんなら十分優勝争いに絡めたはず。 僕はずっと昔から藤田さんは必ず世界でも通用するって思ってきたし、それは今でも変わらないんだけど、今週の調子でこれだけの差が出るとさすがにへこみますね…。 2日間一緒に回った、アメリカのビル・ハースともう1人、名前が難しいスコットランド人のプレ...
2011/07/15全英オープン

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の全英OPレポート〈4〉】

小雨が混じる強風の中をスタートし、本当に素晴らしいゴルフを展開していたのに、15番からの上がりの4ホールを4連続ボギー。14番の短いバーディパットを決めきれなかった事が、少なからずその後の流れに影響したような気がします。 しかし藤田さん、良いゴルフでした。前半の内容はショット、パットともにほぼ完璧でしたもん。 それだけに、あの上がりの連続ボギーは痛いなー。“たられば”を言ったらキリがないけど、14番がバーディだったら、きっと1オーバーではホールアウトしていたでしょうね。でもまぁ、後からなら何とでも言えますから。ごちゃごちゃ言っても結果が全てです。 スコアの事は置いといて、やっぱりリンクスのコー...
2011/07/14全英オープン

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の全英OPレポート〈3〉】

今日で練習ラウンドも4日目。少しずつ攻略ルートがわかってきたけど・・・。でもやっぱり難しいですね。バンカーを避けながら、波打つフェアウェイを転がしていかなきゃスコアは作れないんですが、あまりに警戒し過ぎると今度はブッシュ(深いラフ)に捕まってしまいます。 ここロイヤルセントジョージズのブッシュは、比較的まばらに生えているので打てるのは打てるんですが、クラブが振り抜ける分、グリーンなどに落ちてからの転がりが全く計算できないんです。もちろんフライヤーだってするし、逆に飛ばない可能性だってある。日本の通常のトーナメントコースなら、ラフからのミスショットの後に簡単にリカバリーできる場合もあるけど、ここ...
2011/07/13全英オープン

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の全英OPレポート〈2〉】

ついに吹きました、全英の風が。昨日までとはコースが一変。練習ラウンドとは言え、恐ろしさすら感じましたよ。ドーバー海峡から吹き付ける風はただ強いだけじゃなく、ずっしりと重たいんです。今日は藤田さんが会心のドライバーショットを放ったにもかかわらず、フェアウェイまで出なかったホールが3ホール、ドライバー打ってでグリーンに届かないショートホールが1ホールありました。ここまでの風は正直スコアになりませんね。やっぱりある程度は吹いてくれないと勝負にはなんないけど、今日は本当に厳しかった・・・。 実は藤田さん、先週スコットランドで行われた「バークレイズスコットランドオープン」に出場する予定で、こっちには早め...
2011/07/12全英オープン

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の全英OPレポート〈1〉】

藤田寛之プロのキャディの梅原です。今回、この全英オープンのレポートを担当させて頂ける事になりました。日本のゴルフファンの皆様や、藤田さんファンの方々に少しでもたくさんの全英裏情報をお伝えできれば
2011/06/19全米オープン

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の全米OPレポート〈5〉】

予選は通過できなかったけど、今日はコースへ練習に行きました。藤田さん・・・絶好調でした。試合が終わった開放感からの調子の良さじゃなく、昨日の試合中にいろいろと試した中で何かを掴んだみたいです。あー、今日が初日だったらなー。間違いなく上位に行ってたのに。 終わったら何とでも言えるから、何とでも言いますよ。結果はもちろん残念でしたが、コースに叩きのめされたその中で藤田さんが何かを掴んだんだったら、それはそれでここまで来た意味があったんじゃないでしょうか。「次こそは!」と毎回言うのも何か変なのかもしれないけど、本当に僕は信じています。必ず藤田寛之が世界を騒がす日が来る事を。 試合の方はとんでもない...