2010/10/03GDOEYE

藍も実感! 美香の成長と将来への期待

宮里美香が、2位に7打差をつけて迎えた最終18番。3メートルのパーパットは惜しくも外れ、残り数センチ。まだ同組の上原彩子がパットを残していたが、何のためらいもなく、まったく自然に“お先”のウィニングパットをカップに沈めた。「だって、初めてだから分かりませんよー。だからギャラリーも“あーっ”って言ってたんだ」。なんとも美香らしい、初勝利の瞬間だった。 「新しい自分を作っていきたい」。美香が今週、繰り返し使っていた言葉だ。昨年大会では4打差をつけて最終日を迎えたものの、自滅により優勝を逃した。「去年は去年。もう忘れようとしています」。報道陣に対し、“もう聞かないで”という無言の訴えが聞こえてくるよ...
2010/10/02GDOEYE

美香、昨年の悪夢を払拭できるか

昨年と今年の「日本女子オープン」の展開を比べると、奇しくも共通した点が多い。単独首位に宮里美香。2位に4打差をつける独走態勢。7打差で追う横峯さくら・・・。 昨年は、7ストローク伸ばす猛チャージを演じた横峯がプレーオフに進出。一方の美香は「78」と崩れ、悔しさ募る敗北を喫した。優勝したのは、4打差でスタートした宋ボベ。つまりは、メジャー仕様の難コースと、1人が抜けている独走状態のセットは、何が起きるかまったく分からないということ。 ただ1つ、昨年とは大きな違いがある。1年間を米ツアーで戦い、心身ともに大きな成長を遂げている美香自身の変化だ。テクニカルコーチとメンタルコーチの指導、そして世界最高...
2010/09/11GDOEYE

新人で唯一の生き残り、綾田紘子がボールを踏む失態!

国内女子ツアーのメジャー第2戦「日本女子プロゴルフ選手権競技コニカミノルタ杯」は、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)が主催となり、毎年、その年のプロテストに合格した選手(新人)たちが、ボランティアとして研修を行う。 しかし、新人の中でも研修に参加しない選手が存在する。テストにトップ合格を果たした井芹美保子と、昨年末のクオリファイで上位に入った綾田紘子と加藤玲麻の2人もこの大会に選手として出場。そして予選を通過したのは綾田だけだった。 通算3オーバー34位タイでスタートした綾田は、1番でボギー、2番はパー、そして3番でトリプルボギーを叩いてしまった。3番のティショットをグリーン左サイドのラフに入...
2010/09/10GDOEYE

北田瑠衣、離れた夫と共に優勝を狙う!!

国内女子ツアーの第23戦で公式戦第2戦目となる「日本女子プロゴルフ選手権競技コミカミノルタ杯」の2日目。この日のベストスコアとなる5アンダー「67」をマークして、通算4アンダーの4位タイに浮上した北田瑠衣。この日は5バーディ、ノーボギーの完璧なラウンドに笑顔でクラブハウスに引き上げてきた。 「ラフに入れたらスコアにならないので、ティショットに気を配りました。今日は1度もラフに入らなくて、グリーンも大きいですから確実に乗せられましたし、パットも良かったので、全てがかみ合ったという感じです」と、この日のラウンドを振り返る。 ご機嫌なのはスコアが良いだけではなかった。夫で男子プロのキャディを勤める石...
2010/09/10GDOEYE

藤田幸希「私おばさんになれるんです!!」

国内女子ツアーのメジャー第2戦「日本女子プロゴルフ選手権競技コニカミノルタ杯」の初日。5バーディ、ノーボギーでラウンドした藤田幸希が「お久しぶりですね」と言いながら共同記者会見場に現れた。 この日の藤田はショットがピンに絡むことは少なかったが、パッティングが冴えた。5つのバーディのうち4つは6m級のバーディパットを決めた。その藤田がパッティングでは「あの人には絶対に勝てない・・・」という存在が、父親の健さん。 その父親が、最近コースに顔を見せていない。7月に開催された国内男子ツアー「TOSHIN GOLF TOURNAMENT IN LakeWood」で、友人の日向和弘のキャディを務めたが、...
2010/09/30GDOEYE

宮里美香が糧とする、2つの経験

昨年の「日本女子オープン」の3日目までの主役は、紛れもなく宮里美香だった。3日目を終え、2位に4打差のリードをつけての単独首位。10代最後の大会、それもメジャーでの初優勝に期待は高まったが・・・結果は「78」と崩れて6位タイに沈んだ。 開幕前、報道陣からは当然のように昨年についての質問が飛ぶ。「あまり思い出したくないですね。あれも経験と考えて、今の自分自身を持ってやりたい」。過去の悔しさを振り切るように話す表情が印象的だった。 その1年後。初日を終えて4アンダーの首位タイに立ち、まるで昨年の再現のような好スタートを切った。「自分のゴルフに集中していれば、結果はついてくると思う。(優勝を)あまり...
2010/09/29GDOEYE

日本ツアーでは初の「チャンピオンズディナー」

「チャンピオンズディナー」という言葉をご存知だろうか。海外メジャー「マスターズ」の前夜祭に催される、歴代チャンピオンだけが出席を許される夕食会のことで、前年度の優勝者がメニューを決められる。いまや同大会の恒例イベントとして定着し、毎年ゴルフ界では大きな話題となっている。 その「チャンピオンズディナー」が日本ツアーでは初めて、今年の「日本女子オープン」で催された。過去4度の優勝を誇る樋口久子LPGA会長を始め、森口祐子、日蔭温子、諸見里しのぶ、不動裕理ら計11人が出席。優勝カップを取り囲むように歴代チャンピオンたちが集う光景は、なかなか壮観だった。 JGA(日本ゴルフ協会)の安西孝之会長は、「皆...
2010/09/19GDOEYE

コリアン旋風、今なお健在!

日米ツアーで吹き荒れる、昨今のコリアン旋風を象徴したかのような展開だった。横峯さくらの大会連覇に注目が集まった「マンシングウェアレディース東海クラシック」最終日。終わってみれば、全美貞がド派手な4連続バーディフィニッシュで逆転勝利。さらに2位にアン・ソンジュ、3位に金ナリと、韓国勢がトップ3を独占した。 今週の結果により、賞金ランキングトップを走るアン・ソンジュと同2位の横峯との差は約1,600万円に広がった。「後半戦に入って、毎試合おきに調子が上がってきている。次の試合も楽しみです」とアン・ソンジュ。開幕直後の勢いを再び取り戻している。 全も同ランク3位に浮上し、賞金女王争いに名乗りを上げた...
2010/09/18GDOEYE

4位タイの服部真夕、3つの発奮材料

やはり地元出身のプレーヤーが活躍すると、ギャラリーの声援のトーンが違うように感じる。愛知県で開催の「マンシングウェアレディース東海クラシック」2日目。地元出身の服部真夕が4ストローク伸ばし、首位に3打差の4位タイに浮上。上田桃子と諸見里しのぶという注目組に入ったこともあり、大勢のギャラリーが後に続いた。 数少ない地元での開催。服部の中でも、当然ながら昂ぶるものがある。さらに今大会は、所属するINAXの協賛競技。優勝への意気込みを聞かれ、「特にこの試合は(狙いたい)」という言葉にも、力が込められている。 そして、もう1つ。服部が「もう、とりあえず頑張らないといけない」と、自らに気合を注入した一件...
2010/10/01GDOEYE

今週でさらにファン急増!? 人気者のチェ・ナヨン

昨年まで、2年連続で韓国人選手がタイトルを手にしている「日本女子オープン」。日本勢としては、ナショナルオープンのタイトルを3年連続で奪われる事態は避けたいところだろう。2日目を終え、もっともその可能性に近い存在となっているのが、世界ランキング6位のチェ・ナヨンだ。 過去には米ツアーの公式戦でもある「ミズノクラシック」で日本でのプレー経験はあるが、正規の日本ツアーへの出場は初めて。メジャーの舞台で通算3アンダー、3位タイの好位置につけ、明日からの決勝ラウンドを迎えようとしている。 USLPGAツアーで過去3勝、海外メジャーでも優勝争いを繰り返すなど、その実力は誰もが認めるところ。だが、来日経験も...
2012/10/12GDOEYE

師匠の言葉は絶対!信じた若林が3位タイスタート

国内女子ツアーは2012年のシーズン後半に入り、2週間前に開催された「日本女子オープンゴルフ選手権競技」を終えた先週に、最後のオープンウィークを迎えた。今週から始まる最終戦までの7連戦に備えて、体調管理を優先する選手が多い中、服部真夕、森田理香子、若林舞衣子の3人は師匠からの指示を素直に聞き入れた。 3人の師匠、岡本綾子からの指示は「一週間クラブを握らなくていいから」という言葉だった。女子オープン終了後に一息入れて、練習を再開しようかと考えていた若林にとって岡本の言葉は最初冗談かと思った。しかし岡本からの電話で、最後に「本当よ」と念押しのように告げられた。 「なぜ?」という疑問よりも師匠の指示...
2012/10/13GDOEYE

8位タイに浮上の大山志保「不動先輩と一緒にお祝いをしたい」

今季開幕前に痛めた左肩の故障で出遅れていた大山志保が、復帰戦となった「スタンレーレディスゴルフトーナメント」以来となるトップ10以内で最終日を迎えることになった。「富士通レディース」の2日目を2アンダー10位タイで迎えた大山は、3バーディ、1ボギーでラウンドし通算4アンダー8位タイに浮上してきた。 2番でバーディを先行させた大山は、6番、7番パー5とバーディを積み重ねる。大山のラウンドにつくファンは熱狂的な方も多く、バーディパットが決まるたびに大歓声が沸き上がる。そして、大山自身も興奮状態になると熱のこもったガッツポーズが飛び出すが、この日は前半だけで3度もポーズを作っていた。 ラウンド後、久...
2012/10/19GDOEYE

「悔いの無いように」 上原、米ツアー挑戦への気概

先週、米国フロリダ州のプランテーションG&CCで開催された米ツアーのセカンドQT。40位タイで突破した有村智恵とともに上原彩子も57位タイでフィニッシュし、通過ラインとなる70位タイ以内に食い込んで11月のファイナルQT進出を決めた。 「昔から、海外ツアーに行きたい気持ちはあった」という上原。今になってその背中を後押ししたのは、今年12月に30歳を迎える年齢的な理由が大きかったという。「残りのゴルフ人生を考えると、チャンスはそれほどないと思っていた。向こうに行くことでゴルフの経験値も上がると思うし、(海外)メジャーにも出てみたい。残りのゴルフ人生で、悔いの無いようにしたかった」。海外でさらなる...
2012/10/19GDOEYE

すし石垣は曲がったパターで戦い続ける

国内男子ツアー「ブリヂストンオープン」の2日目は、前日の雨は止んだが朝から冷たい風がコース内を駆け巡り、多くの選手がスコアメークに苦戦した。そんなコンディションに唯一ボギーをたたかず3バーディを奪ったすし石垣が、通算6アンダーにスコアを伸ばして首位タイに浮上してきた。 前半6番でバーディを奪ったすしは、後半16番で下り7mのバーディパットをジャストタッチでカップインさせて、軽くおどけてみせた。さらに最終18番、レイアップした2打目を左サイドのラフに入れたが、3打目をピン3mに寄せてバーディで締めくくった。 「今日はアプローチが良かったですね。パットは良くないですね」とラウンド後に振り返る。パッ...
2012/10/25GDOEYE

山下和宏、いいひと返上!攻める気持ちで行きます

「マイナビABCチャンピオンシップ」の初日、7バーディ、ノーボギーでラウンドし2位に1打差をつけて単独首位スタートを切った山下和宏。今季は4試合でトップ10入りを果たしているが、優勝争いという位置でのラウンドができていない。 その理由を本人は「今まで、欲を出さなかったというか、ある程度のところで満足してしまっていました」と分析する。取材をしていても、気さくで会話好きな山下は、1つ質問すると自身がその場で思ったことに「でも、こういうこともありますね。そういえば…」と、2つ以上の回答が浮き上がり、話は尽きない。 見た目のさわやかなイメージ通り、人の悪口も言わない一方で、誰かに「勝ってやる」という気...
2012/10/21GDOEYE

ステーブルフォールド形式の難しさ/ワールドセレブリティー・プロアマ

中国ハイナン島にあるミッションヒルズリゾートで開催中の「ワールドセレブリティー・プロアマ」2日目。ステーブルフォールド形式で行われているプロゴルファーの個人戦では、マット・クーチャーがサイモン・ダイソンに並んで首位に並び、優勝賞金100万ドル(約8,000万円)をかけて最終日を戦う。 昨年に同コース「ブラックストーンコース」で開催された「ワールドカップ」でゲーリー・ウッドランドとのペアリングでアメリカに優勝をもたらしたマット・クーチャー。「このコースはとても相性がよく、昨年優勝できたことをとても誇りに思う。今週も優勝を狙っていきたい」と意気込みをみせていた。 しかしながら、大会を盛り上げるた...
2012/10/20GDOEYE

吉田、まさかの診断結果に「ツアーを舐めていました」

8月の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」で初優勝を手にするなど、今季に入ってから急成長を見せている吉田弓美子。その後も「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」でメジャー初制覇まであと一歩に迫るなど存在感を示していたが、先週の「富士通レディース」では、自身初となる欠場。1週間のオープンウィークを経て迎えた今週の「マスターズGCレディース」では、2日目に1イーグル、6バーディ、2ボギーの「66」を叩きだし、23位タイから5位タイへの急浮上を果たしたが、そのプレー姿は大きなマスクを着用しての痛々しいものだった。 聞けば「日本女子オープン」後から体調を崩し、3週間が経った今でも症状を引きず...
2012/10/20GDOEYE

朴セリ、伝説は終わらない

1月生まれのキム・ミヒョンと、9月生まれの朴セリだが、生まれた年は同じく1977年。日本で言うとミヒョンが1学年上になる。それでも、この試合を最後に引退発表したミヒョンと、2日目を終えて首位と6打差の3位タイにいるセリは好対照だ。 この日は5バーディ、ノーボギーの「67」、ベストスコアをマークして一気にリーダーズボードを駆け上がったセリ。「昨日はダブルボギーを打ってしまったけど、今日が特別良かったわけじゃない。いくつかのパットが決まってくれたし、ボギーも叩かなかっただけ」とさらり。 韓国プレーヤーにとっては伝説の存在で、今日も一緒に回ったヤン・ジヨンという若手選手は、ラウンド終了後にセリにサイ...
2012/10/20GDOEYE

小田龍一、ツアー2勝目の鍵はフェアウェイに打たないこと!?

国内男子ツアー「ブリヂストンオープン」の3日目にもっともスコアを伸ばしたのは通算1アンダーの22位タイからスタートした小田龍一だった。スタートの1番でボギーをたたいたが、5番から4連続バーディを奪い勢いに乗った。 後半も10番、そしてスコアを伸ばしやすい16番、18番と2つのパー5で着実にバーディを奪い「65」で通算7アンダーの3位タイに浮上してきた。首位と1打差、最終組の座を掴んだ。 今大会予選2日間は年下の“師匠”池田勇太と同組でラウンドを行った。「初日の出だしが悪かったので、ラウンド中しゃべるに喋れなかったですし、昨日もさすがに集中していたので、そういう意味で話が聞けませんでした」と師匠...
2012/10/14GDOEYE

初優勝の成田美寿々「メジャーよりも金メダルが欲しい」

国内女子ツアー「富士通レディース」の最終日に、5バーディ、ノーボギーでラウンドし通算9アンダーで逆転優勝を果たした成田美寿々は、今年の目標に掲げたツアー初優勝を現実のものとした。もう1つ掲げていたツアーの最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」に出場という目標も、今回の優勝で権利を掴むことになった。 そんな成田には、その先の目標もある。それは2016年にブラジルのリオデジャネイロで開催されるオリンピックに出場することだ。現状では出場人数や競技方法などが決定していないが「やっぱりその時に日本で一番になっていないと選ばれないと思うので」と、オリンピック開催前に日本一の選手になることを...