WGC「NEC招待」3日目 上位陣インタビュー
2002年 WGC NECインビテーショナル
期間:08/22〜08/25 場所:サハリーCC(ワシントン州)
タイガーが猛追!首位から2打差の4位タイで最終ラウンドへ突入!
第3ラウンドはタイガー・ウッズの猛烈な追い上げで一時は湧きに湧いた。前半3バーディ、1ボギーでスコアを2つ伸ばしたタイガーは、後半に入ると10番、12番、13番、15番でバーディ。この時点でトータル10アンダーとし、首位に並んだ。しかし、17番パー3はティショットをグリーン左のバンカーに入れ、ボギー。18番パー5でもティショットを左に曲げ、2打目をラフからレイアップ。3打目はグリーンをオーバーし、第4打のチップショットは寄らずじまいでボギーとなり、今日4アンダー67、トータル8アンダー4位タイで3日目を終えた。
「17番は自分のカンを信じられず、つまらないプレーをしてしまった。18番はティショットで振り急ぎのようなフックが出て、(第3打も)ひっかけ気味になってしまった。おまけに寄せワンでパーを拾うこともできなかった」と、終盤のミスを冷静に分析するタイガー。それでも、「今日は全体的にいいゴルフができた。明日、優勝を狙える位置に戻ったよ」と、大会4連覇への意欲を見せた。
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首位で最終日を迎えることになったのは、前日からのトップの座を死守したロバート・アレンビーと今日5打伸ばしたクレッグ・パリー。前半で2つスコアを伸ばしたパリーは、後半もチャンスを逃さぬステディなゴルフで3バーディ。今日5アンダー66、トータル10アンダー。昨日、ニューコースレコード63をマークしたアレンビーは、出だしから2連続バーディで12アンダーまでスコアを伸ばしたが、4番ホールでダブルボギー、9番ホールでボギー。しかし、後半は1つスコアを戻し、今日イーブンパー71、トータル10アンダーを維持して首位タイにとどまった。「明日はアグレッシブに攻めるしかない。最低でも5アンダーで回らないと勝てないだろう」と抱負を語るアレンビーは、きわめて攻撃型のプレーヤー。同時にプレーオフをことごとく制してきた"プレーオフ男"としても知られている。混戦が予想される最終日、最大の注目はタイガーとアレンビーになりそうな気配である。
単独3位には先週から好調続きでギャラリーからの人気もうなぎ上りのフレッド・ファンク。タイガーと並ぶ4位タイグループにはアーニー・エルス、マット・ゴーグル、ジム・フューリック、そして昨日首位タイだったスティーブ・ローリーがつけている。
日本勢3人の中で今日スコアを伸ばしたのは丸山茂樹のみ。1アンダーからスタートした丸山は2番ホール、10番ホールでバーディ。続く11番ホール(パー5)では何としてもイーグルを取りたいところだったが、2オンに成功しながら痛恨の3パットでパー。それ以降もスコアを伸ばせないまま、今日2アンダー69、トータル3アンダー21位タイで3日目を終了した。「11番の3パットが‥‥何をやってんだろうって感じですよ。9メートルぐらいで、しかも下からだったのにね。でも今日はピンの位置が難しい。(グリーンを外したら)ボギーが出ちゃう」と語った丸山だが、今日のノーボギーのラウンドはショットの冴えとアプローチの良さを物語っている。
ちなみに、この大会の初日から3日目までの平均飛距離ランクで丸山は3位(288.7Y)。ところが、ストロングヒッターであるはずのタイガーは72位(259.7Y)。ドライバーが振れない、曲がる、フックが怖いという悩みのせいで、猛追をかけたタイガーのドライバーショットは実はあまり火を吹いていないと言える。
伊沢利光はなかなかバーディが取れぬまま、6番、15番、17番でボギー。終始我慢の1日となったが、最後の最後に18番ホールでバーディパットを沈め、やっと笑みがこぼれた。今日2オーバー73、トータル2アンダー27位タイと順位を下げた。「それほど近いバーディパットもなかったので、まあ入ればラッキーという気持ちでやっていた。パッティングは良くなっているので一安心です。貯金がずいぶん減ってきたので(貯金を)増やさないとね」。佐藤信人は今日73、トータル10オーバー68位タイ。「ピン位置が難しいとか、そういうことを考える状況じゃないです、僕の場合は。でも、今日はこの3日間の中で一番マシだった。芯を食ったショットもいくつかあった。明日はハーフでもいいからアンダーを出してみたいです」
その佐藤は明日9時30分に10番ホールからスタート。伊沢は8時20分、丸山は9時から1番スタート。最終組はクレッグ・パリー、ロバート・アレンビー、フレッド・ファンクとなっている。
レポート&写真:BEYONDSHIP