「基本的には自分で」レジェンドとキャディとの関係性/不動裕理コラム
国内女子ツアーで通算50勝をマークした不動裕理は、50歳になる(1976年10月14日生まれ)一年も精力的に活動を続けている。昨年は「日本女子シニアオープン」で優勝し、レギュラーツアーにも7試合に出場。日本ゴルフのレジェンドはどんなキャリアを過ごし、いま何を思うのか。GDOの連載コラムで胸の内を明かす。
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「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」の結果を見て、ふと思い出したことがあります。東北地方で年に一度の女子ツアー大会だった頃は、ギャラリーの皆さんにどこか控えめな雰囲気があった気がしました。「ナイスショット」の声や拍手に、「プロゴルファーをこれぐらいで褒めたら失礼」と言ったような、遠慮というか、気遣いがあると聞きました。もちろん、試合の決め手になるような一打には、すごく熱い声援をもらえますが。
地域によって、ギャラリーの雰囲気にはかなり違いがあります。もう何年も大会が行われてこなかった地域での試合は、ショットがグリーンにのっただけで大歓声と大拍手。逆にピンそば数十センチの「ベタピン」に絡めない限り、なかなか満足してくれないシビアな会場もあります。毎年多くの試合が開催される地域ほど、観客の目が肥えていくのも自然なことかもしれません。ちなみに私の地元、熊本のファンはゴルフが大好きなので、応援が熱いです。
いずれにせよ、私たちプロにとって、納得のいく一打に対して沸き起こる大歓声は最高の快感です。素晴らしいバーディを奪い、ギャラリーの皆さんが我がことのように喜んでくれている笑顔を見ると、こちらの喜びも何倍にも膨れ上がります。
話は変わりますが、最近、プロキャディ協会が被災地に寄付したというニュースを耳にしました。私がプロになりたての頃は、いわゆるツアーキャディ(帯同キャディ)の人数が少なかったし、当然そのような組織もありませんでした。時代の流れを感じます。素晴らしい取り組みだし、続けてほしいと思いました。
私たちにとってキャディという存在は、試合中の唯一の味方、と言われたりもします。最近は毎週、家族やコーチなどに帯同キャディを任せている選手も多いですね。私も年に何度か主人に担いでもらうことがあります。
私は基本的にゴルフはすべて自分でやるようにしていますが、うっかりミスをしないための数字の確認、迷った時のアドバイスなどをキャディに求めたりすることがあります。自分が苦手なグリーンのラインを読める方なら理想的です。
ツアーデビューから数年間は、開催コースを熟知しているハウスキャディさんにお願いしていましたが、プロ生活10年を超えてからは1年間、プロキャディと組んで試したことも何回かあります。キャディに身を委ねることで成績が伸びる選手もいますし、それは人それぞれ。私の場合は帯同キャディに残り距離の歩測を任せたりすると、リズムが崩れるのか、あまり結果がよくなかった。ですから、そういったことは自分でやるようにしていました。キャディに依存しすぎたり、相談時間が長すぎるのはNG。そもそもスロープレーはいけません。
プライベートではセルフプレーのゴルフ場に行くことが多くなってきました。先を読んだテキパキした行動と、素早い判断力が必要だと感じます。キャディのありがたみを感じつつ、自分ひとりでゴルフをすることで、迷ってもサッと開き直って打てるようになったのは、大きな収穫です。