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【WORLD】データに見るT.ウッズの弱点とは?

Golf World(2013年1月14日号)texted by Jim Moriarty

最近のスタッツを見る限り、声高に「タイガー復活!」とは叫べない。

昨年10月に中国で開催されたエキシビジョンゲームでのこと。マイクを着けたタイガー・ウッズは、同じく大会に出場したロリー・マキロイにショートアイアンでの距離コントロールが上手くいかないと漏らした。ShotLinkのスタッツによれば、確かに2012年のウッズは、ホールから150ヤード未満でのアイアンショットの精度が弱点となっていた。75ヤードから150ヤードまで(25ヤード間隔で計測)のパーオン率は96位。150~225ヤードでは5位を記録していたにも関わらず…。

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昨年3勝を挙げたウッズが大きく数字を伸ばしたのは、フェアウェイキープ率(2012年は55位。2010、11年では平均して175位と大崩れだった)とスクランブリング(2010~11年には154位だったが、パーセーブ率は4位に上昇)。これらの数字によりボギー回避率で3位とし、そしてフェアウェイキープ率が高いことで、2オン可能なパー5では特にバーディ数が増加した。

しかし、スタッツだけを見れば、肝心な部分のミスを拭いきれていないことがわかる。ラフからの飛距離は148位で、2010~11年からの改善はあまり見られない。そしてラフからのアプローチ(ショット)は、フェアウェイからのアプローチ率を大幅に下回っており、頻繁に不利な地点にボールを置いてしまっていると推測が出来る。

更に今のウッズは、若い時分の頃のようなパワーを備えていない。36歳として迎えた2012年のシーズンでは、平均飛距離で32位。そして2オンが可能なパー5での飛距離では21位。つまり、現在のPGAツアーに参戦しているバッバ・ワトソン、或いはロリー・マキロイのようなパワーは持っていないということ。それに反する形で、現在のウッズはパットが好調。ストロークス・ゲインド・パッティング(スコアに対するパッティングの貢献度)で35位。2004年から2009年までトップに立っていた分野だ。とはいえ、2012年は良いシーズンを送れたものの、数字を見る限りではかつてのように他を圧倒するのが難しくなっていることがわかる、

ウッズにとっても極めて残念に思わざるをえない2012年のスタッツは、大会3、4日目のスコア。初日、2日目の平均スコアは3位、2位(69.33、69.28)と好成績を収めているにも関わらず、3日、そして最終日の平均スコアでは45位と32位(70.25、70.40)にまで落としている。

選手が最終日に順位を上げたか、順位をキープしたかというスタッツでは、ウッズはこれまで7度トップに君臨し、過去11位以下を一度も経験したことがなかった。それが2012年は94位(53.3%)。この数字が最も顕著に表れたのは「全米オープン」と「全米プロゴルフ選手権」で、2日目までは首位タイとしていたが、結果的に大事なメジャー大会の決勝ラウンドは平均ストロークが72.88だった。

2013年にウッズが何勝を挙げるかは、ショートアイアンの問題改善だけではなく、最終日に強烈な追い上げを見せる力を取り戻せるかどうかにかかっている。

米国ゴルフダイジェスト社提携
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