2023年 ザ・メモリアルトーナメント

比嘉一貴のウェッジは“松山英樹グラインド”

2023/06/02 16:35
海外仕様にマイナーチェンジ

◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 初日(1日)◇ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)◇7533yd(パー72)

今季はこれまで欧州ツアーやPGAツアーなどに出場し、ハワイ、中東、北米、韓国、イタリアなど世界各地を転戦している比嘉一貴。毎週のように気候や芝など環境が変わる中で、比嘉のクラブにも微妙な変化が生まれていた。

その変化のひとつがウェッジ。今まで使っていたモデルとソールの削りが変わり、ソール幅も細く見える。ブリヂストンゴルフのクラブ担当によれば、「マスターズで予選落ちした日に比嘉プロからリクエストが入り、これと同じようなソールにして欲しいと言われたんです」と松山英樹のウェッジを渡されたという。海外の試合が続く中で予選落ちが続き、大学の先輩のアドバイスも受けて、ウェッジの変化の必要性を感じたのだろう。

「バウンスの角度やソールの幅、R、削りなど松山プロのウェッジに似せて作りました」(同担当)。比嘉はマスターズから2週後の日欧共催「ISPS HANDA」でその新しいウェッジを投入。その後にサンドウェッジだけフトコロを広くし、トップラインを細く味付けしたのが現状のモデルだ。

完全なるプロトタイプ

5月には新しいウェッジ3本態勢で難セッティングの「全米プロゴルフ選手権」に挑み、見事に予選を通過。今週の「ザ・メモリアルトーナメント」でも初日33位とまずまずのスタートを切った。ストロークゲインド・アラウンド・ザ・グリーン(アプローチのスコア貢献度)は1.614でフィールド9位。グリーン周りがスコアを下支えしているのが分かる。

もう一つの変化はクリーク(5W)。「SIM フェアウェイウッド」から新しい「ステルス2 フェアウェイウッド」へ。少し寛容性のあるノーマルモデル(接着式)を選んだ。シャフトはドライバーと同様にツアーAD DI

バックフェースには自身の名前と子供の名前が入るマッスルバックアイアン

ドライバー、アイアンは信頼のおけるブリヂストンのモデルを継続して使用している。ドライバーは、「低い球も打てて、適度なスピンも入ってくれる」という比嘉の戦い方に応えた一本。また、アイアンにも「海外の試合が増えたことで最近はソールの抜けを気にしています。芝質が毎試合変わる中で抜けのいい今のヘッドを気に入ってくれています」(同担当)と全幅の信頼をおいている。

海外に出てクラブの変化の必要性を感じる選手、そしてそれに即座に対応する契約メーカーの反射神経の良さ。日本人選手の海外での活躍は、クラブメーカーの陰のサポート抜きでは語れない。

新旧織り交ぜた14本

〈比嘉一貴のクラブセッティング〉
ドライバー:ブリヂストン B1 プロトタイプ (ロフト10.5度)
シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD DI(長さ45インチ、重さ70g台、硬さX)
フェアウェイウッド:テーラーメイド ステルス2 フェアウェイウッド(5番19度)、キャロウェイ エピック SPEED(7番21度)
シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD DI(5番、重さ80g台、硬さX)
グラファイトデザイン ツアーAD PT(7番、重さ80g台、硬さX)
アイアン:ダンロップ スリクソン ZX5 Mk II アイアン(4、5番)、ブリヂストン B-Limited 220MB(6番~PW)
シャフト:NSプロ モーダス3 ツアー125 S
ウェッジ:ブリヂストン ウェッジ プロトタイプ(51、55、60度)
シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールド EX ツアーイシュー ウエイトロック S200
パター:スコッティキャメロン GoLo DB5 SELECT TOUR
ボール:ブリヂストン ツアーB X

昨年シャフトをDIにスイッチした
クリークを新調
4、5番はスリクソンのアイアンに
ツアーBXを愛用中
練習用に入れている超MINIドライバー

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