“新作シャフトバトル” が勃発 ツアーAD、TENSEI、スピーダーNXのニューモデルが男子ツアーに登場
◇国内メジャー第2戦◇BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 事前情報◇宍戸ヒルズCC 西C(茨城)◇7431yd(パー70)、7464yd(パー71)
台風6号の接近により水曜日のプロアマ戦中止が発表された。その前日の練習日、厚い曇り空の下ではシャフトメーカーが静かなる戦いを始めていた。
例年この時期にニューモデルを投入することは恒例であり、グラファイトデザイン、三菱ケミカル、藤倉コンポジットらのスタッフが選手に新製品を手渡し、手応えや感想を聞いている。
ツアーADは“渋いカラー”で攻めてきた
グラファイトデザインの新しいツアーADから見てみよう。遠めからは黒っぽく見える新作には、昨年発売の「FI」と同じTOUR ADロゴが印字され、モデル名には「EK」(と読むのだと思うが…)の文字が見える。
鮮やかな彩色のモデルが多い同社のラインアップにあって、今回はかなり渋いカラーリングだ。欧州の高級車メーカーが好みそうな色味でもある。これは欧米ツアーを意識したものなのか? そしてどういう特性のシャフトなのか。聞いてみるも、例年通りメーカースタッフは口を割らない。
テストをしていた選手のコメントを紹介しよう。坂本雄介は「しなる割に左にこなくて、ボールが低く出る」という。比嘉一貴は「素振りの時からいい」とマッチングしそうな雰囲気だ。ことしの日本プロを制した細野勇策や時松源藏はすぐにでもスイッチできそうな手応えを得ていた。
GCユーザーの細野は「しっかり感があり、自分で強く振り下ろすと叩きにいける」と、意図した挙動を示す新モデルに太鼓判を押した。
VFユーザー時松は「ボクはずっと“走り系”を使ってきたのですが、VFとの挙動の違いはあまり変わらず、持ち替えた際の違和感が少ない」と満足気。テスト中のトラックマンの画面を覗くとスピン量が明らかに減っていた。
プロに近い関係者の話では、「GC」や「FI」よりもつかまる感じがあり、「GC」ユーザーは移行しやすく、「FI」がハマる人は替えにくいのではないかという。ちなみに石川遼もプロトタイプをテスト済みで、悪くない感触を得ているそうだ。
TENSEI ORANGEらしき新作…!?
続いて三菱ケミカル。こちらは「TENSEI」シリーズの新作を投入してきた。遠めに見ると「TENSEI ORANGE」に非常によく似たカラーリングだ。近づいて観察すると、TENSEIに共通してバット側に施される網目模様に、色が入ったことに気づく。
TENSEIロゴも、心なしか大きくなったような感じもある。オレンジ色も少し鮮やかになったような気もする。そして、チップ側に刻まれた「RIP+」の文字。これは一体何なのか。この位置に文字を刻むということは、何か新たな技術や製法が投入されているということなのか…。
関係者の話では、TENSEI ORANGEと同様にカウンターバランス仕上げになっているらしい。カウンターバランスにすると、シャフトの重量は担保しながらも振りやすさが向上するメリットがある。このニーズがツアーから寄せられたのだろうか。気になるキックポイントについて聞くと「以前のオレンジとは異なる」とだけ言い残して去っていった。
こちらは若手選手が中心にテスト。中山絹也は「ドロー、フェードの打ち分けがしやすい」、ディアマナWSを使う伴真太郎は「以前のオレンジは硬すぎて当たったなりの球が出ていたが、今作はすこし柔らかくて戻ってくる感じがある」と評する。TENSEI Pro BLUE 1Kユーザーの丸尾怜央は「ブルーよりもしっかりしているが、振っても付いてくる」と、慎重ながらも感触は悪くなさそうだった。
純白の「スピーダーNX」がやってきた
最後は藤倉コンポジット。こちらは純白に塗られた「スピーダーNX」が用意されていた。白いスピーダーは以前も存在したが、新作はバット側の黒色とその先の白色とのツートンカラーが印象的だ。
銀色のスピーダーロゴとの統一感もあって、クールで格好いい。こちらの中身もうかがい知ることはできなかったが、精力的に打ちこんでいたのは「グリーン」を愛用する稲森佑貴だ。
「グリーンと比べてつかまえやすく、球の高さが上がり、スピン量が増えて初速も向上した」とご満悦。自分からつかまえにいけるシャフトであることに好感を抱いていた。スピーダーの性格上、男子よりは女子プロをターゲットにしており、来週の女子ツアー「宮里藍サントリーレディスオープン」(兵庫・六甲国際GC)から本格的なツアープロモーションを行うという。
まずは第一報をお届けしたが、ギア好きには気になるシャフトばかりのはず。続報をしばし待たれよ!(茨城県笠間市/中島俊介)