ギャラリーに中指 土下座謝罪と出場停止を巡る顛末/キム・ビオ インタビュー
「いま僕はココにいます」Vol.79 オフ編
人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・26歳。2012年のプロデビューから活躍の場は日本だけでなく、ユーラシア大陸全土、そのまた海の向こうにも及ぶ。幼い頃から海外を旅することこそが夢で、6年間のプロ生活で巡った国の数は実に40に到達。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
<< 下に続く >>
プロゴルファーの川村昌弘です。
いま僕は、日本でのんびりしています。
2019年は12月初めの国内ツアー「カシオワールドオープン」で出場試合は打ち止め。今シーズンは30試合に出場しました。そのうち、海外が26試合。昨年の予選会(QT)で得た出場権で、欧州ツアーのシード権を獲得することができました。それでも目標にしていた優勝には届かないまま。2020年こそは…という気持ちでいっぱいです。
今回は僕が今年の夏にキャディバッグに入れたロゴについてお伝えさせてください。
「Rare Disease Day(レアディジーズデイ)」は2008年にスウェーデンで始まった、「世界希少・難治性疾患の日」として北欧を中心に広まっている社会啓発活動です。日本では2010年から開催。毎年新しいロゴやキャラクターを変えたりと、趣向を凝らしながら同じテーマのもとで公認イベントを全国で行っています。今年2月には全国46カ所で開催されました。
世界中には、もちろん日本にも、患者さんの数が少ないために治療薬や診断方法の研究や開発がなかなか進まない珍しい病気があります。国の難病指定も受けることができず、気が遠くなるほど高額な治療費が必要になるケースも少なくありません。この夏に僕のスポンサーに加わっていただいたJCRファーマ株式会社さんはそういった希少・難治性疾患の認知度を向上させるべく、この活動に15年から賛同しています。
プロゴルファーとして何ができるか、ということを考えていたところ、今回は良い縁に恵まれました。欧州では同様の活動が盛んで、選手も社会貢献に積極的です。ツアーを戦うことで北欧にも足を伸ばすことができる自分にとっては本当に好都合。日本でも活動に賛同する動きがあることを、多くの人に知ってほしく思います。会社の方にはピンバッジと日本語版と英語版のポストカードのセットを制作していただきました。今後も試合会場やプロアマでこのグッズをより積極的に配ったりして、僕なりに貢献できる術を探していくつもりです。
2020年は「南アフリカオープン hosted by ヨハネスブルグ」でスタートします。来年もコラムは続きます。応援よろしくお願いします!
- 川村昌弘Masahiro Kawamura
- 1993年6月25日・三重県生まれ。5歳の時に父と一緒にゴルフを始め、小学生時代には全国大会の常連選手に。ジョーダン・スピースやジャスティン・トーマスらと出場したフランスでのジュニア大会をきっかけに将来の海外転戦を夢見る。高校卒業後にプロ転向し、2013年に20歳で出場した日本&アジアン共同主管大会「アジアパシフィックパナソニックオープン」でツアー初優勝を飾り、海外進出の足がかりを得た。
川村昌弘選手の略歴・戦績はプロフィールページで