旅人ゴルファー川村昌弘 記事一覧
2020年 ヒーローオープン
期間:07/30〜08/02 場所:マリオットフォレストofアーデン(イングランド)
「いま僕はココにいます」Vol.88 英国編
人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・27歳。2012年のプロデビューから活躍の場は日本だけでなく、ユーラシア大陸全土、そのまた海の向こうにも及ぶ。幼い頃から海外を旅することこそが夢で、6年間のプロ生活で巡った国の数は実に40に到達。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。
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プロゴルファーの川村昌弘です。
いま僕は、バーミンガムにいます。
英国で6試合を行う「UKシリーズ」は今週の「ヒーローオープン」で2試合目。前週「ベットフレッド英国マスターズ」が行われたイングランド北部のニューキャッスルから、南に約3時間半、レンタカーを走らせてきました。
実はいま、僕は試合には出ていますが“隔離期間“の真っ只中にいます。10日ほど前に入国した際には、欧州ツアーの英国政府への働きかけもあり、いわゆるホテルなどでの2週間の自主隔離をする必要がありませんでした。その代わりに入国後2週は、プライベートの時間もツアーの管理下にあり、指定の宿泊先に留まっていなくてはいけません。移動中の寄り道も原則禁止。前週は予選落ちした木曜の夜から日曜日まで、オフィシャルホテルで缶詰でした…。
今週のホテルはコース内にあり、日曜にチェックインしてから練習に出ようかと思ったのですが、「PCR検査の結果が出るまでは外出禁止」とのこと。もちろん、普段のように空き時間に旅に出ることもできません。食事もルームサービスが多く、トレーニングジムも密を避けるため、予約制になっています。
コース内でもソーシャルディスタンスを守るよう、ティエリアに2mの間隔を示すサインがあります。アテスト小屋に入るにもマスク着用が義務付けられ、同伴競技者とはスコアカードを交換することなく、ラウンドを終えます。
とはいえ、今は試合に出られることがありがたい。ツアーからの知らせによると、10月の「アルフレッド・ダンヒルリンクス選手権」は中止、UKシリーズの後、感染がまた広がっているスペインでの試合についても開催が再検討されているそうで、秋以降の見通しは必ずしも明るくありません。だからこそ、出られる試合を大事にしたい。まずは今週が終われば、行動制限も解けて気持ちも少しは楽になるはず! 前向きにプレーしたいと思います。
〈今週のコース〉
イングランド中央部にあるマリオットフォレストofアーデンは、最終18番がパー3の珍しいコース。フラットなつくりで、芝生が日本の「セガサミーカップ」が行われる北海道のザ・ノースカントリークラブと同じ。ですが、高い木もあり、狭いホールも多く、グリーン上の傾斜は少ない、という感じで、先週の会場ともまったく違うタイプです。比較的回りやすそうに見えますが、問題は強い風。6958yd(パー72)という短さも、この風次第で一気に難度が上がります。
- 川村昌弘Masahiro Kawamura
- 1993年6月25日・三重県生まれ。5歳の時に父と一緒にゴルフを始め、小学生時代には全国大会の常連選手に。ジョーダン・スピースやジャスティン・トーマスらと出場したフランスでのジュニア大会をきっかけに将来の海外転戦を夢見る。高校卒業後にプロ転向し、2013年に20歳で出場した日本&アジアン共同主管大会「アジアパシフィックパナソニックオープン」でツアー初優勝を飾り、海外進出の足がかりを得た。
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